[書評]平成最後のおすすめ本、GWのお供に。教育・ビジネス書・雑誌など26冊♪
なんでもかんでも平成最後と言いたいだけの記事です。
昨年の秋ごろから今まで読んだ中でのおすすめ本を掲載しています。
振り返ってみると、教育関係の本や勝間和代さんおすすめのビジネス本が多いです。
このゴールデンウィークのタクトピアノ白川由美さんお酒の著作「英語ネイティブ脳みその作り方」という本をポチして明日届く予定です。
英語学習は私の中で「 not to do リスト」に入っているので英語本を購入するのは久しぶり。
読み終わったら、職場の英語科の先生に貸したいと思います。
いわゆる教育書・教育雑誌
このうち何冊かは個別に感想文を載せているのでリンクを紹介します。
まんがで知る未来への学び――これからの社会をつくる学習者たち
前田先生の新シリーズです。
今度の舞台は小学校ではなく中学校。
女性の先生が未経験の運動部を担当していてなかなか早く帰れず、仕事も終わらず帰宅が10時頃になり悩む場面から始まります。
県の中心部から離れた、過疎化が進み衰退していってしまう状態をどうすれば活性化できるかという、子どもや教師のみならず、地域や大人への学びにも繋がるようなアプローチがされています。
ラストは解決するかと思いきや、続きがあるのかな…?と思うような場面で終わっています。
答えのない時代に模索していかなければならないのは大人も同じなんだよね。
一瞬で良い変化を起こす10秒・30秒・3分カウンセリング―すべての教師とスクールカウンセラーのために
生徒に予想もしていなかった一言を言われた時、どんな風に返していますか?
私はその場でタジタジしてしまい、気の利いた一言も言えないことがしばしば。
この本では、教室や廊下など、日常の様々な場面で10秒、30秒、3分という短い時間でできるカウンセリングを具体的な場面ごとに教えてくれます。
例えば自殺のほのめかしやリストカットへの支援など、こんな考え方を元に子ども達に声かけをすると良いのだと目からウロコでした。
パターン学習ではなく、効果的な考え方を知っておいて損はないです。
森・黒沢のワークショップで学ぶ解決志向ブリーフセラピー
麹町中学校の工藤先生の「学校の当たり前をやめた」という本で紹介されていた本。
この本では中心哲学の3つのルールがあり、
「うまくいってるのなら、変えようとするな」「もし1度やって、うまくいったのなら、またそれをせよ」「もしうまくいっていないのであれば、(何でもいいから)違うことをやってみよ」
これらの原則に則って解決志向のアプローチをしていきます。
クライアントは悩んでいることの原因は何なのかということにフォーカスするのではなくどうすれば解決できるかという具体例をクライアントと探ります。
なぜ「偏差値50の公立高校」が世界のトップ大学から注目されるようになったのか! ?
「良い本だ!」と思うと読み途中でも周囲の家族、同僚にその本の良さを語りたくなってしまう。
そのうちの1冊。
民間人校長として36歳で赴任、職員に「困ってることはありませんか」と聞きまわる。
トップダウンではなく、サーバントリーダーシップ。
英語重点校にはなったが、まずは生徒のマインドセットを変えなければならないと日本語でクリティカルシンキングなどグローバルな思考を身につけさせ、多くの生徒が海外の大学に進学した。
今の学校の仕組みを考えさせられる。そして学校は変えられる!実際に講演聞いてみたくなりました。
私学流 特別支援教育―面倒見の良さ、丁寧さに特別支援の魂を込める
公立学校では高校まで特別支援教育の必要性が浸透してきたようですが、私立学校はまだまだそこまでたどり着いていません。
発達障害について入試相談をするといい顔をされないことも。
それだけ私学は合理的な経営を求められ、余裕がないことへの裏返しでもあります。
大学はかなり支援が進んでいるのですが…。
特別支援というと学力の低い生徒が多く集まる学校に必要と思われることが多いです。
しかし、博士タイプの生徒が集まるだろうと思われる麻布や武蔵などの進学校の先生も執筆されていたことが意外でした。
おすすめ。
Learn Better――頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ
岩瀬直樹先生のブログで紹介されていたおすすめ本です。
日本の学校で、どれだけ学び方について考えている先生がいるだろうか。
学校の先生は基本的に今の学校制度にフィットした学び方で成績を取れているので学び方について聞かれてもうまく答えられないのではないだろうか。
本当に漢字を何度も練習することで定着して身につくのか。
その根拠について考えている先生は少ないのかもしれない。
この本では、著者や周りの具体例をもとにエビデンスのある学び方を提示してくれています。
もう少し学校で学び方について教える授業があってもいいのにね。
なぜヒトは学ぶのか 教育を生物学的に考える (講談社現代新書)
一度では理解が進まず、2回目読んでるところ。
教育哲学ではなく、「進化、遺伝、脳科学」から「なぜ人は学ぶのか」解き明かしてくれています。
残念ながら遺伝が50%、家庭環境が30%となってはいるが人は教育という他の動物にはない能力を身につけることでここまで来たということ。
家庭環境は「動物園のようだ」「散らかっている」「1人でものを考える時間がない」などはIQを下げる要因となっており、これは勤務先でも喧騒が激しくIQ下げてると思った。
こういうエビデンスに基づいた学校づくりできるよう投げかけられないものかかしら…。
学校の「当たり前」をやめた。 ― 生徒も教師も変わる! 公立名門中学校長の改革 ―
工藤先生のインタビューはウェッジなどインターネット上でもかなり読めるので、それでも工藤先生の考え方を知りたい人は読むといいかもしれない。
担任制廃止、外部講師を招いての部活や授業、修学旅行での旅行企画プレゼンなど課題を200位上出してどんどん改善していく様子が読んできて気持ちいい。
麹町中学は1学年3クラスだから担任制も廃止できるかも?
大きな学校から小さな学校へシフトチェンジする必要があるかもしれない。
名門校とはいえ、「発達の課題のある生徒への配慮」が各章に書かれているのに好感持ちました。
ポジティブな行動が増え、問題行動が激減! PBIS実践マニュアル&実践集
アメリカの初等中等教育法や全障害者教育法では、学校での指導は「科学的に効果実証済みの方法で行うこと」と定められているそうで、PBISは研究者と米国教育省の特別支援教育プログラムが連携して開発した行動面のアプローチなのだそうです。
エビデンスに基づいた支援が日本はできているとは言えないな〜ってこの本の基礎理解を読んで感じました。
現在の日本の生徒指導のやり方は限界に来ているのは現場でも肌で感じます。
経験とカンに基づく指導ではなく、エビデンスのある方法で数値化して生徒が過ごしやすくなる環境を作っていきたい。
家庭科
勝間和代さんの本を家庭科カテゴリーに入れて良いかわかりませんが…この食事ハックの本を読むと食事も機械に任せるということになり、家庭科の価値をどこに置けばいいのか悩みが深くなります。
たぶん食事を機械に任せる流れというのはメジャーにはまだなりえないので、とりあえずガスコンロを使った調理実習を続けたいと思います。
勝間式 食事ハック
家庭料理より外食が美味しい理由は、適切に温度と時間が管理できる調理器具を使っているから。
管理できない調理は洗濯板で手洗いするのと同じ。
シェフのようにコツをつかむのは凡人には難しく、ホットクックやヘルシオなどで誰でも同じように調理できるようになる。
また、最近勝間さんはヴィーガンにチャレンジしており、タンパク源をまめ中心にしている。
できたらマネしたいが、家族はとてもヴィーガンにはなれないため肉と豆の用意は二度手間になり本の通りにはならないのが悩み。
でも、一度ハマるとガスコンロで調理しなくなるのでご注意を!
ビジネス書
勝間和代さんのコミュニティに入っており毎日サポートメールを受け取っています。
2ヶ月に1回ほどブックレビューが入ってくるのでなるべく紹介された本を読むようにしています。
基本的には Kindle で購入して Kindle 読み上げ機能を利用して音声で本を読んでいます。
通勤時間だけで耳読書が進むのでおすすめです。
When 完璧なタイミングを科学する
「何をやるか」について書かれた本は多いけど、こちらは「いつやるのか」というタイミングを説いている本。
人間には朝型、夜型、中間タイプがいて思春期は夜型になる人が多い。
学校の始業時間を遅くすると生徒は頭が冴えて退学率も下がる。
手術などは午後に頭が冴えなくなってしまうので午前に受けた方がよい。
パフォーマンスを良くするためにはデスクランチを避ける。
あれ?うちの職場はほぼ100%デスクランチだよ?
エビデンス満載、パフォーマンスを良くしたいと思う人は読んだらいいと思います。
勝間さんの解説も思いの外心に刺さりました。
予想どおりに不合理: 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」
勝間塾の課題図書。
この本を読んで、自分がやってしまいがちなことを挙げるというのが課題でした。なぜ、身近な人に何かをお願いするときには現金はダメで、無償かプレゼントが良いのか、人間の不合理さがわかります。
現金とコーラを大学寮の冷蔵庫に入れておくとコーラはすぐなくなる。
よくこれだけ実験したなぁ。
●独自性欲求●予測の効果●正直な人の不正を私はやりがちかも…。
この本の例はよく読み物的なブログなどで紹介されているので、どこかで目にしたことのある内容も多いです。
これが元ネタなんだとわかりました。
マンガでやさしくわかる6時に帰るチーム術
以前単行本を読んだことがあり、「こんな取り組みだったな〜!」と懐かしくなりました。
ワークライフバランスをすすめるためにありがちな困難がストーリーでまとめられているので読みやすいです。
学校に応用するとしたらどうなるだろう?
そこそこ風通しもいいし、チームで仕事出来ていると思う。
そういう場合は何が問題になるのかな?優先順位だろうか。
とにかく、生徒の登校は8時30分で最終下校は18時30分、その後に授業準備をして会議をして…となると物理的に定時で帰るのムリ。
休憩も全く取れてないので実質10時間。改革希望!
プレイングマネジャー 「残業ゼロ」の仕事術
本当に働き方改革の決定版!プレイングマネージャーはプレイヤーとしての仕事を最小限に抑え、マネージャーとしてチームのパフォーマンスを最大限に引き出すべき。
教員も授業をしながら学級経営というマネジメントスキルが必要。
部活、分掌、教科などマルチタスクも何とかしたい。
パフォーマンスを高めるためにはチーム内の心理的安全性が欠かせない。
職員の会議で1人の人がずっと喋ったり威圧的な態度で臨んでしまってはメンバーがやる気を無くしてしまう。
会議の平等性を保ち、安心性を高めるアイデアが参考になった!コンサル頼みたいよ〜!!
お金のこと何もわからないままフリーランスになっちゃいましたが税金で損しない方法を教えてください! (SANCTUARY BOOKS)
年末にkindleで読みました。
フリーランスの税金本は今までも読んだことがあったので、そんなに期待せず…。
しかし、本当に基礎的な知識を教えてくれる良いコミックエッセイでした。
サラリーマンが所得に応じてどのような割合で所得税と住民税を納めているのか?
所得が上がると定められた割合ですべての所得に税金がかけられるのか?
そうではない累進課税の仕組みなど。
社会保険は会社員の方がだいぶ優遇されていることが分かりました。
よくわからず税金が給料から引かれているサラリーマンの人もぜひ読んでほしい1冊です。
WORK DESIGN(ワークデザイン):行動経済学でジェンダー格差を克服する
女性の社会進出は進んだが、男女の賃金格差などジェンダーによるギャップはまだまだ根強い。
その大きな要因となっているのが私たちが無意識にいだく「バイアス」だ。
ハーバードの女性行動経済学者が、バイアスの存在を豊富な実験と研究データから明らかにし、エビデンスに基づく具体的な解決策を示す。
壁に飾られている肖像に対しても、女性は自信を持ってスピーチできるか左右されてしまう。
年収など交渉の場でも女性は自分の力を低く見積る。
医大の入試にもあるように、日本の教育現場でもバイアスはあるので教員にもぜひ読んで欲しい1冊。
iPad仕事術! SPECIAL (手書きを極める!)
廉価なiPadでApplePencilが使えるようになったので購入してみたところ、apple大好きな同僚が貸してくれました。
アナログのノートみたいにiPadが使えるようになっていたのが驚きでした。
おすすめ手書きアプリで良さそうなものをダウンロードしてみたいなぁ。
まさか、iPadとApplePencilだけで漫画が描けるようになる時代が来るなんて!
procreateはダウンロードしたけど習熟のための時間がないので、だれか1日みっちり教えてほしいです。
FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣
勝間和代さん激オススメ本「ファクトフルネス」。
レビューを読みポチして、続きが気になりあっという間に読了してしまいました。
私達がどれだけ世界の現実を知っているか?
昔の知識のままアップデートされてないってことがあるかもしれない。
たとえば、世界で電気が使える人は全人口の何割だと思う?みたいなこと。
クイズの例・質問1: 現在、低所得国に暮らす女子の何割が、初等教育を修了するでしょう?
「チンパンジークイズ」で検索すると、最後にある「何問正解したかチェック!」ボタンを押すまで何度でも選び直すことができます。
エッセイ・小説・マンガ
上記のカテゴリに収まらない内容の本です。
発達障害の僕が 輝ける場所を みつけられた理由
お母さんがスゴイ!日米を行き来しながら子育てして、類くんをパリコレのモデル、テレビの出演など本人がそのままでも輝ける場所を見つけていく。
本人としては中学が一番いじめがありきつかったとのこと。
アメリカでは学力が足りず留年したことも。
日米の特別支援教育の比較についても興味深かった。
発達がゆっくりの面があるので長い目で見ていく。
10年あればできることもだいぶ増える。
あと、学校の支援は卒業すると先生と離れてしまうので長い間お付き合いできるお医者さんがいると良い。
なるほどね…。
多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。
軽く読めるのに、今の自分にめっちゃ刺さった!
SNS疲れをしている人、職場などの人間関係に悩んでる人におすすめします。
ほぼ見開き2ページで各項目に4コマまんががついてます。
タイトルの「多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ」の通り。
「断捨離するときにこのゴミ置いておいたら家賃なら月ににいくらかかる」
って計算するよね、ならば自分の心にイヤな他人を住まわせてたらどんだけムダなことしてると思う?!
という項目にカミナリを打たれたような衝撃を受け、それ以来心にやなやつ住まわせてません。
これからも読み返す。
幸せってなんだっけ? 世界一幸福な国での「ヒュッゲ」な1年
イギリスからデンマークに引っ越して1年間過ごしてみたエッセイ。
デンマークでびっくりしたこと、いいなと思ったことが詳細に書かれてます。
医療や教育が無償で受けられるけど税金は半分。
失業手当があるから好きな仕事に就け、嫌な仕事を我慢しない。
その代わり、国が面倒見てくれるからと健康には無頓着、性にも奔放。
ワークライフバランスが行き渡っていて余暇は地域のクラブに複数入り有意義に過ごせる。
クラブには多様な職業の人がいて貴賎はない。
日本で生きづらいと思ってることが解消されてていいな。
よい気候のときにおじゃましてみたい。
はざまのコドモ 息子は知的ボーダーで発達障害児
Kindleだと324円で読めます。
広汎性発達障害で知的ボーダーの育児記録。
都内のどこだか知らないけど小学校の先生達が酷すぎ!
校長からはここは進学校だから転校しろ、担任からも無視され親の育て方が悪いと言われる。
IQが知的障害に当てはまらないために支援級にも入れない。
うちの次男もIQ88なので中学以降が他人事じゃなく読んで涙。
LDだと通級の先生に伝えてもなぜか否定されるので今度診断書持って行きます。
障害者枠でも仕事できるように精神障害福祉手帳を18歳までに取得しようと思いました。
教育関係者は必読だよ!!!
子どもの頃から哲学者 ~世界一おもしろい、哲学を使った「絶望からの脱出」!
新書「教育の力」読んで、著者はイケメンで頭もキレるし今までの人生もさぞかし輝かしいことでしょう。
と思ってたらこの本で覆されました。
手塚治虫を愛し、ほかの子が好きなテレビゲームには見向きもしない。
孤独を愛しているフリをしているものの、周囲から愛されたい欲求が。
高校、大学とさらにこじらせ躁鬱を繰り返し、腸が過敏になってしまう。
そんな苫野青年を救ったのが哲学!
どんな哲学者が何を考えたのか、現実の悩みに寄り添っていて読みやすかったです。
なぜ哲学書が読みにくいかも理解できました。
哲学の力を信じたいね。
友だち幻想 (ちくまプリマー新書)
「教育幻想」を以前に読んでいてとても良い本だなぁと思ってました。
そんな中、こちらが脚光を浴びたので手に取ってみました。
昔の共同体の暮らしから、一人でも生きていこうと思えば生きていける世の中へ。
ムカつく、ウザイなどのコミュニケーションが深まらない阻害語は自分が高校生の時は使ってなかったな。
でもいま生徒とのコミュニケーションの中でも「うざい」と言われて断ち切られてしまうことがあるなぁ…。
個性的な生徒の才能を伸ばすのが教育ではなく、そういう人が最低限の生活をできるようにするのが教育。
しまなみ誰そ彼 1 (1) (ビッグコミックススペシャル)
職場の同僚が貸してくれた!
読んでみたかったので嬉しい。
4巻完結で、尾道の談話室に集まる人達はそれぞれ何かしらの事情を抱えてる。
主人公たすくくんがゲイばれして自殺しそうになるシーンから始まるんだけど、死ななくて良かった〜。
善意の押し付け、アウティング、談話室への嫌がらせなど、現実にもありそう。
登場人物の悩みや独白に、「自分であること」をふと疑いそうになります。
それだけ苦しい思いをしている生徒が学校には沢山いるはずなんだよね。
絵もキレイで読みやすいのでおすすめします☺️
車輪の上
乙武さんのnoteから。
とても読みやすく、あっという間に読了してしまった。
障害者がホストで何が悪い!と業界に飛び込む主人公。
同僚や客から差別されたり、車椅子ホストだからこそちやほやされたりする。
取材のインタビューでは障害者を美化するような質問しかされなかったり、周りとの関係の中で主人公にも差別意識があることを思い知らされる。
誰にでもある「普通」や「差別意識」について考えさせられます。
展開が急だなと思う場面もあったけど読みやすさ優先ならこのスピード感でも良さそう。
もう少し多くの人に読まれるといいですね。
GW中に読めそうな、おすすめの本があれば教えてください〜!
ではまた☆
[セミナー]高卒人材の就職に関する有識者トークセッションに参加、刺激受けてきました!
「進路を決められない高校生に、学校として出来ることはあるのかな?」
「高校生の就職に関する情報が少なすぎる」
皆さんが勤めている高校では、どのくらいの高校生が就職しますか?
勤務先では卒業生の4割が大学、4割が専門学校、1割が就職、残りの1割が浪人や進路未決定者となっています。
高卒で就職する場合は、「学校紹介」という形を受けてハローワークの求人票から見つけた会社を、9月から一人一社だけ受けることができます。
生徒指導その他の問題で学校推薦を受けられない生徒は、親族などの縁故を利用して仕事に就くことになります。
生徒の割合としては多くないものの、ハローワークの方を呼んで指導していただいたり、パソコン室で一緒に求人票をチェックしたり、夏休み中に見学する会社に教員が何社も電話するなど、手厚い代わりに生徒は自由に会社を選ぶことが難しく教員の負担も重いです。
そして高卒で就職した場合、3年以内に4割の若者が職を辞してしまうそうです。
今回は、
「社会は、高卒人材を十分に活かしきれてないのではないか」
「もっと高卒人材を支援しよう!」
場所は原宿!
途中、クレープ屋で腹ごしらえ…。
竹下通りを過ぎて、ちょっと奥に入ったところに会場である株式会社ハッシャダイさんがありました。
高卒人材を支援しようとする動きがある!有識者トークセッションに参加!
今回の高卒人材のトークセッションに参加したきっかけは、なんとFacebookからのつながりでした。
私がFacebookグループに投稿したこのブログの記事をきっかけに定時制高校にお勤めの新井先生からご連絡いただき、ご自身が勤務先でできることを模索されたことで「再チャレンジ高校」の著者から取材を受けるまでに!
そして、現在高卒人材の支援をしている団体を利用して講演して頂いたりしているそうで、今回のトークセッションをご紹介頂きました。
新井先生は、有識者としてもトークセッションにご登壇されています。
他には高卒人材の支援活動をしている方、企業の人事の方、文科省と通産省の方でのセッションでした。
このセッションで、
- なぜ、みなリクルートスーツを着て就活をするのか
- 大卒と高卒の給与が違うのはなぜか
というアイスブレイクから、高卒人材への各界からの想いまでみっちり2時間ほどセッションを伺って、最後にネットワーキングタイムがありました。
メモメモ!
こんなに参加者が関わりながら進めていく会とは思わず…
痛恨の、名刺忘れるミス!!!
もっとお固い感じかと思ってまして、普段から名刺持ち歩く仕事じゃないので…すみません。
それでも、新井先生はじめ(新井先生にお目にかかるのもこれが初めて)数名の参加者の方と交流できました。
印象的だったのは、株式会社ハッシャダイの勝山恵一さんが、
「コミュニティ依存から脱却してほしい」
という思いを口にされていたこと。
家族が中卒だと、子どもも中卒でOK、家の建築業を継げばいい、みたいな感じで付き合う世界も狭くそこから抜け出せない、選択肢がないと思い込んでしまう。
勝山さん自身がそのような世界にいたこともあり、もっと高卒人材でも視野が広がるような生き方を提示していきたいとおっしゃっていました。
確かに、勤務先のいわゆるヤンキーと言われる生徒を思い出してみると、親や親族のつてをたよって進路を選ぶ割合が非常に高いです。
個人的には、学校の紹介を頼らなくても縁故で就職できるコミュニティがあって生きる力があるんだなぁ…。
くらいに思っていましたが、逆にコミュニティ依存しているという見方があるのか!と目からウロコでした。
確かに、ヤンキーはコミュニケーション上手に見えて自分のコミュニティから絶対に出ようとしないような頑なな面を持っているな…と生徒を見ていて感じます。
では、高卒人材の支援をどのように取り組めばよいのでしょうか。
定時制高校での取り組みを、勤務先に生かせるか?
株式会社ハッシャダイでは、「ヤンキーインターン」という地方の高卒人材を東京に住まわせ、企業研修を行っていくスタイルの人材育成を行っています。
神宮前に事務所があり、ハッシャダイカフェは常にオープン。
24歳以下の若者は無料でお茶を飲んだり、職員の方とざっくばらんに相談することができます。
また、勝山さんが全国の高校を回って講演活動を行っています。
「Choose Your Life」
というタイトルで、
「人生は自分で選べて、もっとワクワクできる、楽しめる」
という趣旨の内容で、進路多様校、進学校に関係なく生徒に火をつけるお話をされています。
NHKのU-29人生デザインでも紹介されています。
【初投稿】CHOOSE YOUR LIFEを届けに常夏の沖縄へ行ってきた!
ハッシャダイのYouTubeチャンネルもあります。
一般社団法人スクール・トゥ・ワークでも、同じように若い高校生のロールモデルになるような社会人をお呼びして講演会を行なっています。
学校は基本的にお金がない場合が多く、謝礼がネックになってしまいます。
そこも理解していただき、交通費のみで引き受けていることもあるそうです。
確かに進路多様校の生徒にとって学校の先生は、なかなか生徒のロールモデルにはなりえません。
学校の先生は基本的に大卒です。
学校が居場所でもない生徒にとって、高校時代に
「学校の先生になりたい、大学に進学したい」
と考える生徒はまれです。
勤務先でも、キャリア教育の授業で大学の先生をお呼びしたり、サポートステーションの方のお話を伺うことがあります。
思い返すと、今回のトークセッションに参加した方々に比べると熱量が足りないかも…?
働くことについて、総合的な学習の時間で生徒に授業を行うこともあります。
生徒は、アルバイト先で給与明細をもらっていなかったり、勤務時間が10時以降になってしまっていたり、合わないレジのお金を補填させられたりと働くことに前向きになれていません。
「アルバイト先の社員を見ていても、とてもじゃないけどここで正社員になりたいと思わない」
と、こぼす生徒の多いこと。
授業も自然と、
- ブラック企業に立ち向かうには?
- 労働者の権利を知ろう!
という守りの姿勢になってしまいます。
もちろん、労働者の権利を知ることもとても大切なこと。
でも、教職員がワクワクするような外の世界を知らない場合も多いですし、教員自身が忙しすぎて死んだ目をしながら授業をしていることも否定できません。
私自身内向的な生徒は私に親近感を感じて接してくれることも多いですが、いわゆるヤンキーと言われる生徒とはなかなか関わりを深めることができません。
今回のトークセッションに参加して、より一層生徒のロールモデルになりうるような人達に話をしてもらいたいと感じました。
まとめ
今回のトークセッションに集まった方の多さに驚きました。
高校の先生や大学院生、サポートステーションの方や子どもの貧困に関わるNPOを立ち上げた方など、こんなに高卒人材に興味を持っている人がいるなんて…そのことが1番意外でした。
進路多様校の生徒は、社会から見捨てられている感が強いと常々感じていたので…。
今回のトークセッションの内容を職場に紹介していきます。
キャリア教育の授業の講演会の枠で、活躍している若い社会人の方のお話を伺えるような機会が持てるよう動いていきたいと感じました。
ご紹介いただいた新井先生、ありがとうございました。
ではまた☆
[家庭科]高校での絵本読み聞かせチャレンジ振り返り!導入に読んだ13冊をご紹介!
2018年度は、家庭科の授業の導入として絵本の読み聞かせをチャレンジしてみました。
先日ご紹介した、関西の家庭科教師イチさんの影響が大きいです。
2時間続きの授業のうち、1時間目の5分程度を絵本の読み聞かせに使いました。
1年間通して続けてみたところ、 授業アンケートで一人の生徒から以下のような感想をもらいました。
「読み聞かせ(?)的なのは聞いてる人も少なく、授業の時間をとる価値は正直ないと思う。その時間を単元のより深い理解に努めた方が良いと思う。」
絵本を読み聞かせる際に静かにならなかったこともありますし、途中静かになるまで止めながら待ったこともあります。
「今日の絵本は何?」
と聞いてくれる生徒もいましたし、絵本をリクエストしてくれる生徒や、
「この絵本読んだことある!」
と大きな声でフィードバックしてくれた生徒もいます。
学年末の教科会で、
「目的がはっきりしないから、生徒の感想がイマイチなのかも…?」
と呟いたところ、同僚から
「絵本を読む目的って何だったの?」
と聞かれて答えに困ってしまいました。
授業者の都合で、
「授業を開始する前に静かにさせる時間を作りたい。生徒の聞く力をつけさせたい」
という一方的な想いがあったことも否めません。
生徒に豊かな児童文化財に出会って欲しいことや、一生を通じて親しめる絵本と出会ってほしいという大きな目標を持ちながら実践できたらと今は考えています。
すでに2019年度入り、授業の導入で絵本の読み聞かせを始めています。
その前に今一度、昨年の夏休み明けから読み聞かせた絵本を合計13冊ご紹介します。
2学期に高校家庭科の授業で読み聞かせた絵本8冊
2学期の授業は食生活と住生活だったため、関連する絵本を読み聞かせました。
うどん対ラーメンが、かなり生徒のツボに入っていたようです。
てん
FBつながりの先生方のおすすめ本を図書館で借りています。
苦手だと思っていたお絵かきも、先生の行動一つで子どもが変わる。
「このくらい、私にだって書けるわ!」
子どもにもこんな出会いをしてほしいな…。
学校で読みきかせアリ。谷川俊太郎の訳もステキ。
絵本の大きさが少し小さいのが残念。
うどん対ラーメン
高校の家庭科の授業で読めそうな候補の絵本を地域の図書館で物色中。
絵本というとつい20世紀の名作に手が伸びますが、昭和の生活文化が子どもにとって理解できないこともあります。(黒電話とか?)
この絵本はここ数年出版された新しい絵本。
なぜかうどんとラーメンが対決するという21世紀らしい登場人物…?
うどんはさっぱり系なのに、ラーメンの顔が濃すぎる!!
娘がドはまりして音読3回目(笑)。
授業で読んだところ、 最後のオチを予想できた生徒はいませんでした。
となりのせきのますだくん
いじわるをしてくるますだくん、となりのみほちゃんには怪獣に見えています。
いじわるされるのが嫌で学校にも行きたくなくなっちゃった…。
こういう男の子いるよねー。
高校生も共感できそうなので読み聞かせアリだと思います!絵が可愛い。
でも最近はこのような意地悪をしたら相手は不登校になって大変なことになりそう(汗)。
おかあちゃんがつくったる
小学校低学年の娘いわく、「これはいい本」らしい。
お父さんを亡くして、お母さんがミシンの仕事で生計を立てている。
主人公が欲しいと思ったものをミシンで作ってくれるのだけれども、どこかピントがずれてて主人公の願いがかなわない…!
笑えてホロリとする、バランスの良い絵本だと感じました。
関西弁が話せる人に読んでもらいたいなぁ〜。
高校生への読み聞かせはアリ、図書室リクエストしよう。
かたづけしないとどうなるの?
家庭科の住居分野の授業の導入で読みました。
高校生に「ウルトラマン好きだった人いる?」って聞いてみたけど全然手が上がらなくて少々驚きました。
怪獣とウルトラセブンが仲良くちゃぶ台でお茶を飲んでるシーンが可愛い。
もう少し大きいと後ろの方まで絵が見えるんだけどなぁ。
ほしじいたけほしばあたけ
年をとった干ししいたけの姿のほうが生きやすい?!
じいさんばあさんが水に濡れると生のしいたけになり若返るという展開!
うちの娘はきのこを食べるのは苦手だけど、楽しんで読んでました。
続きも気になる。
メチャクサ
図書館で一番待った絵本。人気がありそうですね。
ヘラジカの名前は「メチャクサ」めちゃめちゃくさいから。
風向きが変わるとオオカミすら倒すことができる。
ヘラジカを食べるためにガスマスクをつけてきたりするのだけれどそれでもダメで最終的には改心して盲導犬になるという…。
私もこういうナンセンスもの好きだし、読み聞かせる子どもたちも好きだろうと思う。
オオカミのデフォルトのマヌケ顔がオオカミっぽくないけどね。
ウェズレーの国
amazonのオススメに出てきたので読んでみました。
一人ぼっちでも特に気にしないウェズレー、学校で習ったことを活かして、夏休みの自由研究で文明を作ることにした。
耕した畑に作物が実って、それを食物にしたり、服に仕立てたり、遊び道具を作ったり。
娘に読み聞かせたら感想は「フツー」。
でも、何度か読んで!と言われたので少しは気に入った様子でした。
一人でいるのが好き、それで問題がないのなら最後のオチは無くてもいいかもしれない。
3学期に高校家庭科の授業で読み聞かせた絵本5冊
高齢者分野から始まった3学期でした。まとめの時期ですね。
いいからいいから
「いいから いいから」が口ぐせのおじいちゃん、おおらかだな〜。
カミナリ親子が家に来ても、おへそを取られても、おへそをおなかに戻そうとして…?!
それでも「いいから いいから」って言えるくらい心広くありたいですね。
特に、我が子たちに…怒ってばかりだからな〜。
勇気
高齢者分野で読み聞かせた絵本。訳者が日野原重明さん。
生徒はほとんど日野原さんを知らなかったな…。最近亡くなってしまったのが残念。
大きいものから小さいものまで、いろいろな勇気があるんだ。
アメリカの習慣を知らないと「へー」というものもあるけれど注釈がついているので大丈夫。
同僚は、「勇気というより、マナーみたいだね」という感想でした。
おじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃん
絵本のおすすめを聞くと、かなりの確率で長谷川義史にぶち当たってしまう!
この本はおじいちゃんのおじいちゃんはどんな人?みたいなお話で、最後は猿までさかのぼってしまう!
ミトコンドリアまで遡らなくてよかった〜。
ページをめくるたびに「ひいひいひいひいひい…」と増えてしまい、みなさんどうやって読んでいるのか気になっています。
おおやまさん
おおやまさんはバスの運転手。
ふだんはバスを安全運行するため怖い。
でも、おおやまさんの意外な姿をぼくは見てしまったのです…!
運動会で園児を応援する姿、節分の鬼に扮する姿。
ひとは見た目じゃないんだよ。
くれよんのくろくん
使われないクレヨンが勝手に動き出してそれぞれが絵を描き出した。
黒いクレヨンは出番がないとはじき出されてしまうが、収拾のつかなくなった紙に黒くんが重ね塗りしてその上をシャーペンくんが引っ掻いて花火の絵を描いてくれた。
シャーペンくんの機転がよくきいてます。
どんな人にも出番はある。
読み聞かせにいい長さ、テーマ。
まとめ
とりあえず、今年も続けてみることにしました。
自分の課題としては、涙腺にうるうる来る絵本がなかなか読めないことー!
画像の「なきすぎてはいけない」も、読み上げると声が震えるぅーーーーー。
自分も歳を取ったってことなのでしょうが…。
絵本の読み聞かせがうまくなったのはいいんだけどなぁ。
生徒の中で、みんなに読んでくれる人が出てきてくれたらいいなと思う今日このごろです。
もし絵本のおすすめがありましたら、ぜひコメントください♪
ではまた☆
[実践]高校3年生と振り返りジャーナル。その様子とすべての105の質問をご紹介!
「高校生と振り返りジャーナルしてみたけど、ノート紛失しまくり。もうやめようかな」
「気楽に続けるためにはどうしたらいいの?」
試行錯誤を続けてきた振り返りジャーナルの実践もこれで四年目。何とか安定し、軌道に乗せることができるようになった気がします。
この記事では、
「高校で振り返りジャーナルに取り組みたい」
「しかし、生徒が書いてくれるか不安」
「生徒がジャーナルをなくしてしまいそう」
といった不安をお持ちの先生方に、昨年度取り組んだ実践の様子と考えた質問を全てご紹介します。
高校3年生との振り返りジャーナルの様子。挫折せず気楽に継続するコツとは?
昨年度は高校3年生の担任をしていました。
その前の年からある程度軌道にのっていた、ジャーナルの書き方は以下の通りです。
- B 5のノートを1/3の大きさに切る(ノートが大きいと生徒が負担を感じてしまう可能性があるため)
- 1文字1文字を書きやすいように方眼紙にする(罫線のノートにしたところあまり書かない生徒が続出)
- 帰りのホームルームで配布してその場で回収する(朝配布して夕方回収するスタイルだと紛失してしまうため)
- 毎朝振り返りジャーナルを書くテーマを示して、書くことがない生徒は質問に沿ってジャーナルを記入する(本当に書くことがない生徒が出てしまうため手を変え品を変え質問を考えておくことにしました。それでも書けない生徒はいます)
ノートに列の数字を書いておき、生徒が戻せるようにしました。
昨年度も30枚60ページのノートの2冊目に突入した生徒は2/3ほどに達しました。
逆に途中で挫折してしまったり、毎回書かないことが習慣になってしまった生徒も7、8人いたと思います。
偏差値38の教育困難校と言われる勤務先では、読み書きが苦手で、特に男子で文章を書くことがめちゃめちゃ苦手な子も多いです。
そんな中でも、イラストとともに一言添えてくれたりしてくれると嬉しいものです。
ただ、生徒に返す文章の方が多くなったりしてしまうこともよくありました。
4月〜7月までの振り返りジャーナルテーマ
高校2年生に書いてもらった振り返りジャーナルのテーマを参考にして上書きしているだけなので大して大きな変更はありません。
基本的にはその日を終えて、一週間の振り返り、来週頑張ろうと思っていること、テストに向けて、行事に向けてと、何かしら一言書いてもらいます。
過去について書か未来について書くか時間軸で攻めたり、学校の中のこと世界で起きていること季節にまつわること、と視点を広げると、書いてもらうないように広がりが出てくるのではないかと思います。
- 今週1週間(始業式、面談、活動日)を終えて、いま感じていること。
- 授業初日を終えて、考えたことやいま感じていること。
- 2日目の授業を終えて。このクラスをどんなクラスにしたいですか?
- ロングホームルームを終えて考えたこと
- 今日の授業、選択授業を終えて考えたこと。
- 今日で1週間の授業が終わりました。いかがでしたか?
- この週末は何をする予定?理想の休日でも可。
- この週末の過ごし方。印象的だったことを詳しく書いてください。×何時に寝て起きて楽しかった。←小学生か!
- 29日からのゴールデンウイークにやろうと思っていること。
- ロングホームルームを終えて考えたこと。(体育祭でもなんでも)
- 1年生が入学して2週間。この1年で成長したな~と思うことを書いてください。
- このクラスで2週間が過ぎ…。「今週1週間を終えて。」考えたことをどうぞ。明日もよろしく!
- 前半の連休にしたこと。連休後半にしたいこと。ちなみに、テスト前に授業がある日はあと6日です。
- 健康診断を終えて。なにか進歩はありましたか?良い連休を!
- 連休はいかがでしたか?「振り返り=意味づけ」明日で中間テスト2週間前です。早い!
- 進学希望の人、奨学金を借りる予定はある?何か準備してる?就職の人はどのくらい収入ほしい?
- 生徒総会を終えて、考えたこと。お疲れさまでした。
- 最近気になっていることやニュース。具体的な名称、それはなぜかなど書くとすぐ5行♡
- 3年になって心がけていること。いまも続けられていますか?これから頑張ることでも。
- 振り返りノートを見返してみよう。4月からの気持ちの変化はあるかな? テスト1週間前になりました。何から取り組む?すでになにか始めてる?
- 本日のロングホームルームを終えて。体育祭でも文化祭でもOK!
- 小さいころなりたかったものは?幼稚園や保育園で思い描いていた夢。今との違い。
- 今まで、少しでも効果があったと思える勉強法 テスト前に授業がある日はあと2日です。
- 週末に取り組んだことは?テスト対策、10段階で表すといくつですか?明日テストです!
- お久しぶりです。三者面談を前にひとこと。当日、資料がある人は忘れずに!体調にはくれぐれも気を付けて…
- 三者面談おつかれさまでした。面談を終えた感想や、7月の面談までにやるべきこと。今週金曜日体育祭!早い!
- 学年練習を終えて。このクラスに勝算はあるか?明日のLHRでTシャツを配る予定です。
- 本日、LHRを終えて。いま・どんなことを感じていますか?来週は文化祭の企画提出です!
- 今週はお疲れさまでした。明日は平成最後の体育祭、いま、感じていることをどうぞ。平成最後…言いたいだけ。
- 体育祭お疲れ様!落ち着いたところで感想をどうぞ。今月のLHRは何をしましょうかね…。
- そろそろ文化祭の企画を考えなければ!14日締切。~こんな企画はいやだ~が、今日のテーマ。
- 進路ガイダンス、LHRを終えて。専門学校希望の人はAOエントリー始まりますね。オープンキャンパスでエントリーしないよう、じっくり考えよう。
- 文化祭、いまのところホットドックで希望出してます。調理できますか?いいアイデアプリーズ。
- 今日の振り返り。ネタがない人は…最近湿気で体が重くなってせんか?「疲労回復の方法」
- 週末の過ごし方。オープンキャンパスや作文を書いた…など進路にかかわることは必ず報告を。
- 最近の睡眠時間と、理想の睡眠時間。平日は何時に寝て、何時に起きていますか?本当は何時間寝たい?
- 生徒会役員選挙を終えて。生徒が主役の学校、になっているだろうか。 そう思う理由は?
- 早退しますのでノートはなしです。日直は代替の先生の言うことを聞いてくださいね。
- 来週からテスト1週間前です。週末の予定は?教科書、プリントなど持ち帰りますか?
- スマホは学習(勉強)に役だっていますか?「こんな風に使うと便利」という経験を教えて!
- 将来、絶対にやりたくない仕事は?(進路のヒントがあるかも)私はドライバー。運転下手すぎ…
- LHRを終えてひとこと。次のLHRはテスト返却後になります。文化祭成功させよう💛
- 文化祭、どのくらいクラス活動に参加できそうですか?部活や委員会で抜ける時間はある?
- 文化祭、準備段階で装飾、会計、調理などの仕事があります。あなたは何ができますか?
- 明日から期末試験ですね。試験への意気込みをひとこと。(期末では~達成する、など)
- 試験が終わり、いかがお過ごしですか?進路の準備できてますか。テストの結果は?
- 1学期を終えて一言。・ノートを見て振り返る・夏休み中の課題・2学期への期待 など
- 理想的な登校時間は?家を何時に出て何時の電車に乗ると余裕がある?現実は?
- 中学校の時の文化祭(または合唱コンクール?)の思い出を教えて~。団結してた?充実してた?
- 本日の相談室の話を受けての感想。あなたは、自分の特徴をよく知り、それを生かせていますか?
- 最近、授業中のスマホが増えてますね。1日何時間使ってますか?その魅力は?おすすめアプリは?
- いつの間にか、テスト1週間前になりました!自分ができること、アクションしていますか?
- なんと!!今日で、2018年の半分が終わってしまいました。この半年を振り返ってみよう。
- 今日は七夕ですね。短冊と思って、ノートに願い事を書いてみよう。叶うかもしれない♪
- 9月1日、始業式の自分に伝えたいこと。良い夏休みを!さまざまな体験から学ぼう。 体験への意味づけが大事。
9月〜12月までの振り返りジャーナルテーマ
3年生の2学期は進路を決める大切な時期になります。
一般入試を受ける生徒はほとんどおらず多くの生徒は AO 入試や公募推薦、指定校推薦で進学先を決めていきます。
そのため、進路に関わるような質問が多かったように思います。
卒業に向けてアルバムを作ったり文章を書いたりするための準備的なものとして利用するのも良いでしょう。
- 新学期初日をむかえてひとこと。今学期とりくみたいと思っていることなど。
- 夏休みの思い出を1つ、具体的に紹介してください。楽しかったこと、がんばったことなど。
- 席替えでノート配布が難しいのでお休みで。席替え、みんなに良い席を考えるのは難しい。すみません。
- 今週は西日本の台風、北海道の地震…親戚大丈夫?災害の備えはしていますか?
- ふだん、電子マネー使ってる?気をつけていること。(北海道では停電で、電子マネー全滅したらしい)
- この週末の過ごし方。入試だった人、お疲れ様。高校の文化祭も多いですね。
- Tシャツのデザイン希望。早めに決まれば、割引もききます。明日のLHRでは決めたいね!
- LHRおつかれさま。文化祭まであと2週間。やる気をMAX100%とすると今何%?その理由は。
- 授業が始まって、改めて考えたこと。生活リズムは戻りましたか?目標は5行。
- 来年のいまごろ、みんなはどうしているだろうか?どうなっていたい?
- この連休は充実していましたか?(私は家族サービスを少々)文化祭まであと8日。
- LHRを終えて。試食会の感想、これから文化祭に向けてとりくんでいきたいこと。
- この週末の過ごし方と、理想的な週末の過ごし方は?文化祭まであと4日。目標は5行。
- 明日から2日間、文化祭準備に入ります。ひとことどうぞ。万全の準備で当日を迎えたいですね。
- 文化祭を振り返って。準備と当日、クラスへのかかわりはいかがでしたか…?
- この連休の過ごし方。充実したお休みになった人も多いのでは?進路未定の人、頑張ろう!
- 秋の味覚で好きなものはありますか?果物(梨、ぶどう、柿…)、栗、魚…もう食べてる?
- 中間テストに向けて。試験範囲の内容をどのくらい理解できてますか?100%中とその理由。
- 高校生活も授業が4か月。卒業まで半年。早く高校生活が終わってほしい?ほしくない?その理由も。
- いきなり神(みたいなもの)から「あなたの願いを1つだけかなえましょう」と言われたら何をお願いする?
- 明日から中間テストですね。このテストに向けて取り組んだことはなんですか?
- 中間テストの出来はいかがでしたか?高校生として受ける定期テストもあと1回です。
- 最近買ったもの。おすすめなどあれば。私は寝るときの加湿にマスクを買いました。
- 今年中にやりきりたいこと。あと2か月ちょっと、何かしら達成できそう?
- 昨日、卒業文集の原稿用紙が配られました。何について書きますか?(私も、何書こうか…悩)
- 新しい席になって2日が経ちました。あと約1か月この席で過ごします。いかがですか?
- みんなのハロウィン。渋谷も大騒ぎ、みなさんはどうしてましたか?最近の盛り上がりが怖い
- 昨日で10月も終わりました。先月を振り返って、そして今月はどうしていきますか?
- 2年生は来週から修学旅行です!早いもんだ…去年の修学旅行の思い出をひとつどうぞ。
- 週末にやったこと。4日はあいにくの天気でしたが、3日はよい天気でしたね~。
- 本日話題のアメリカ中間選挙。あなたなら、共和党、民主党、どちらに投票する?
- 家事してますか?している人、どんな家事してる?勉強、バイトで家事する暇もないかな…
- 冬の準備、していますか?服は毎シーズン買い足す派?あるものでとりあえずしのぐ派?
- 最近うれしかった、よかったエピソードをひとつ。時間通り起きられたとか、本当に小さなことでOK。
- 紅葉の秋になってきましたね。土日、泊りでも出かけられるとしたらどこに行って何を楽しむ?
- 週末のゆるキャラ選手権、カッパのゆるキャラが優勝したそうです。みなさんが好きなゆるキャラは?
- 今年は徐々に冬っぽくなってきましたね。今とっている寒さ対策と、これからそろえたいアイテム
- この連休に取り組んだこと。今週1週間がんばりたいことは?明日からテスト1週間前です。
- 最近あったよかったこと。海外では、「Good & New」というらしい。良いことを数えていこう。
- 平成&高校最後の期末テストまで授業日あと3日です。テストの準備は何%できてますか?
- 本日で11月も終了。あなたにとってこの1か月はどんなことがありましたか?振り返ってみよう。
- 「2学期を振り返り、3学期の自分に向けてメッセージ」8日にノートを開いてびっくり・・・?
1月〜3月までの振り返りジャーナルテーマ
高校3年生の登校日数はほとんどなく午前授業になってしまったために、帰りのホームルームの時間を取ることが難しくなってしまいました。
結局10回も書いてもらうことができず、なし崩しに振り返りノートが終わってしまいました。
卒業式の予行演習の日には全員にこのジャーナルを返却し、今まで書いた内容を振り返ってもらいました。
- 「冬休みにしたこと、その感想」どんな年末年始を過ごしましたか?私はスマホ水没させました。
- 3月まで、何を目標にする?数字で見える化できる目標だと達成したかわかりやすいね。
- 放課後までに机の中と横をカラにするので本日のノートはなしです。必ず私物をなしにして帰る。
- 新しい席はいかがでしょうか?1月の授業も、残り11日。出欠席で卒業逃すな!
- 年末からかなり寒くなりましたね。自分なりの寒さ対策をどうぞ。
- 1年前の今ごろ、現在の進路状況を想像していましたか?後輩へのアドバイスを書いてみて。
- 2019年になって始めたこと、集中してとりくんでいることは?何か始めるのによい時期!
- この20日間の間に取り組んだこと、久々に学校に来て感じたこと。
まとめ
ここ2年間、振り返りジャーナルの実践を校内で発表し続けた結果…
なんと、同僚2人が振り返りジャーナルの取り組みを始めてくれました!!!
まさか振り返りジャーナルが広がっていくなんて…!感無量です。
勤務先での試行錯誤の結果、失敗しない方法をレポートにしていった甲斐がありましたよーーー。
これは本当にうれしいです!!
読んでもらえるかわからない学級通信を毎日作り続けるより、振り返りジャーナルに取り組んだほうが生徒とのコミュニケーションが図れると思っています。
個別の関わりを求めている生徒は特に!(結構多いんです)
もちろん、魅力的な学級通信と振り返りジャーナル、どちらとも取り組めたら良いのですが…。
1日1時間かかったら、帰りが更に遅くなっちゃうので汗。
振り返りジャーナル、高校生とのコミュニケーションにぜひ!
こちらの本を読んでから始めると良いです。
ではまた☆
[書評]自殺願望、リストカットの支援はどうすれば?「一瞬で良い変化を起こす10秒・30秒・3分カウンセリング」
「生徒に気の利いたことをすぐに言えないのが悩み。その場で対応するために良い本はないかな?」
生徒に予想もしていなかった一言を言われた時、どんな風に返していますか?
私はその場でタジタジしてしまい、瞬間的にフリーズしてしまうことがしばしば。
この本では、教室や廊下など、日常の様々な場面で10秒、30秒、3分という短い時間でできるカウンセリングを具体的な場面ごとに教えてくれます。
カウンセリングの考え方や理論に基づいた実践の中から、試行錯誤的に生まれてきた工夫です。
解決志向アプローチなどで重視されるリソースを活用することも心に留めておくべきでしょう。
日常で、チームではなくひとりでもできるカウンセリングとは?
例えば、自殺のほのめかしやリストカットへの支援など、こんな考え方を元に子ども達に声かけをすると良いのだと目からウロコでした。
この方法が唯一であるとか、こうすれば絶対に生徒に効くというわけではないので、ぜひ本を読みその根底にある考え方を知ってくださいね。
以下、いくつかのトピックについて
「なるほど!」
と思った声かけの方法や視点をご紹介します。
教師への暴言への対応方法
落ち着かない生徒は、教師に対して暴言をしてしまうことがあります。
機嫌が良かったり悪かったりと、教師側が振り回されることが多いものです。
もちろん指導する際も安心や安全の状態は変わりますが、
「もう1回言ってみて」
と穏やかに声をかけてみると良いでしょう。
こちらがスルーしてしまえば、相手が切れる可能性は低くなりますが、指導にはなりません。
もう一度言うように促すことで、その生徒には関わっていることを示すのです。
その声かけにスルーしていくようであれば、後でもう一度を声をかけても良いでしょう。
もし、また生徒が暴言を投げつけてくるようであれば感情を言語化させることをお勧めします。
働きかけに相手が答えたのであれば、こちらが主導権を持ち、相手に問いかけを重ねてある程度やり取りを続けていくと良いでしょう。
廊下でのイジメへの対応方法
男子生徒が廊下で、二人や三人でじゃれあってる姿を見かけるのはよくあることですね。
でもそれが冗談なのか、いじりやいじめなのか、という点ははっきりさせておいた方が良い場面なのかもしれません。
10秒カウンセリングでは、
「悪意があってやってるの?」
と働きかけています。
相手が
「悪意なんかなく遊びでした」
と答たら、
「悪意があってやってるのかと思った」
と投げかけておきます。
また30秒あれば、
「いじめですか?」
と穏やかに声をかけます。
相手が遊びだと言った場合には、
「遊びではなくいじめに見えるよ」
と指導していきます。
相手が、もし
「いじめです」
と言ってきたら、ふざけではなくいじめということですから指導していくということになります。
周囲から見たらいじめと見られても仕方がないような行為は控えるよう、生徒に促していきましょう。
自殺のほのめかしへの支援は?
日本国内の自殺は2010年頃から少しずつ減少し始め、2012年以降は3万人未満に推移しているそうです。
しかし、若者の自殺は高止まりが続いていると言われています。
子どもが死にたいと言ってきた時には、どのように対応すればよいか迷いますね。
TALKの原則に基づいて、
「あなたを心配している」
という言葉を伝え、絶望的な気持ちを傾聴していきます。
10秒カウンセリングでは、話してくれたことに感謝を伝えていきます。
また、もし30秒あれば、
「生きていてほしい」
と伝えるのです。
「死んではいけない。自殺してはだめだよ」
と言って自殺を食い止めたい気持ちはわかりますが、
「生きていて明日は話したい」
「生きていて明日も顔を見せてほしい」
という言葉を選び、率直に伝えて行きましょう。
3分あれば、さらに死んでしまうことでどんな利益があるか聞くのも一つの方法です。
死んでしまうことでの利益が生徒から出てくるのであれば、しなくてもそのようにできる方法を考えていきましょう。
リストカットへの支援は?
リストカットの気を引くためにやっていると思われがちです。
しかし大半は、軽率な行動ではないという調査結果もあります。
「やめなさい」よりも、「やめたい、止めたい」と言ってみましょう。
「先生も、その場にいたら止めたいよ」
と言うのです。
子どもを叱るのではなく、支援する側自身の心の動きを言葉として表現していきます。
またリストカットという行動によって、その不快な感情がすっきりするということがメリットとしてあるようです。
リストカットの経験について話した時に、不快な感情を言葉にしてもらうと大変な状況の時に感情を適切に処理できるようになることを狙います。
また3分あれば、誰かに助けてもらう姿勢を育てていきましょう。
孤独を背負い、家族や周囲に頼ったりすることができないためにリストカットしている可能性が高いです。
リストカットをして孤独に耐えるのではなく、人に頼ったり助けてもやっていけるように変わっていくようなスキルが必要と考えられます。
子どもが「言葉で感情を表せる」練習を積み重ねよう
このカウンセリングでは、子どもが自分の感情を言語化することに重きを置いています。
子どもが辛い状況に対して、自分で対処していけるよう支援することが大切です。
子どもたちが全く問題なく、学校生活を送ることは不可能です。
問題が問題になってしまうことが、その状況が問題なのです。
問題解決を通して、子どもたちが成長していけるような支援を目指していきましょう。
また、「共にいる」ことや、「共に思う」ことがカウンセリングの基本姿勢となります。
子どもの内面にある気持ちを、
「共に眺める」
ことが大切です。
実践活動の中で、子どもとの関係に苦労する場合にはこの「共に眺める」関係が保たれていない可能性が高いです。
感情が言葉とつながり、他者と共有できるというプロセスを経ることが大切です。
そして、「ネガティブな感情が他者と共有できていないこと」が、「その感情をコントロールできないこと」につながってしまっています。
この本の多くの事例では、子どもが自分の中に生じている不快な感情に振り回されていると考えられます。
なお、
「それはひどいね」
というのは感情の言語化ではありません。
子ども自身の中に生じるものなので主語は必ず子どもになります。
子どもが
「ムカつく」
という言葉は
「あいつはむかつく」「状況がむかつく」
ということを指しています。
「すごく腹が立つんだね」
などと言い換えることが必要です。
また、肯定的な働きかけをすることが必要です。
止めるように働きかけるのではなく、良い事を見つけて報告するように働きかけます 。
まとめ
教員自身も安心して学校生活を送るために、生徒との関わり方を工夫する必要性を感じました。
生徒とともに、問題について
「共に眺める」
関係を保つことを意識して過ごしていくだけでも、教員側の姿勢が変わってくるのではないでしょうか。
この本を参考にして、より丁寧に子どもたちにかかわれるようトライしてみます。
適切な生徒との関わり方を学びたい先生方、ぜひご一読を!
ではまた☆
[家庭科]高校家庭科で実際に読み聞かせた絵本を40冊をご紹介! 授業の導入にいかが?
「高校生でも読み聞かせが大事なんだよね。できれば授業でも少し読み聞かせを取り入れたい」
「小学生用のおすすめ絵本はよく紹介されているけれど、高校生が実際に聞けるお話がどんなものかわからない」
私も家庭科の授業の導入で絵本の読み聞かせをしたいと思いましたが何から手をつけていいかわかりませんでした。
そんな時、関西の家庭科のイチ先生が家庭基礎の授業で毎時間読み聞かせをされていることを知り、どのような本を読まれているのかFacebook上で教えていただきました。
おかげさまで私も、昨年1年間、絵本の読み聞かせを生徒と楽しむことができました。
高校家庭科で実際に読み聞かせた絵本を40冊をご紹介!
今回、こちらのブログでご紹介しても良いとの許可をいただいたので、一気に40冊を紹介したいと思います。
今年も家庭科の授業で読み聞かせを行なっていく予定です。
さらに読めたものについては、追記していけたらいいなと思っています。
☆イチさんの紹介文 ★私の感想
この本読んだ!って反応してくれる本も多いですよね。
生徒たちは絵本を懐かしく感じることもあるようです。
1 勇気
☆年度始め、クラス替え、緊張のときに少しの勇気で笑顔になれます
★サイズが小さいのが残念!聖路加病院の故日野原先生が訳した絵本です。
2 パイルドライバー
☆絵本って楽しいを知るために、少年の気持ちに、男子はわかるわかる、女子はキモいの一言が出ます。
★長谷川集平の絵本。うまく感情を込めて読まないと、生徒が「一体何の話だったの?」って時があった〜。
この男の子は女の子が嫌いなのかな?好きなのかな?みたいな問いをすると良いかも。
3 うどん対ラーメン
☆好きな食べ物が決闘するシーン、ユーモアがたっぷりのストーリー。今日はラーメンにする?
★うどんの顔はさっぱりしてるのに、ラーメンの顔が濃すぎてみんな爆笑。
うどんとラーメンの対決に割り込んできたのは誰…?!これは一度は読んでほしい!
4 てん
☆子どもたちの目線、その苦手が得意、自分の魅力に気づける一冊
★先生の仕事って本当はこういうことなんだろうな〜と、我が身の仕事をシビアに振り返ってしまう…。
このくらい、私だってできるわ!とドンドン絵を描く主人公が可愛らしい。
5 となりのせきのますだくん
☆ますだくんは、ほんとひどい。みほちゃんとシンクロする女子もいるはず。さすが。
★パイルドライバーと同じテーマでした。
ますだくんの傍若無人な振る舞いを見ていると、現代なら許されない振る舞い、いじめなのではと心配してしまう。
6 おかあちゃんがつくったる
☆はじめちょろちょろ、中くすくす、一気に砂の味になって、最後はとめどなくながれる例のアレ。ユーモアもある
★長谷川義史の絵本。気がついたら読んだ絵本が長谷川義史だらけになってしまう…!恐るべし。
最後のオチも意外でホロリと来たり、笑いもあってバランスの取れた絵本。
7 あかちゃん社長がやってきた
☆赤ちゃんが周りにいる世帯も少なくなった今。赤ちゃんは僕らの未来
8 あかちゃんてね
☆星川さんのレイちゃん。その様子を1年追いかける。「あかちゃんてね」がお決まりのフレーズ。
★赤ちゃんを1ヶ月毎に撮影した絵本。写真を撮るのに脚立が必要になるほどどんどん大きくなるんだなぁ。
懐かしい!
9 おへそのあな
☆おへその中で、見てる、聴いてる、匂ってる。一番最後の言葉が何となくナイショで嬉しくなる。
10 これはのみのぴこ
☆谷川俊太郎と和田誠さん。とにかく増えていく文章。以前の同僚に教えてもらい、ひたすらに一息で読む絵本。
★これは、のみのぴこのすんでいるネコのごえもんの…おおきなかぶと同じく、言葉がくっついてそれを一気に読む絵本です。
11 パパのしごとはわるものです
☆6月は父の日。パパの仕事を調べにきた男の子。その眼差しが出会う風景は?
12 てんごくのおとうちゃん
☆おかあちゃんがつくったる、の場面とシンクロします。「もし泣いちゃってもそっと見守ってね」と読み始めます。
13 おこだでませんように
☆小学生の気持ちがわかる。以前、中学生に読み聞かせをしたとき、見学に来ていた先生が泣いておられたのを思い出します。
★この絵本、生徒に読んで1回め泣いてしまった…!
子どもの目線が健気すぎる。こんな思いをしている子どもたちがまだまだたくさんいるに違いない。
14 へっこきよめどん
☆はじめは、くす…だったのに、そのうちガハハ!になっちゃう
15 くれよんのくろくん
☆黒色のクレヨンが素敵なことに。自分の一歩が大きな奇跡につながるかも。
★読んだことある生徒が結構いた。みんな違ってみんないいがテーマの絵本。
白のクレヨンも結構使わないこと多いよね。
16 たくさんのドア
☆アリスンマギーさんの優しい語りがじんわりする。ふと手に取ったけど、終わりの始まりの絵本
17 すきですゴリラ
☆なぜかアントニーさんの絵本はゴリラ。パパが忙しいすきに、こんな素敵なお話。
18 みんなうんち
☆絵本読み聞かせをする前から、授業で読んでいた絵本。うんち、何回?
19 しんでくれた
☆食べ物をどう見つめるか?がテーマ。毎日毎食こう思っていたら、しんどくなるけれど、思いは尊重したいなぁ
20 あれこれたまご
☆たまごは関西弁を話すんやって。みんな大好きたまごのお話
21 ジャイアント・ジャム・サンド
☆400万の蜂がブンブン。奇想天外のストーリーに、ジャムの匂いがします
22 ローバー
☆ある視点で描かれた絵本。素敵な表紙に語り口は爽やかに。あれっ?これって?
★飼われている犬が人に名前をつけたり、犬が人間をコントロールしていると思っている世界観が笑いを誘います。
23 なきすぎてはいけない
☆内田麟太郎さんの一冊。素敵な絵に肚の座った語り口。誰かがいなくなった世界で何を伝えられるだろうか
★この絵本も図書館で借りて読みました。というか絶版している。
そして職場でホロリと来てしまったので、生徒の前で読むのは難しそうな。いい絵本なのになー。
24 おおやまさん
☆黄色のシャツに強面で、けれどあたたかい表情は他人とは思えない。
★幼稚園のバスの運転手のおおやまさん。どろぼうかと思うくらい人相が悪いし怖いという噂なんだけど、そうではないおおやまさんを見てしまったのです…!
25 そらいろのたね
☆きつねさんにもらった種は、「そらいろのたね」。飛行機と交換したけれど。
26 やさいのおなか
☆野菜を切ってみると、ステキな模様が出てきます。クイズ大会になる絵本
27 もこもこもこ
☆谷川俊太郎さんのナンセンス絵本。けれど、ストーリーは無限に続く絵本。
★読んだことある生徒も結構います。ナンセンス絵本なので、ええ?これで終わり?ってなる。
28 おおきいサンタとちいさいサンタ
☆谷口智則さんの絵本。サンタのコンプレックスって?今年はプレゼントもらえるかなぁ
29 きょうはなんのひ?
30 100にんのサンタクロース
☆クリスマス前に、サンタクロースの準備について。
31 あしたは月よう日
☆1995年に起こった、僕の身にも起こったあの地震。日常を日常らしく描く。
32 さむがりペンギン
☆絵本読み聞かせの深層で、桜田先生に教えていただきました。寒さの中にぽっとあたたかくなります
34 すきまのじかん
☆たいようのじかんとやみのじかん。忙しすぎた時に、ふと気づきたい時間。多賀先生に教えていただきました
35 ずーっとずっとだいすきだよ
☆言いにくいこともこの絵本なら伝えられる!の絵本。
★小学校の国語の教科書に載ってるはず。飼っている犬が死んじゃう話だよ…。でも、ずーっとずっとだいすきだよって。あーまた泣いてしまう。
36 おかあさんはね
☆おかあさんの素敵な願いが込められています。何度も読みたいストーリー
37 だいじょうぶだいじょうぶ
☆この時期の生徒の気持ちは揺れ動きます。誰かに大丈夫!って背中を押される絵本。
★この絵本は、おじいちゃんが孫にいつもだいじょうぶって言ってくれる。でも、おじいちゃんが病に倒れてしまって…。
38 モリス・レスモアとふしぎな空とぶ本
☆岩瀬直樹先生に教えていただいた絵本。動画を絵本にしたもの。動画も雰囲気があります
39 きみがしらないひみつの三人
☆本当に素敵な話。頭や胸や胃袋を大切にしちゃう
40ちいさなあなたへ
☆あなたへのメッセージがたっぷりの絵本。なぜか涙が出てしまいます
☆最後に、「勇気」いろんな勇気があふれる絵本。「勇気」ではじまり、「勇気」でおわり。いろんな勇気を振り絞ってきました。
まとめ
以上、高校生に実際に読み聞かせた絵本のご紹介でした。
まだまだ読んだことのない本もあるので、まずは自分が手にとってみないと、ですね。
読み聞かせたい本は、一度地域の図書館で借りてみて、読んで生徒の反応が良さそうなら職場の図書室にリクエストをしていました。
絵本は結構なお値段がしますもんね〜。
我が家の子どもたちが楽しんだ小さい子向けの絵本を持っていき、4人グループで読み聞かせる授業も行っています。
生徒たちがおとなになった時、授業の内容はともかく絵本のことを覚えていてくれたらいいなと思っています。
イチさん、詳細な記録をシェアしてくださりありがとうございました!
ではまた☆
[書評]簡単で副作用が少ない!相手の力を信じる本「解決志向ブリーフセラピー」
「先生が簡単にできて、副作用のないカウンセリングってないのかな?」
麹町中学校の工藤先生の「学校の当たり前をやめた」という本で紹介されていた、
「<森・黒沢のワークショップで学ぶ>解決志向ブリーフセラピー」
が、問いへの一助になるかもしれません。
画像にあるように、200ページ弱の薄い本ですがたくさん付箋がついてしまいました。
ここ1ヶ月は夜の読書のお供として繰り返し読んでいます。
生徒と接するとき、また人生哲学としても面白い考え方だと思ったので皆さんにもご紹介します。
対話形式になっているのでとても読みやすいですよ。
解決志向の中心哲学、人生にも必要な考え方かも!
この本では、解決志向ブリーフセラピーの中心哲学の3つのルールがまず紹介されています。
「うまくいってるのなら、変えようとするな」
「もし1度やって、うまくいったのなら、またそれをせよ」
「もしうまくいっていないのであれば、(何でもいいから)違うことをやってみよ」
これらの原則に則って解決志向のアプローチをしていきます。
この哲学、人生にも応用できそうです。
うまく行っているのに変えてしまう時、ありますよね。
そして、一度やって成功しているのに継続していないことってあるある!
で、うまく行っていないのに毎回同じことを繰り返してしまうこと…あるわーーーー。
ってなりました。
生徒との接し方、一度試して上手く行かないなら「なんでもいいから」違うことをしてみるのです。
試してみて、失敗したらどうしようと思う気持ちが失敗なのかも。
このシンプルな問いだけでカウンセリングが成立するみたいです。
ここ2日位、クラスの生徒と面談したときにちゃんと、この3つの問いを駆使してみればよかった…。
使えそうなときがあれば、自然な形で取り入れてみたいですね。
解決志向に大切なものの見方「4つの発想の前提」
そして、さらに大切なものの見方として「4つの発想の前提」があります。
「変化は絶えず起こっており、そして必然である」
「小さな変化は、大きな変化を生み出す。」
「解決について知るほうが、問題と原因を把握するよりも有用である。」
「クライエントは、彼らの問題解決のためのリソースを持っている。クライエントが、(彼らの)解決のエキスパート(専門家)である。」
クライアントは悩んでいることの原因は何なのかということにフォーカスするのではなく、どうすれば解決できるかという具体例をクライアントと探ります。
もしもクライエントが抱えている原因が母親の子育てだったとしても、その原因を知ったところでどうすればいいのかと困ってしまうこともあるでしょう 。
そのため、このセラピーは問題解決ではなく解決思考という名前がついているのです 。
過去のトラウマに触れる必要がなく、クライアントは今にフォーカスしていきます。
そのため副作用も少なく、日常の会話の中でカウンセリングを進めることができるのです 。
クライエントの「リソース」をフル活用。
解決のための答えは、本人が持っているはず!と、クライエントを信じるのです。
6年間神経症で悩んでいた男性を、2回のカウンセリングで解決した例など、パワフルな方法だと感じました。
まとめ
印象的だったのは、ビジターとして訪れた生徒に深堀りして話をするのではなく、来たことを褒めたり、今やっていることについて承認していくことで自然と問題が解決することがあることです。
本当に小さな行動を何度も試していくことで、雪だるまのように行動が変わっていく例をいくつも読み、相手への声かけ一つで変わっていくことの重要性を感じました。
まさに、「言葉はウイルス」なんですね。
カウンセリング時のみならず、日常生活にも活かせそうな原則が他にも載っているのでぜひ読んでみることをおすすめします
ワークショップ形式なので語り口が軽く、本自体が薄いのでささっと読めます。
実際に生かすことができれば、人生が変わりそうな予感がします。
ではまた☆
[書評]この春必読の一冊!学習者中心の授業ができているか?「まんがで知る未来の学び」
熊本大学教職大学院の先生である前田康弘さんによる「まんがで知るシリーズ」の4作目です。
今回は教師だけでなく、「未来への学び」への模索。
本の帯にはこのように書かれています。
働き方も生き方も新たな局面を迎えたいま、学校と社会に必要なのはコミュニティーとしてのアップデートー受験と部活動に明け暮れる中学校と、時代に取り残される地域社会が向かうべき方向とは。
読者の幅を広げるために学校関係者以外の方にも、未来の学びはどうなるのかということを知っていただきたいとまえがきにもありました。
みんなで「これからの教育」について考えていくためのきっかけになるでしょう。
中学校教師の「働き方の悩み」から始まる!
今回の舞台は、前作の小学校から中学校に移っています。
女性の先生が、未経験の運動部を担当していてなかなか早く帰れず仕事も終わらず、帰宅が10時頃になり悩む場面から始まります。
もう一人の男性顧問は、妻のSOSメールに気がつかず帰宅が遅くなり、妻から
「いつ、自分の子どもを見るようになるのか」
と責められてしまいます。
他人事じゃないよね…。
「授業者中心」から「学習者中心」の学びに変えていくためにできること
今回の作品では、学校や地域に様々な学習者が登場します。
中学の先生方、教職大学院の学生さん、街づくりのために奔走する地元の商店街の店主や、地域の学びカフェに集まる3人の高齢者、中学2年生の子どもたちです。
それぞれが自らの学習スタイルに沿って学習している姿が描かれています。
教職大学院の生徒さんが学びカフェで高齢者の方にタブレットの利用法を教える場面が印象的でした。
大学の先生からのアドバイスは、
教える側の視点で立つのではなく、学習する側の視点に立つこと。
そのためのアドバイスが5つ用意されていました。
教える側は、教える内容のコンテンツに目が向いてしまいがちです。
しかし、学習する側がどのよう何ができるようになるのかという意識を持ちながら教えることが大切だということを改めて感じました。
今回の主人公である美術の先生は、授業を教えていく中で学習指導要領を読み込み、
「自分の授業は作品作り自体が学習の中心になっていて、作品をうまく作れない子供にとって面白くない授業だったのではないか」
と実践を振り返ります。
たまたまこののタイミングで学校の生徒全てにタブレットが配られたことも良いきっかけとなり
「学習者中心の授業ができないか」
と、先生自身もアップデートしていきます。
大学の先生からの、学生へのアドバイスを参考に学習者中心の授業を作り、意欲のない生徒も巻き込んで学習者中心の授業を作り上げていました。
まとめ
県の中心部から離れた、過疎化が進み衰退していってしまう状態をどうすれば活性化できるかという、子どもや教師のみならず、地域や大人への学びにも繋がるようなアプローチがされています。
ラストは解決するかと思いきや、続きがあるのかな…?
と思うような場面で終わっています。
答えのない時代に模索していかなければならないのは大人も同じなんだよね。
前田先生から、Facebookにて以下のようなコメントをいただきました。
特に今回の本では、第8章がまるごと問題提起です。
p150 竜南先生の「そ・・・そうか・・・」の意味は?
p153 なぜ、若い奈毛君は商店街の行く末を心配するのか?
p157 「勝手なマネを」とつぶやく古井さんはなぜそう考えるのか?
p160 音無さんが言う「本当の価値」とは?
p162 町を出なくてはならないという現実にどう向き合うか?
p166 維持することも取り壊すこともできない古い施設をどうするべきか?
この第8章には、私の様々な思いをこめました。
それぞれの立場の人々が、それぞれの価値観で問題意識を持ち始めるということ。この本を書くために取材してみて自分自身が問題意識を持ったことを凝縮したものなのかもしれません。
まんがで紹介されていた「大人の学び場」をすでに実施されています。
今回もコラボして未来の社会を考えるビジネス書が何冊か紹介されており、何冊か図書館で予約しました。
私もおすすめの本も紹介されていて嬉しくなりましたね♪
今作での伏線はどのように回収されていくのか、次作の展開が楽しみです。
この春の「読んでおきたい一冊」に加えてみてはいかがでしょうか?
「まんがで知る教師の学び」シリーズのご紹介はこちら!
ではまた☆
[セミナー]「みんなのオンライン職員室」ってどんな感じ?ZOOMを使って未来の教育について語り合おう!
「学び続ける教師でありたいけれど、事情があって夜や週末に外出するのは難しい」
「教員として、成果を出している人の話を聞いてみたい」
私も子ども3人を育児中につき、平日夜や休日に外出するのは難しい状態です。
また地方に住んでいると、セミナー参加のための交通費や宿泊費がない人も多いのではないでしょうか。
いつまでも学び続けたい、そんな人達と繋がれるのが「みんなのオンライン職員室」です。
みんなのオンライン職員室ってどんな集まり?
私はFacebookでフォローしている杉山史哲先生のつぶやきから、「みんなのオンライン職員室」を知りました。
PCやスマートフォンからZOOMというオンラインビデオ通話が可能なツールを使ってゲストのお話やディスカッションを行います。
1時間を三つのパートに分け、
はじめの18分は講演者ゲストのお話、
その後にディスカッション、
最後にゲストが質問に答えている形をとっています。
3月からは有料になるそうですが、2月は無料月間だったのでお試しで参加してみました。
ツイッターで「#みん職」ハッシュタグが付いているつぶやきを見ると、多くの先生方が参加しているようです。
今回のゲスト、フリーランスティーチャーの田中光一先生のお話がなかなか刺激的だったので、感想を記しておきたいと思います。
田中先生の教員歴と、フリーランスティーチャーという生き方
田中光夫先生は、東京の小学校の教員の経験があり、退職してフリーランスティーチャーとして短期間クラスに入ることでクラスの立て直しを行っています。
教員のキャリアは14年ほどで、教員人生をグラフに表すと3年おきくらいに落ち込みの波があり、落ち込んだ時には新たな学校へ異動をしていたそうです。
また3度目の落ち込みは、オンラインゲームにはまるという仕事とは関係ない理由(笑)。
日中は35人の生徒をまとめ、夜は80人のオンラインゲームのプレイヤーをまとめ…夜中までプレイしていたそうです。
田中先生がすごいのは、4年目にして「5時に定時退勤するのでよろしくお願いします」と宣言してから仕事をしていたとのこと。
なかなか真似ができないことだなと感じました。
私の校種である高校は、部活があるため生徒の最終下校がそもそも退勤時間の3時間後となっており、12時間勤務が当たり前になってしまいます。
その辺り、小学校の教員は「定時退勤の可能性」が中高の教員に比べてかなり高そうです。
臨任教師という扱いではありますが、午前中だけ勤務してひと月に20万円ほどの収入があるそうです。
午前中はフリーランスティーチャーとして働き、午後は大学で教えたりと弾力的な働き方ができるのも魅力だと感じました。
このような働き方ができる背景には、最近は教員の大量退職の時期を過ぎて若い教員がたくさん採用されていることがあります。
近年教員が多忙であること、職員室の年齢構成がいびつなこと、愚痴をこぼしたりメンターになる教員がいないこともあり、メンタルを病んでしまったり、途中でリタイアする教員も増えています。
そのため、4月9日から担任がいないというような深刻な事態も発生しているそうです。
もし自分がフリーランスティーチャーになったら??
もし私がそのような働き方をするとなった場合は、経験豊富で歓迎されるフリーな立場というよりは、いつクビになるかわからない非常勤講師という立場の方が妥当でしょう。
何か特別なスキルが身についていると良いのですが…現実的には難しいと思います。
ただ、小学校は中学高校に比べ近所にもいくつもありますので、家の近くで働けるというのはいいのかもしれません。
中学高校のように、クラスの増減によってコマ数が確保できないという事態も避けられそうですし…。
小学校の教員免許を取って、臨時採用で働くというのもあるかもしれません。 (いや、でもそれ経験豊富なフリーランスティーチャーと違うわ)
みんなのオンライン職員室の感想
オンラインでこのような学びができるのは素晴らしいことです。
ただ、今回は田中先生のお話をもう少し伺いたかった!
ディスカッションをする時間には、1人になれる場所がないため、残念ながら退出してしまいました。
職員室なわけだから、志が同じ方々とディスカッションできるのが強みなのにね…。
でも、オンラインで会話するのが慣れてないんだよぉぉ〜。
次回のさる先生のオンライン職員室にも参加を予定しているので、その際には可能であればぜひディスカッションまで参加したいと思います!
参加者の方のまとめがすごい!
今から #みん職 です!
— kathy@ECCジュニア美香保教室 (@ECCmikaho) 2019年2月22日
パソコンでセミナーに参加できる時代がきたのか! pic.twitter.com/UHU8r3ZxGA
早起き苦手な私にもできました、朝活。マーシャル諸島に図書館をつくる活動を応援しているので子どもに話すために田中先生のお話を直接きけるチャンス待ってました。
— kathy@ECCジュニア美香保教室 (@ECCmikaho) 2019年2月22日
熱い先生に、元気もらいました。
今日のノートも公開してよいとのことなので、ごちゃごちゃですが😅#みん職 #ノートテイキング pic.twitter.com/H0mCQLq39A
申し込み間に合った!
— キタエリ@『学び合い』奈良 (@natchatchan) 2019年2月22日
SNSでうわさになってる尖った実践者(でも話しかけるのには勇気のいる人)の肉声を、同じく気になってる人と一緒に聞けるという点でこの取り組みはとてもよい。#みん職 https://t.co/TKfTAIw6kr
まとめ
以上、みんなのオンライン職員室に参加した感想でした。
オンライン職員室で話された先生の講演をアーカイブとしていつでも聞けるような状態になっていたら、だいぶ使い勝手がいいのかなとも思いました。
若い方達が新しいテクノロジーを使って学び続けるプラットホームを積極的に作っている姿が眩しい!
実務に活かせるよう、ゲストティーチャーの生き方を取り入れていきたいです。
オフライン職員室もある様子!この日出勤日じゃん…残念。
【予告の予告】
— みんなのオンライン職員室 (@minnanoonline) 2019年2月23日
春休み
来たる3月27日にイベントを行います
その名も
\ みんなのオ'フ'ライン職員室 /
いつものオンラインのZOOMから
セシオン杉並に会場を移し、リアルに対話
登壇者
田中光夫氏 @kariageshokudou
坂本良晶氏 @saruesteacher
杉山史哲氏 @symphonicity
乞うご期待 pic.twitter.com/hAmEvkbPDD
ではまた☆
[書評]気鋭の教育学者、苫野先生の苦悩と哲学が学べる!本「子どもの頃から哲学者」
「哲学って宗教とどう違うの?」
「哲学は教育に役立つの?」
私は、高校の倫理の授業で挫折したクチです。
苫野先生の、
「勉強するのはなんのため?」
新書「教育の力」
を過去に読んでます。
著者はイケメンで頭もキレるし、今までの人生もさぞかし輝かしかったことでしょう。
と思っていたら…この本で大きく覆されました!
手塚治虫を愛し、ほかの子がハマっているテレビゲームには見向きもしない。
孤独を愛しているフリをしているものの、周囲から愛されたい欲求が。
高校、大学とさらにこじらせなんと8年間も躁鬱を繰り返し、2日間笑いと嗚咽が止まらないという状態を周囲に見られドン引きされてしまう…。
そんな苫野青年を救ったのが哲学!
人類の歴史の中でどんな哲学者が何に悩み考えを深めていったのか、著者の当時の悩みに寄り添っていて読みやすかったです。
「なぜ哲学書が読みにくいか」
も理解できました。
哲学の力を信じたい。
今回は、私を含め先生方の悩みに役立ちそうな哲学者の考え方をご紹介します。
正しいことなんてない、からの脱却
現代の哲学はあらゆるものを早退し尽くした、これをポストモダン思想と言います。
自分たちが絶対に正しいと主張して殺し合う悲惨なイデオロギー戦争が20世紀までの戦争だったからです。
しかし、正しいことなんて何もないと言ってるだけでは、それならばどんな社会なら良いのかという答えは見えてきません。
お互いの信念をただ主張しあっていたら、どちらが正しいかの言い合いになっています。
しかし、その信念の底にある欲望の次元までさかのぼってみることで、
「そんな理由でこんなことを考えていたんだね」
という一定の共通理解が生まれる可能性があります。
自分が自由に生きたいのであれば、それを主張し合うだけではなく、他のみんなも自由に生きたいんだということをまずはお互いに認め合う。
これを、自由の相互承認の原理と言います。
これは二百数十年前に、ヘーゲルによって示された考え方です。
なるほどそうだね、と多くの人が納得できる解が哲学
哲学の用語では原理的といった普遍的といった言葉を多用します。
それは絶対の真理ということを意味せず、誰もが、
「なるほど、それは確かにその通りだね」
と言えるかどうか、哲学はそういうものだそうです。
つい、絶対的な答えなのかな…って思っていました。
誤解が解けて良かったです。
なぜ、哲学書が難しいのか?
哲学書が難しい理由の一つに、当時は社会でその概念がなかったことで、哲学者が頭をひねって作り出した新しい言葉だから、ということが挙げられます。
当時の哲学者にとっては新しい概念だったにもかかわらず、私たちにとってはすでに当たり前のことになっていることも多いです。
「なぜそういった概念を新たに、難解な言葉回しで学ぶ必要があるのか?」
といったこともモチベーションが下がる理由の一つに挙げられると思います。
先程申し上げたように、高校時代の倫理の授業は先人の考え方をなぜ暗記しなければならないのか、と疑問に思う苦手な科目でした。
苫野さんのようなわかりやすい哲学書があると大変助かります。
この本は悩み大きい、高校生や大学生にもぜひ読んでもらいたいですね
まとめ
著者は哲学に出会うまでの間、自分の問題だけに精一杯で社会のことにはほとんど関心がなかったそうです。
しかし哲学を学んだ今では、これからの世界をどう構築していけばよいのか、なんてことを探求できているそうです。
「自分とは何者なのか??」
という狭い視野の中だけでなく、社会との関わりの中で自分というものを考えていけることで自分の内側の狭い悩みから脱出できるようですよ。
ちなみに哲学者は、元々うつ傾向の人が多いらしいです。
苫野一徳青年が衝撃を受けて師事した哲学者は、竹田青嗣先生です。
新書なら、読みやすいかもしれませんね。
ではまた☆