[見学記録]都立国立高校の大野先生の生物基礎『学び合い』自然観察とプレゼン!
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Find!アクティブラーナーや『学び合い』の著書でも有名な、都立国立高校の大野先生の授業にお邪魔させていただきました。
メディアの露出が多く、また積極的にFacebookでも授業見学のお知らせをされています。
そのため、昨年は100人以上の方が授業見学に見えたそうです。
私もずっと伺いたいと思いながらなかなか行けず…行事の振替休日にやっと見学することが叶いました。
今年はまだ落ち着いているそう。
生物基礎は3単位とのこと。
JR南武線谷保から歩いて10分ほどのところにある、大変落ち着いた雰囲気の都立高校でした。
授業の様子
観察実習「自然から学ぶ」2時間連続の授業。
1年生の生物基礎(3単位)
- 1時間目は校内の自然観察
- 2時間目は生徒たちがグループで考えた「質問・仮説・検証方法」の発表(各班1分)
- 残りの時間は、グループで『学び合い』
1時間目の自然観察
大野先生が授業開始5分で班分けとインストラクションを終えたら、生徒たちは即校舎外に出て校内の自然観察をはじめました。
スマートフォンなどで写真を取り、4人グループでどの植物について仮説検証するか相談します。
動物でも良いのでしょうが、定点観測できないためすべてのグループが植物を選んでいました。
竹林があり、たけのこもすくすく伸びてました。
実際に理科室で調理することもあるのだとか。
2時間目のプレゼン
- 大きな電子タイマーで、みんなから見えるようにタイムキープ、延長はなし。延長してしまうと時間を守らなくなってしまうため。
- 撮影した画像を使い、スマホで写真を見せてプレゼンしても良い
- 教科書や中学の知識を使い、疑問と仮説をプレゼンする(例:「なぜ、この植物は緑だったり赤い葉っぱが混ざっているのか?」「同じ植物なのに緑や白い斑点があるものが点在しているのはなぜか?」など)
- 各期末に課している、課題研究につながる場合もある
さすが国高生?!
1分の中で、iPhoneの画像を見せながら疑問に思った点や、中学までの知識を用いてどんどん仮説検証の方法をプレゼンしていきました。
高校1年生でもこれだけの内容を、しかもグループで提示できるって素晴らしい。
こういったレベルの高い授業をどんどん皆見学してみるべきだと感じました。
大野先生のお話
- 授業ガイダンスのパワーポイントで、先生が目指している目標について知ることができました。
- 質問カード&トランプの「シャベリカ」を活用。3分で男女2人ずつの班にする。
- ゴールだけ示して方法については細かく指示しない。皆で折り合いをつけて机をどう配置するかなども考えてもらう。
- 生徒は初めてのテストが不安なので、過去問で演習する。確かに一番の対策は過去問。進学校だと部活内で過去問を譲り合ったりしているのでそれよりも不公平がなくて良い。新たに問題作る必要もないし。
- 初の授業で、ガイダンスの前に自分が学ぶ上で得意と感じていること、苦手だと思うコンピテンシーリストにチェックをしてもらった。過半数を超える生徒が苦手としたのが「教科書に書いてある、または先生が教える知識を疑う」ことだった。「うまくプレゼンする」よりも上位だったので意外。
- 生徒の実態に合わせてコンピテンシーリストを作っていけば良いのではないか。都立でも学習が苦手なレベルの高校では、「人の話を鵜呑みにして騙されない」「適切に誰かに助けを求められる」と、軸をはっきりさせて授業している先生もいる。
大野先生が使われていたアイテムを調べてみました。
いいお値段するけれど、暗い部屋でもよく見えていいなぁ~。
でも、これスポーツの試合に使われるやつだよね?
シャベリカ。グループを作るときにくじに使ったり、トーキングテーマを交流する際にも使えます。
>>教育書・その他TOP | シャベリカ | 株式会社 教育同人社
私も持っています!
振り返りジャーナルのテーマ選びにも使えそうです。
大野先生も執筆者として参加されている、『学び合い』高校理科の本。
課題研究についても丁寧な解説が載っています。
他教科でも一読の価値あり!です。私も持っています。
大野先生の授業がウェブで見学できます。
大野先生のウェブサイト。
授業プリントをチェックすることもできます。
暑くもなく寒くもない、ちょうど良い春の暖かさに生徒の観察も忘れて自然を楽しんでしまいました。
職場の理科の同僚もお誘いに乗ってくれ、これからの授業のあり方について対話も弾んで嬉しい振替休日になりました。
大野先生は定期的に授業公開をされているので、ぜひフィードを登録してチェックしてみてくださいね^_^!
ペンギンがトレードマークです。
大野先生、お忙しい中本当にありがとうございました!
ではまた☆