[セミナー]アクティブラーニングのメッカ!桐蔭学園の公開研究会に参加してきました
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10月28日土曜日の午後、桐蔭学園アクティブラーニング公開研究会に参加してきました。
» アクティブラーニング公開研究会 | 桐蔭学園 アクティブラーニング
田園都市線や小田急線の駅からバスで15分程度、山一つが学園です。
今回は、簡単な参加レポートをご紹介します。
きっかけ
1年に1度くらい、公開研究会に参加するのが私の目標です。
昨年はお茶の水女子大附属中学校へお邪魔しました。
今年は、溝上慎一先生をお迎えし、さかんにアクティブラーニングを導入していると噂の桐蔭学園が気になりました!
9月1日から一般の申し込み開始だったようで、9月末に申し込んだところ多くの公開授業が締め切られておりました。
受付に荷物を預けるクロークが用意されているくらい(!)、全国から参加者が集まっているようです。
「アクティブラーニングのメッカ」らしい。
公開授業の様子(50分)
授業は午後から、中学、高校、男子、女子それぞれ11クラスが1時間の授業を公開します。
私が見学したのは、中学生男子の化学の授業でした。
「砂糖と塩、水にたくさん溶けるのはどちらか?」
というテーマで、
- かんたんな計算から応用課題まで
- 個別に考える時間を持ち、最後はグループで考える
- 「たくさん」の単位は何なのか、砂糖と塩を日常的なもので例える
あまりの難しさにギブアップしている生徒も、グループになり交流していく中で「あっ!そうか!」という声が上がる授業。
内容がとってもつまっている50分間でした。
ただ、普段からグループになって考えているか(グループ学習はアクティブラーニングなのかという問題はおいといて)というと、普段はそうでもないらしい。
男子中学生は「字を書いたら死ぬ」くらい、字を書くのが嫌いな生徒がいる。
そのため授業の資料はパワポ、プリントをあらかじめ冊子にしておいて穴埋めにしているそう。
気になるICT環境は、
ICT環境が充実していますね!
ICTではありませんが、「まなぼーど」が各教室に10枚ほど貼ってありました。
授業への取り組み方が教室に貼ってありました。
資料の中に入っていた
「生徒へ質問できるカード」
という取り組みが面白いですね!
授業後に集め、1人の方の質問を取り上げて頂きました。
ワークショップ(約1時間)
授業が始まる前から司会をなさっていた先生がファシリテーターをしてくださいました。
生徒が座っていたグループの机のまま参加者が座り、付箋への書き込みを中心にワークを行いました。
アイスブレイク→付箋を使ったワーク→発表→振り返り
という流れ。
私のテーブルは、私立中高の先生、公立中学の先生、すでにどちらかの学校で助言者をされている大学の研究者の方が参加されていました。
付箋を使ったワークでは、
- 今回の授業で良かったこと
- 授業者への質問
- この授業で見えた「深い学び」
- 今回の授業、ワークショップの振り返り
についてそれぞれ意見を記入して交流しました。
司会や発表者を生まれ月で決めて当たったらドキドキしたり、お互いの考えを交流すると生徒の気持ちが味わえますね…!!
グループで研究者の方が、
「この授業は、まだ教師が持っている答えに誘導するタイプの教授パラダイムになっていたのではないか」
と鋭い意見を出して下さり、
「その話もっと聞きたい!学習パラダイムになる授業ってどうすればなるの??」
と質問をしたかったのですが時間が来てしまいました。
もう少し、グループ内で交流する時間があったらなぁ…残念!
法政大学・児美川先生の記念講演会
「キャリア教育がアクティブラーニングと出会う時」
法政大学の児美川先生の講演会が1時間ありました。
これだけは覚えて帰って!という一言は、
「自立した学習者が、自立して学び続ける労働者になれるはずがないのではないか?」
確かに!
ジョブ型とメンバーシップ型社会のキャリア形成の違いが自分のアンテナにひっかかりました。
欧米においては、ジョブ型の雇用形態になっているために就業時に自分がその仕事ができる能力を証明しなければならない。
そのために学校で専門教育、職業教育を受ける必要がある。
そのため、夢ややりたいことを語るのは中学生まで。
しかし、メンバーシップ型の日本では大学卒業時までに身に着けなければならない力がはっきりせず、専門教育や職業教育がなされているかというと疑問。
新学習指導要領におけるキャリア教育とは?
生徒が、学ぶことと自己の将来とのつながりを見通しながら、社会的。職業的自立に向けて必要な基盤となる資質・能力を身につけていく音ができるようにする。
- 各教科の学びがキャリア教育になる。
- 「どのように世界と関わり、より良い人生を送るか」にまでせり上がるためには、そこでの学びはアクティブラーニング以外ではありえない。
「やりたいこと主義」に陥らず、「自分はどう世界と関わっていくのか」ということを授業で生徒同士関わることによって見つけていけるようになったらいいなと感じました。
まとめ
桐蔭学園には初めて訪れたため、施設設備も気になっていろいろ見て回りました。
敷地内に神社があるなんてすごい!
広大な敷地に校舎、学食、寮、ホールとあり、これだけ大きな校地があったらなんでもできちゃうな〜と夢が膨らみました。
うちに通っている生徒は道に迷っちゃうかもしれない。
桐蔭学園は超進学校なので、優秀な生徒は今までのような一斉授業でも全然大学進学の結果が出せるんじゃないかしら?
そこに甘えずに、
「これからの世界で活躍できる人材の育成を目指して教育内容を進化させていこう!」
という姿勢が冊子資料からも感じられ、素晴らしい取り組みだと改めて感じました。
高校1年生から2年生にかけては、探求活動も行っているらしいですよ。
探求活動でアクティブラーニングについて研究した生徒もいるそう。
アクティブラーニングに興味のある方、ぜひ桐蔭学園の公開研究会へ!
おすすめします。
ではまた☆