まなびと!

自らが学び続ける教師でありたい。振り返りの記録です。

[書評]開校2年目にして現在4,700人が学ぶ、新しいカタチのN高校に興味津々!「ネットの高校、はじめました」

「今の学校制度って、このままでいいのかな?」

「多様な生徒のための、新しい高校について知りたい」

今回、こちらの本を読んでFacebookでシェアしたところ、

「勤務先の中学で進学した生徒がいる」

「子どもの通う中学の進学先として出てたよ!」

というコメントが寄せられ、編入先としてではなくストレートに進学する選択肢としてN高校が選ばれていることに驚きました。

今回の記事では、ニコニコ動画でおなじみのドワンゴと、傘下の会社が参考書を作っているカドカワが設立した新しい通信制高校にについてご紹介したいと思います。

nnn.ed.jp

N高校とは?「ネットの高校、はじめました」

勤務先で、退学予定の生徒の編入先としてN高校を選んでいる生徒がおり、気になってはいました。

実は…我が家の中学生の息子は、発達の偏りもあって勉強が苦手です。

3文字の単語(cat,dogなど)まではなんとか書けるようになりました。

それでも、英語の成績は壊滅的。

すべての単位を習得しないと進級できない全日制高校への進学は難しいのかなと感じていたところで、とてもタイムリーでした。

この本では、

  • 2016年時点でN高校に進学した生徒へのインタビュー
  • 沖縄県伊計島の廃校した小学校を利用しての5日間のスクーリングの内容
  • 先生方が1人ずつ現地を訪れて開拓した本気の職業体験
  • どのような方法を用いて生徒同士のコミニケーションをはかっているのか
  • ドワンゴ、角川ならではのオリジナル学習プログラム
  • 開校までの経緯

が紹介されています。

オリジナル学習プログラムでは、IT企業で働いている現役のプログラマーに教えてもらえたり、ライトノベルの巨匠に小説を書き方を習ったり、著名なイラストレーターから作画の秘訣を教えてもらったりできるそうです。

学校行事のイベントでは、インターネット遠足と称してドラゴンクエストのゲーム内でキャラクターに扮して先生とともに目的地まで到達します。

学校行事の文化祭では、ニコニコ超会議で演奏やダンスを披露することができます。

来場者15万人と言う事ですので、集客数が日本で1番大きい文化祭と言えるかもしれません。

読んでみて、不登校普通高校に通えなくなった生徒の受け皿としての通信制高校ではなく、中学を卒業してすぐに入りたい高校としてエヌ高校が選ばれる理由がわかりました。

N高校を開校する前は、ニコニコ動画を視聴しているユーザに不登校の生徒が多く、昼夜逆転しがちである事が気になっていたそうです。

しかし、現在入学した高校生の中には著名なスケーターや、すでにプログラミングで収入が得られるレベルにある生徒などがいます。

あの御三家、桜蔭出身者も在学しているそう。

toyokeizai.net

全日制高校に時間的な制約があって通えないケースや、自分のペースで学べない一斉授業にムダな時間を使いたくないと生徒もかなり多く見られたそうです。

他にも、カドカワ傘下には参考書作りで有名な中経出版が含まれており、授業動画なども全てドワンゴの映像技術を用いてオリジナルコンテンツを作っているとの事。

授業を担当する教員も参考書の著者に依頼。

高校を作るための設備投資として、新たなことに取り掛かる必要は無かった…と言うところに、

「現代の学校に求められているのは、はたして既存の学校にあるのか?実はなかったりして…」

ふと考えてしまいました。

N高校は2016年に開校し、卒業生が出ていないにも関わらず現在4,000人以上の在校生がいるそうです。

入試広報担当の夫に伝えたところ、

「宣伝できるものはなんでも使うのが当たり前でしょ!いいことしか書いてないじゃない?」

とのこと。

おお、すごい!!

と思ってた気持ちが少し冷めました…。

いや、授業や特別活動のコンテンツをすべて自前で作れる新設校なんてなかなかないと思うのですが…どうなんでしょう?

どんな生徒がN高校に向いているのか?

本を読み、思わずN高校のパンフレットまで取り寄せてしまいました。

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パンフレットについてきた雑誌の特集記事などを読み、改めて感じた事がありました。

N高校は、はっきりした目標を持っている「意識の高い生徒」でなければ続かないのではないかと言うことです。

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たとえば、

  • N高校でやりたいことがある
  • 通信制のメリットを生かして、空いている時間に趣味やバイトをしたい
  • もともとニコニコ動画が大好きで、超会議にも参加している

など。逆に、

  • 普通高校に入れないから仕方なく通信制の高校を選ぶ
  • 自分で計画性を持ち学習を続けていくことが難しい
  • やりたい事は特に決まっていない。

といった生徒さんは、全日制の普通科高校に通った方が続くのかもしれません。

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やりたいことが決まっていないことが悪いことではありません。

しかしこれからの時代、やりたいことが決まっていない人間はますます肩身の狭い思いをしていくのではないか…?と感じました。

まとめ

我が家の息子の進路が気になり、現在高校の説明会に行ってみたり、通信制高校を調べたりしています。

息子が通信制高校が向いているのか改めて考えたところ、

  • 特にやりたいことが決まっていない
  • N高校の得意とする、プログラミング学習は英語の壁が高く、ラノベなども愛読するだけにとどまっている

という現状を考えると、入学はしても続かないのではないかと感じました。

本当に好きなことがN高校にあれば、全日制普通科にこだわらず選択肢として考えてみるのも良いと思います。

授業料も、通信制なら3年間で30万円台と思いのほかお安いので…。

機会があれば、N高校の学校説明会にも参加してみたいと思います。

nnn.ed.jp

ではまた☆

[便利]現在愛用中!振り返り力向上手帳フォーサイトがamazonでも手に入るようになりました!

「この春からの手帳、どうしようかな…?」

みなさん、4月からの手帳はすでに決まっていますか?

私も手帳が大好きで、ロフトや伊東屋などでつい手帳コーナーをフラフラしてしまいます。

現在、フォーサイトの学校版4月始まり手帳を愛用しています。

ディスカヴァーから2018年度の振り返り力向上手帳フォーサイトが販売され、Amazonでも手に入るようになりました。

今回の記事では、学校版フォーサイト手帳と比較してみたいと思います。

振り返り力向上手帳フォーサイトとは?

フォーサイト振り返り手帳とは、FCEエデュケーションが製作している高校生のための手帳です。

高校向けに販売しており、一般では手に入りませんでした。

日付が入っていないタイプのものなら、以前からamazonで購入できましたが…

一昨年に訪れた教育エキスポにて、たまたまサンプルを手に入れることができました。

これが思いのほか使いやすく、愛用して1年半経っています。

私がフォーサイト手帳を愛用している理由

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以前はほぼ日手帳や、主婦向けのあな吉さん手帳を使っていました。

私がいま、フォーサイト手帳を利用している理由は以下の通りです。

  • 4月始まりであること
  • A5サイズであること
  • 薄いこと
  • 2ヶ月見開きで月間カレンダーが見られること
  • 週間バーチカル式であること

市販の手帳でこのような条件を満たす手帳が意外とないのです…!

いま利用している手帳を撮ってみました。

見開き2ヶ月のカレンダーも意外に見やすく、そこに収まる分しか予定を入れないのでスケジュール管理が楽になりました。

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個人情報満載でほとんどモザイクに…!

時間割に沿ったバーチカル式ページは教員にとってもなかなか使いやすいです。

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A4を二つ折りにした用紙がカバーに挟めます。

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ジブン手帳など、人気の手帳は基本的には1月始まりしかありません。

その時点で候補から外れてしまいます。

ほぼ日手帳や、ほぼ日手帳カズンなども考えましたが、小さかったり、1日1ページで分厚くなってしまうために候補から外しました。

他にもEDIT等、週間バーチカルの手帳が市販されているのですが…どうしても厚さが気になります。

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ジェットストリーム1本分の薄さが使いやすさの秘訣。

学校版と市販用を比べてみた

今回、学校版と市販のフォーサイト手帳が手に入ったので比較してみました。

学校版の手帳は今までと同じタイプの用紙を使用しています。

昨年度と違うのは、二色刷りのインクが青色であることです。

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落ち着いた色になっておりますが、個人的には日曜日が赤のほうが見やすいなと思いました。

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月間カレンダーのページもだいぶシンプルになっていました。

学校版の手帳の仕様は以下の通りです。

  • カバーに名刺サイズの紙が挟める

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  • 二本のしおりで、月間カレンダーとバーチカルカレンダーの二箇所にしおりが挟める。地味に便利。

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  • 手帳を使うにあたってのアドバイスが書かれている

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市販品のフォーサイト手帳はアマゾンでもレビューがある通り、学校版よりも紙が白くかなり薄いです。

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紙が破けないか心配なくらい薄い…!

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任意のページに、ジェットストリーム赤と黒で文字を書いてみました。

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裏写りはしないものの、2、3ページまとめてめくれてしまいそうです。

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カバーの部分に名刺入れコーナーがありません。

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行事などに貼れるシールが付いています!

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バーチカルの途中、数ヶ月おきに目標達成へのアドバイスが載っています。

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以上が学校版のフォーサイト手帳との違いになるかと思います。

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どちらを使うかと言われたら…悩みますね!

来年の市販用の手帳はぜひ、学校版と同じ厚さの紙にしていただけたら嬉しいです。

ちなみに、高校生に手帳を使ってスケジュール管理をしてみてほしい気持ちはあるものの…勤務先の生徒は教科書やノートもなくしてしまいます。

手帳を配っても、使いこなせず気がついたらなくしてしまったら悲しい…。

まとめ

以上、先生方におすすめのフォーサイト手帳のご紹介でした。

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私のような、メモ魔かつTODOリストを紙に書くタイプの人間にとっては向いている手帳だと感じました。

私はこの手帳にTODOリストをどんどん書き込むことにより仕事の効率も上がりました。

プライベートの予定も記録し、仕事となんとか折り合いをつけています。

このブログを書く励みにするため、カレンダーのページに記事を更新できた日はマークをつけています。

振り返り大事!記憶より記録!

あとから見返すのも楽しみの一つです。

他にも、おすすめの手帳がありましたら教えてください。

ではまた☆ 

[セミナー]自分の教育実践と理念が結びついてるか分かる!TPチャートのワークショップに参加しました

「普段の実践を振り返るよいツールがほしい」

最近、私の周囲で盛り上がっているツールにTP(ティーチング・ポートフォリオ)チャートがあります。

元々は大学教員向けのツールです。

今年2月、小中高の先生向けに本も出版されました。

題して、

”教師のための「なりたい教師」になれる本!”

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チラッとTPチャートという言葉が書かれてますね!

インタラクティブティーチングでお馴染みの東京大学の栗田先生と同僚の吉田先生、公立高校教諭の大野先生3人の共著です。

TPチャートとは?

元々は、大学の教員が自己評価のために作成するチャートでした。

大野先生が授業改善研究会を主催していたところ、方法論に終始してしまいなかなか議論が進まなかったそうです。

そんな状況を打開するために、栗田先生・吉田先生が提案してくださったのがこのTPチャートなのです。

kayokokurita.info

実際に使用してみたところ、その先生が大切にしている考え方をスムーズに交流でき、有意義な研究会になったとのことでした。

実際にTPチャートを作るワークショップに参加!

3月3日、年度末の実践の振り返りにちょうど良い時期にTPチャート作成のワークショップが行われることになりました。

今まで参加を希望していながらもなかなか都合がつかず。

なんとか子どもたちの世話を母にお願いして半日ワークショップに参加できました。

初めての東京大学本郷キャンパスです。

東大広い!迷子になりそう…。

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安田講堂のお隣の工学部の教室で行われました。

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より良いワークショップ実施のため、TPチャート作成前アンケートと作成後アンケート、最後の振り返りまで終わった時点での全部で3回のアンケート実施がありました。

TPチャートの紹介はそこそこに、早速付箋を使ってTPチャートを作成していきます。

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思ったより、使用する付箋が小さいです。

相手に読めるよう、丁寧な字を心がけます。

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TPチャート作成では、まず仕事で追っている責任や役割、改善方法、そこからの成果をふせんに記録します。

ここまで書いたところで、普段自分が無意識レベルで行っている方法をどんどん書いていきます。

「授業時間のはじまりと終わりは必ず守る」

など。

心がけていることではなく、実際に自分が行動していることを書きます。

方法を書き終えたところで、なぜその方法をとっているのか、方針をふせんに書き上げます。

例えば、

「授業時間のはじまりと終わりは必ず守る」

ならば方針は、

「教員自らがルールを守る」

といった感じに。

その方針を書き終えたら、その方針を掲げている理由をその上位概念である理念の欄に書き留めていきます。

例えば、

「教員自らがルールを守る」

という方針からは、

「生徒の良い見本となるような教師でありたい」

という理念が出ることもあるかもしれません。

「生徒に対しての願い」

や、

「こんな教師でありたい」

と言う自分の理想が書き留められていくはずです。

理念を書いたあと、その理念に至った個人的なエピソードをりんごマークのふせんに記入します。

ここまで記してきた付箋は今までの過去のものなので、それぞれの方法を改善する手立てはないか考えます。

それぞれの責任や方法、成果について、エビデンス(ふせんに書かれたことの根拠資料になるもの)がないか、小さい付箋に書いていきます。

普段、無意識の行動レベルで行っていることを振り返る機会はなかなかないですよね。

生徒の様子を写真に撮っておくなどの手立てだけがないか改めて確認できます。

次に、未来にできることはないか、短期目標と長期目標を付箋に書き留めます。

途中、4回隣の人とペアでシェアをしていく時間がありました。

傾聴が大事なので、

「あなたにはこれがいいと思う」

と言うようなアドバイスをしないことが大切です。

指導ではないので…!

同じ教科で組まない方が、相手にわかりやすく説明する必要が出て言語化が進むそうです。

聞き手はメンターの役割を果たします。

自分が作った付箋の説明をペアの方にしてみると、方針と理念が全然つながってないじゃん?と改めて気づくことができました。

方針と理念の整合性が取れるように付箋の貼り直しをしたり、付け足したりしたあと、TPチャートの見直しのためにさらにペアで対話を深める時間が取られました。

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TPチャートの理念や方針をチェックする質問をお互いにしていきます。

理念をチェックするときには、

「その理念が大切だと思い至った理由」

を交流したところお隣の方と大変盛り上がりました。

シェアするほどに考えが深まり、可視化されたふせんがクリアになって洗練されていくのを感じました。

ワークショップからの気づきは?

まず、アンケートを通して自己肯定感が少しアップしたと思います。

「こんな自分でも、意外とやれてることあるんじゃないの?」

みたいな…笑。

今までの自分の実践を俯瞰して見ることができるっていいですね。

ざっくり作ってから深めることが大切だとも感じました。

じっくり作るのかと思いきや、それぞれのテーマについて3〜5分程度でさくさくすすめていけました。

その後、見直して修正する時間を多めに取るほうが充実感がありました。

このチャートは、

「担任ポートフォリオ・チャート」

「子育てポートフォリオ・チャート」

「生徒指導ポートフォリオ・チャート 」

など、なんでも応用できそうです。

小学校の先生は授業中心で働けているかもしれませんね。

私が勤務する学校は、担任ポートフォリオチャートや生徒指導ポートフォリオチャートを作って見直してみる方がいいのかも…。

授業が軽んじられているわけではないのですが、なかなか授業準備に時間が取れなかったり、授業中も私語やスマホなどの態度ばかり注意していて滅入ることも多いです。

また、見直しの時間に付け足しで書いたふせんが増えすぎて、どれから手をつけて良いのか迷います。

どの付箋を優先させたらよりよい実践ができるのか考えてみたいと思います。

まとめ

今回は、栗田先生や吉田先生の丁寧なインストラクションのおかげで、安心、安全を感じられる空間でTPチャート作成ができました。

ありがとうございました。

↓栗田先生のTPチャート。とても見やすいです。

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が、ものすごく疲れました…!

たまたまペアを組ませていただいたお隣の方が、フェイスブックでたまにお見かけしていた方で、その場でお友達申請させていただきました!

偶然に感謝です。

職場でも、TPチャートの本を紹介してみています。

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有志でTPチャートを作る機会を持てないか考え中。

普段、授業の方法について会話できても、その方針や理念までたどり着くような対話はできてないですから…。

TPチャートの資料は、栗田先生のブログからダウンロードできます。

kayokokurita.info

ではまた☆

[書評]2017~18年冬に読んで良かったおすすめ本!教育・ビジネス書・雑誌など25選♪

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秋のおすすめ本に引き続き、読んだ本のなかでおすすめをご紹介します。

といっても、読んだ本から選びぬいたというわけではなく、ジャンル的にここのブログに紹介してもいいかな?って感じの本です。

普段は読書メーターに記録していて、FacebookTwitter連携をしてシェアをしています。

教育書よりもビジネス書が多いのはご愛嬌。

私が敬愛する優れた教育実践者の方々はビジネス書もかなり読まれているはず。

そして、以前のおすすめ本カテゴリにあった性教育ジェンダーは全く読んでいなかった…。

そんな傾向がわかるのもいいですね。

いわゆる教育書・教育雑誌

「学びの責任」は誰にあるのか: 「責任の移行モデル」で授業が変わる

生徒たちがスムーズに学び始められるように、4つの要素を取り入れた学習方法を勧めている。

私たちはどうやって得意なことができるようになったのか考えてみよう。

「効果的な教え方は、教師が段階的に自分のすることを減らし、生徒たちが学習の責任を多く担うように移行することである。生徒たちが段階的により多くの責任を担うこのプロセスによって、有能で自立した学習者になっていくのである」

日本は「教える、学ぶ」ということを短絡的に捉えすぎていた。

私も…。

教師に求められる能力やスキルは今後もどんどん高くなっていくことでしょう。

ようこそ,一人ひとりをいかす教室へ: 「違い」を力に変える学び方・教え方

「一人ひとりの児童生徒がもつ違い(多様性:たとえば学習進度や興味関心の違い等)を大切にしながら,彼らの学びの可能性を信じてベストを尽くしたい!という教師の思いに,理論と実践の両面からしっかりと向き合う。」

同学年ならみな同じ、このくらいは一斉授業で分かって当たり前、なんてことはない。

私たちはゾウとネズミほどの違いがある。

では、一人ひとりを生かす教育を日本でいつできるようになるのだろうか?

語って個別に課題を出してもなかなか取り組まなかったりおしゃべりが止まらないと一斉授業の方がマシなのかな、と思ってしまう。

ディープ・アクティブラーニング

専門書にしてはかなり読みやすいです。

私が大学生の頃は、大教室で学生が聴いていようがいまいがひたすら講義するスタイルしか無かったような気がする。

でも時代は変わり、この本の著者たちもそれでは立ち行かなくなり教えることがとても大変になったとのこと。

一斉授業がダメなら学生にグループワークをさせて体験中心にすれば良いかというとそんなことはないらしい。

とにかく授業することが年々難しくなり、高度な学びとスキルがなければその資格はないかもと感じるようになり、多くの人が同じような危機感を持っていることが分かりました。

質問する,問い返す――主体的に学ぶということ (岩波ジュニア新書)

この本も当たり!読んでいるだけで自分が主体的に学べてしまったかのような錯覚がおきる位、それぞれのトピックについて考えさせられる。

共同通信の記者である著者が取材した数々。

フランスの入試問題との違い、哲学するということ、互いに教え合う『学び合い』の授業、ハンガリーの医学部に留学した日本人学生、福島の子ども達の思いなど。

中学生から大学生向けに書かれているので平易な文章で大変読みやすかったです。

哲学の授業、うちの学校でもできないかしら?なんて想像して楽しくなりました。

是非ご一読を。

別に記事も書いています。

manabito.hateblo.jp

ドラえもんの体育おもしろ攻略 水泳がみるみる上達する (ドラえもんの学習シリーズ)

夏に図書館で予約したらいま予約確保の連絡が…!

とても体格の良い「泳木上手(およぎ・じょうず)」先生がのび太たちに丁寧に教えてくれます。

クロールで手をかいたときのときの手のひらの向きや息継ぎの目線など。

これ読みながら動画取って振り返って…とサイクル回したら子どもたちも泳げるようになりそう。

できればこの本を防水仕様にしてプールに置いて欲しい。

一般的にプールはゴーグルや帽子以外は持ち込み禁止だから難しいけど。

家庭科・生活に関する本

生きる力をつける学習~未来をひらく家庭科~

家庭科教師が各分野についてどのような視点を持ち、授業にのぞむべきかを短いコラム形式でわかりやすく伝えてくれる本でした。

ジェンダー」「持続可能な社会」「シティズンシップ」に重きが置かれていました。

項目ごとのキーワード解説がいくつかと、その分野の授業実践が掲載されています。

家庭科は生活と密接につながっていて、家庭科教師の興味関心に内容が偏る傾向があるので日々学んでいかないといけませんね。

終章に学習指導案作成の手引や家庭科教育の歩みが載っているので初心者にもおすすめ。画像や図が手作りで解像度が低いのが残念。

持続可能な社会は、新学習指導要領でも家庭科でよく出てくるワードですね!

中高生のための「かたづけ」の本 (岩波ジュニア新書)

年末のお片付け燃料におすすめの一冊。内容の対象は、中高生かどうかはちょっとナゾ。

お片付けのステップは、1すべて出す、2分ける、3選ぶ、4収める。

保育園で子どもたちが躊躇なく片付けができるのはモノの住所が決まっているから。

家でも保育園のように置き場所が決まっていれば片付けに時間がかからないはず。

「不要なものを捨てること」よりも「自分に必要なものは何か選ぶこと」が重要視されているのが印象的でした。

モノがあふれているこの時代、家庭科の住居分野でもっと「片付け」を重視してもいいんじゃないかな。

990円のジーンズがつくられるのはなぜ?: ファストファッションの工場で起こっていること

家庭科で扱う内容のため。食品工場と違い、服飾品はほぼ全ての工程に人が関わっている。

誰もが購入するユニクロやH&Mなどファストファッションの裏側ではバングラデシュの主に若い女性が低賃金でとても劣悪な労働環境で働いていることをご存知ですか?

映画「トゥルーコスト」でも取り上げられていたラナプラザの建物崩壊事故についても被害者の話を報告してくれています。

対策として、不買運動をすれば改善するのか?

著者は不買運動には反対、ではどうすればよいのか…。

我々が本来かけるべきコストを負担していかなければならないのよね。

4つの性格タイプから見つける いつの間にか人生が変わる服

図書館でかなり待って読んだけど、とっとと買って良かった本でした。

性格タイプと似合う服、TPPOと言った場面に合わせてどんな服を選んだら良いのかなどフレームワークと言語化が頭にスッと入ってきて参考になったわ〜。

その方程式を元に自分で試行錯誤するか、プロに任せるかは悩みどころだと思う。

私は本を読んで色々服やアクセサリーを買ってみたけど

「あれ?なんか似合わない。失敗した!」

と思うことがかなりあるのでプロにお任せ。

実際にプロに任せたビフォーアフターが何人か載っているので見てみるとオーダーの凄さが分かると思います。

朝1分で服が決まる4つの法則: 必ずほめられる「つくりおきコーデ」が誰でもできる!

前作がよく、こちらもお友達にすすめられて購入。

白シャツを着こなすのは難易度が高く、白ブラウスがおすすめ。

また、丸首のカーディガンもオーソドックスな形ではあるものの、似合う人は少ないので揃えるべきアイテムではない。

この冬ユニクロの丸首買っちゃったよ。

基本的に仕事をしやすく、自分らしさを発揮するための服選びの本なのでカジュアルについての指南はほぼないです。

でもトップスはZARA、ボトムはユニクロを覗けばなんとかなりそうな、希望が持てる本でした。

9着の服チェック表と、コーディネートを写真に撮ってみようかな。

ケトルVOL.34

職場の同僚が貸してくれました。

子どもが生まれてからと言うもの、Eテレにお世話になりっぱなし。

とはいえおかいつではなく、「デザインあ」「ひらめき工房」「ピタゴラスイッチ」「おじゃる丸」、あとイスが主人公の「みぃつけた!」もシュールで子どもが好きでした。

いないないばぁのボールが転がっていくのはどうやって撮っているのか気になります。

「ねほりん…」は面白いのでDVD出して欲しい。

「高校家庭総合」も毎週録画しています。攻めてるEテレバンザイ。

MONOQLO the MONEY(モノクロ ザ マネー) vol.3 (100%ムックシリーズ)

そろそろつみたてNISAやってみようかなと思い購入。

結局まだ買えてないよ〜。

今年度中に申し込みたいと思います。

投資信託も昔よりも簡単に口座開設できるようになってホント羨ましい。

ビットコインは手を出さなくてよかった…。

紙で買ったのだけれど、dマガのMONOQLO付録についててショックでした。

アマゾン大全 2018 (100%ムックシリーズ)

最近読書量が減ってるのはdマガジンのせい。

このムックはdマガジンで読みました。

MONOQLOで紹介されていたおすすめのAmazon商品がデジモノや調理家電、アウトドア等これでもか!というくらい載っています。

読んでいて「こんな商品あったんだ〜」とか、「これ、欲しいかも…」と、物欲が止められなくなります。

とりあえずおすすめのスチームアイロンを買ってしまった。。。

広告もないし、ネットのレビューみたいにあちこち調べなくて済むのでとっても助かってます。

また何度か読んじゃうだろうな…。

MONOQLO(モノクロ) 2018年 03 月号 [雑誌]

dマガ。暮らしに良いもの100と、MONOQLOマネーが付録でついてました。

健康や仕事を改善するために、モノに頼ることで

「ずぼらでもモノから入れば実践できた」

という考え方が大いにアリだと思っているのでこのテーマの切り口は個人的にはとっても良かった。

Applepay入れたいけど、idかスイカかQUICPayだけなのか〜。

通勤は私鉄で定期、コンビニに寄ることが週に1回あるかないかなのでまだpasmo支払いかな。

MONOQLO読むだけでもdマガ読んでてよかった。

ふたりからひとり ~ときをためる暮らし それから~

人生フルーツをすすめてくれた同僚が貸してくれました。

しゅういちさんが亡くなるまでのくらし、亡くなってからの英子さんのくらしと、生き方と食に対する考えが聞き書きで綴られています。

自分が80歳、90歳になったとき(それまで生きてるか疑問だけど)どんなことを考えて暮らしているかしら?

まあ、耕すだけの畑はないし、手先が器用でもないのでこんなに丁寧な暮らしはできないでしょう。

でも、じわじわくる。どこかで上映会があったらぜひ足を運んでみてください。

>>映画『人生フルーツ』公式サイト

ビジネス書

やりたいことがある人は未来食堂に来てください 「始める」「続ける」「伝える」の最適解を導く方法

まだ早いけど、今年一番の当たり!イッキ読みしてしまいました。

東工大出身、元エンジニアがオープンソースの食堂をつくる。

「まかない」「あつらえ」など従来の常識を覆すシステムが現代の人の共感を呼ぶ。

なぜ日替わりしかないのか?などすべてに理由があり、当たり前を疑う姿勢にしびれた!

スピーチするにあたりマザーテレサの文献まであさりトコトン調べる。

ママ起業家という色がつかぬよう、「何を話さないか」を決める。

巻末のスピーチがまた刺さりました。久々に心が「感じて動く」本でした。

今度未来食堂、行ってみます。

未来食堂ができるまで

開店までの未来食堂のブログを再編集したもの。臨場感が伝わってきてテンポよく読めました。

飲食店を開くために、5年働いても半人前扱いされる老舗や、素人でも短い期間で即戦力になれるサイゼリヤ、店内で調理する大戸屋など何店舗かで短期間の修行をされていました。

他にもケータリングや個人宅で食事を作るサービスなど。

キャベツの千切りができなくて、次のバイトの日まで2日間家でキャベツの千切りだけして過ごすってなかなかできないし、私なら「向いてないかな」と諦めてしまいそう。

PDCA早く回せるっていいな。

ただめしを食べさせる食堂が今日も黒字の理由

未来食堂の本、これでコンプリート。

実際に未来食堂を経営してみてわかったことや改善したことを中心に書かれています。

毎日ただめし券を使う人がいたらどうする?

まかない希望の人に悪意があったらどうするの?

仮説を立ててどんどんアクションしてみて、「ここは違う」と思ったら改善するそのスピード感が違いますね。

常連さんと初めてのお客さんを区別しないことなど、実際に今日行ってみてよくわかりました。

その理由にも納得。こういうエンジニア的な考え方好き。

残酷すぎる成功法則 9割まちがえる「その常識」を科学する

成功法則のエビデンスをこれでもか!と並べて説明してくれています。

引き寄せの法則「具体的に成功したイメージを思い浮かべる」と、脳は現実と夢を区別できないので努力しなくなってしまう。

痩せたイメージをしてダイエットしたら成功率が下がるらしい。へ〜。

実現可能性を上げるためにはWOOPの法則を利用すると良いみたいです。

「願い、成果、障害、計画」をしっかり考えると見切りをつけるべきか続けるべきかも分かるそう。

ボリュームたっぷりの本で、Kindleで読み終わるまで何日もかかりました。

もう一度読み直そうと思います。

考える力をつける3つの道具

子ども向けとしても読める、問題解決のためのツールを紹介してくれる本。

冒頭にアリとキリギリス、ウサギとカメの絵本パートがあり、それらの問題が最後に解決するようになっている。

付箋を使って原因や対立構造をあきらかにしていくのだけれど、これが一人ではかなり難しいかも…!

このツールを使えないのが悩みになっちゃう。

習熟しているお友達がいるので、そのうちヒントを教えてもらおうかと思います。

世界で800万人が実践! 考える力の育て方――ものごとを論理的にとらえ、目標達成できる子になる

TOCという問題解決法に習熟している友人のおすすめ。

「考える力をつける3つの道具」とセットで購入してみました。

この本では、実在する、勉強がうまいくいかないアスペルガーの中学生とともに「授業中集中できない」「なかなか宿題に取り組めない」などの問題に取り組み、解決していく様子が描かれています。

学力を伸ばして大学でスピーチをするまでに!

うちの息子の悩みもこうやって解決していけないかと思っちゃう。

まずは自分の悩みがこのTOCで解決できるといいんだけど…。

「困っていること」の付箋をとりあえず書いてみた。

ザ・ゴール2 コミック版

図書館でコミック版のゴールを予約したら先に2が届きました。

経営が悪化している3社をTOCで立て直すという内容。

どうすれば問題解決が図れるのか、ストーリー仕立てなのであっという間に読んでしまいました。

コミックでは社内のメンバーと何人かで取り組んでいました。

もし実践するとしたら一人で黙々と考えるのはそぐわないのかも知れないですね。

仲間と取り組むためにはこの思考法をどう伝えていけば良いのか…その辺りが悩みどころ。

職場の問題をスピーディに解決できたらいいのに。

0秒リーダーシップ:「これからの世界」で圧倒的な成果を上げる仕事術

これからの時代は誰かがリーダーシップをとってそれについていくのではなく、一人一人がリーダーとなるべき。

そのためのマインドセットや会議での立ち回り方、著者が心がけている振る舞い方が書いてあります。

最後まで読んでビックリしたのは、著者が同い年だったこと。

最後の著者がポーランドに生まれてから数カ国に住み、来日して今に至るまでが一番印象に残った。

ポーランドに残っている地域の仲間は低学歴で仕事が外国に取らて苦しんでいる。

自分も古い体質の業界だし、我が子もグローバルには程遠いので、自分の未来かもと思うとちょっと怖い。

エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする

「最小の時間で成果を最大にする。」

この現代は選択肢が多すぎて、あれもこれもやりたい、やるべきだと手を広げ過ぎると本当に自分にとって大切なものが分からなくなってしまう。

仕事を頑張り過ぎて体を壊したり家族とうまく行かなくなったりしては元も子もない。

だからNOと言って敬意を得る…そんな風に自分の大切なものが分かっていることや、NOと言える環境や能力がどれだけあるだろうか?

と、少しモヤモヤしながらも新年に読んでみるのには良い本でした。

ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力 (朝日選書)

「容易に答えの出ない事態に耐えうる能力がネガティブ・ケイパビリティである。」

すぐに問題解決しようとせず、辛く出口のない状態にじっくりと向き合い、耐えうる力。

そのためには共感できる他者が必要で、誰かが知っていると思えばもう少し頑張ろうという気持ちになる。

文学、芸術作品の解説多し。世の中はほぼ答えがなく自分でなんともしがたい状況がほとんど。

学校では常に答えが用意されていてそこまで効率的にたどり着く教育がほぼ全てと言っていい。

私もすぐに問題解決を望むタイプ、でも自分で変えられない事態が結構あることに気がついた。

まとめ

最近の読書は、もっぱら図書館の予約で届いたもの、またはKindleで読んてます。

家の本棚は、新書など含めても150冊もないんじゃないかしら。

教育書はKindleで出ないので仕方なく単行本で購入。

で、職場で「おすすめよ〜」と貸しているといつの間にかだれに渡ったかわからなくなってしまったり、カバーがかなり使用感たっぷりになって戻ってくることがあります。

読まなくなった本はマーケットプレイスに出品しているため、本の美しさにはこだわってるので結構ショックなのです。

それなら貸さなければいいのに、おすすめの本は多くの人に読んでほしくなって結局貸してしまう…。

お手製のカバーかけてから貸す?なんの本かわからなくなって紛失しないか、心配です。

ではまた☆

[教員研修]「就職者の多い高校のアクティブラーニング」はどうすすめる?Find!アクティブラーナーにヒント満載!

家でもどこでもスマートフォンなどの端末から優れた先生の授業を視聴できるアクティブラーナーのモニターをさせていただいています。

このブログからのご縁です。ありがとうございます。

find-activelearning.com

とはいえ、なかなか普段の生活の中で視聴する時間を確保するのは難しいですね。

今月に入り、やっと授業動画を観る時間が持てました…

今回の記事では、気になった動画の感想を皆さんにご紹介したいと思います。

就職者の多い高校でのアクティブラーニングとは?

ずっと見たいと思っていた授業が、茨城県の結城第一高校です。

その理由は、就職者が多く偏差値的にも私の勤務先と同じ位だったためです。

「アクティブラーニング」なるものは一般的には偏差値が高く、地頭がいい、進学校の生徒のためのものというイメージがあるような気がするのです。

「うちの生徒は学力が低いから、アクティブラーニングなんて無理。一斉授業でまず知識をつけてやらないと」

という声が職場でも聞かれます。

はたして、本当に無理なのでしょうか。

結城第一高校で、社会科を担当されているお二人の授業の動画がアップされています。

特に、棚谷先生の授業とインタビューがとても良かったです。

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勤務先と同程度の偏差値の高校とは思えない、とても落ち着いて穏やかに学習できる雰囲気でした。

「4,5年前は落ち着かない学校だった」

という言葉が印象に残りました。

どうすれば生徒が落ち着くようになるのか、学校ぐるみでどのような取り組みを行ったのか気になりました。

勤務先はなかなかルールを守る雰囲気ではなく、スマホや私語、飲食、席の移動と授業どころではないので…。

棚谷先生は

「生徒は、勉強ができないと言うことよりもずっと点数が低いまま高校に来てしまったことを気にしている」

とおっしゃっていました。

アクティブラーニングを導入したことで、自分もできると自信がつき、

「先生、今回赤点ですか?」

という自信がなさそうな質問から、

「先生、今回私は何点でしたか?」

と、自信のあるような嬉しそうな聞き方をするようになったとのことです。

社会教育の中では、学欲力と言う言葉がよく使われており、学びたい欲求をいかにつくるかということを先生は心がけているのだそうです。

教員は、これからが知識を伝達するだけではなく、ファシリテーションが求められているともおっしゃっていました。

アクティブラーナーでは、先生のインタビューから

  • なぜアクティブラーニングをするようになったのか
  • どのように生徒を見ているが
  • 授業への考え方

を知ることができ、単なるスキルを知るだけに留まらないところが本当に参考になります。

実際の授業方法と参考になったところ

視聴した授業では、以下のように授業時間を細かく区切って生徒が飽きさせない工夫を随所に凝らしていました。

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澤幡先生の授業

  • 授業の説明・ペアワーク 6分
  • 小講義 4分
  • プリントの穴埋め・課題 18分
  • 課題の解説 9分
  • 復習テスト・丸つけ 6分
  • ペアワーク 2分
  • 振り返り 5分

合計 50分

棚谷先生の授業

  • 前回の授業の復習 3分
  • 教科書の音読・マーカー引き 6分
  • 小講義 5分
  • シングルワーク 5分
  • グループワーク 15(延長8分)分
  • 問題の解説 4分
  • 小テスト・振り返り 4分

合計 50分

棚谷先生や澤幡先生と同じような方法で授業を行っている教員が本校にもおり、

「点数の低いことが気になる生徒」

に学欲力をつけるのには良い方法なのかもしれません。

(その教員に動画を紹介したところ、授業を行う際に既に参考にしていたそうです。そりゃ、授業が似るはずだ…!!!)

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今、私も授業がマンネリ化しており、新しいやり方を工夫いかなければ…!と悩んでいたところだったので、

  • タイマーで区切る
  • 生徒が短時間でできる課題を用意し、ペアワークで問題を出し合せる

といった方法を今学期に取り入れたいと思います。

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字幕がついているので、動画を見たあとに聴き逃したところを確認できるのもありがたいですね。

授業の様子を何度でも繰り返し見ることで、すぐれた先生方のマインドを自分に定着させることができます。

頑張ります。

まとめ

高校生が、動画サイトで授業を学ぶように、私たち教員もいろいろな方法で学び続けていきたいものです。

アクティブラーナーがなければ、遠方まで実際に授業を見に行かなければなりません。

時間的にも金銭的にも厳しく、行ける人数も限られてしまいます。

むしろ、今回視聴した高校を知る機会などなかったでしょう。

その点でアクティブラーナーは、本当にありがたいサービスだと感じます。

今、学校導入版を予算に組み込んでもらえるよう申請中です。

私は授業に悩みがあり、スマートフォンで動画を見るのにも抵抗がありません。

学校に導入された場合、

「どのように研修を行うか行えば教員が学べ、授業を変えるヒントになりうるのか」

仕組みづくりが大切だと考えています。

誰も視聴せず1年が終わらないよう、アイデアを出していきたいと思います。

ただ、そのためには職場内で「共に学び続けたい」と思える仲間が必要になってくるのかなぁ…。

教員研修で利用した際の記事はこちらです。

manabito.hateblo.jp

ではまた☆

[書評]教育記者の良本「質問する、問い返す」主体的に学ぶ子どもを育てるにはどうしたらいい?

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「あなたは、主体的に生きていますか?」

「主体的に生きていける子どもを育てる教育ができていますか?」

そんなふうに問われたとき、とっさに答えられる人は多くないのではないでしょうか。

「主体的に生きる、学ぶ」

というテーマで、中学生から大学生までを対象にした岩波ジュニア新書が発売されています。

タイトルは、

「質問する、問い返す」

著者は、共同通信社で教育担当デスクをされている名古谷隆彦さんです。

発売されたのは昨年の5月ですが、Facebookの知人からオススメ本として回ってきました。

これから正解のない時代を生き抜くにあたって、主体的に生きる人たちにインタビューをしながら教育について考えた良書です。

AIに人間の仕事が奪われる?!

日本では、2035年頃までに半分の仕事は人工知能やロボットに取って代わられると予想されています。

なんと、著者の仕事である記者の仕事も安泰ではないと言われているそうです。

AP通信では、すでに企業の決算原稿の作成をほぼAIに任せています。

AIの書いた原稿はほとんど間違いを起こさないという特徴が導入を後押ししています。

このような単純な記述をAIに任せることで、記者はもっと人間しか書けない記事に力を注ぐことができるそうです。

AIの得意不得意を知る事は、

「人間が得意な力はどんなものなのか」

ということを改めて探る機会になります。

これからの人間に求められる力とは?

人工知能にできることを任せ、人間にしかできないこととはなんでしょうか。

自己肯定感が低い子供が育ってしまう日本

日本は、諸外国に比べてチャレンジしようとする人に対して冷淡で、失敗も不寛容な社会だと言われています。

日本の子どもは、

「失敗してはいけない」

と言う思考にとらわれてしまっているのではないでしょうか。

子どもたちの自己肯定感が低いのは、

「何もしない方が世間から叩かれずに無難に過ごせていける」

と言うメッセージを大人たちや教師が送ってしまっているからかもしれません。

すべての学力をペーパーテストで測れるか

すべての学力をペーパーテストで測るのは極めて困難と考えられています。

大手予備校の河合塾は、教科学力以外の能力を図るためにリテラシーテストとコンピテンシーテストと言う指標を開発しました。

>>PROGの特長 | PROG | 教育の研究・開発 | 大学受験の予備校 河合塾

リテラシーとは思考力以外にも情報収集力、情報分析力、課題解決力、構想力、表現力、実行力などを測定します。

コンピテンシーテストは最も可視化は難しく、周囲の状況に対応して行動できる対人基礎力、対課題基礎力、対自己基礎力の3つの分野について能力を図ります.。

他者とうまく関わり、協力したり共感したりする力も含まれています。

進学校では、教科の学力、リテラシーコンピテンシーすべての項目が高いオールマイティー方が半数近くいました。

ところが、教科学力とリテラシーは高いのに、コンピテンシーだけが不足している生徒も42%と高い比率で存在していることがわかりますした。

学力の極めて高い層に、人とかかわったり、一時の感情を制御したりする能力が低い生徒が予想以上に含まれていたのです。

現在の大学入試では、教科学力とリテラシーの一部分しか測定できません。

コンピテンシーを重視した大学入試が実施されれば、合格者の中身がかなり変わってくるかもしれません。

これからはグリットやレジリエンスなどの非認知的能力も重視されるようになってくるでしょう。

『学び合い』も紹介されていた

この本の中では、『学び合い』も紹介されています。

授業参観では学級崩壊に見えるような授業。

しかし、生徒はできる子が教えに行ったり、できない子がわからない子に聞きに行ったりして、それぞれが適していると思う方法で課題を達成します。

教えられると言う事は、そのことについて理解できていると言うことです。

子供が誰かに教えるときに、自分の思考過程を客観的にとらえることができているか、メタ認知能力が問われます。

そのような力を育てるのにも『学び合い』は役立ちます。

学校の先生は子どもの頃、勉強ができる人が多かったはずです。

そのため、子どもは何につまずいているのかよくわからないこともあるでしょう。

しかも1クラス40人の学級で、一人ひとりの生徒に合わせて個別化した授業を行うのは至難の技ではないでしょうか。

少し先を行く学びをしている生徒であれば、仲間のわからなさを理解して教えることができるかもしれないのです。

考え続けるために必要な「哲学」

大学などで、「哲学カフェ」という取り組みが広がっているそうです。

学校現場でも近年子どものための哲学対話と呼ばれる実践が始まっています。

いち早く問題の解決にたどり着くような思考のあり方とは一生を隠し、正解のない問いを深く考える態度を大切にします。

やはり、ここでも小学生は比較的自由に意見を言うが、高校生や大学生は教員の顔色を伺ってしまう。

「間違っていないかどうか」

を気にするので発言できない子どもたちもいるようです。

宮城県白石市は2016年度から市内の小中学校全てで子どものための哲学対話を始めたそうです。

www.sankei.com

この哲学対話では哲学対話を通して子どもが変化していく様子をが見られたそうです。

授業中の私語が止められなかった小四の男児が他者に話を聞いてもらえることを知り、その後はピタリとおしゃべりが止まったそうです。

またこの哲学対話では、

「子どもが良い意見を言っても褒めない」

と言うことを心がけているそうです。

特定の意見に教師が価値付けをすると、全体の雰囲気がどうしてもそちらに流れてしまうのだそうです。

この哲学対話の授業、小学校低学年から高校生になるまで続けていくことで、主体的に考え学んでいく姿勢が培われているいく気がします。

対話の習慣がない高校生に、自由な発言を求める哲学対話を行うのはなかなかハードルが高いですね。

まとめ

中高生向け、平易な文章で200ページほどで、1、2時間ほどあれば読めてしまいます。

今回、紹介しきれなかった上では他にも、

  • ハンガリーで医師を目指す日本人のエピソード
  • 福島の子どもたちが震災後に考えたこと
  • 学び続けるための意欲を引き出すためにはどんな授業が求められているのか

などなど、考えさせられる内容がたくさん。

ぜひ手に取って読んでみてください。

ではまた☆

[便利]教室整備のためのホームルーム予算が年間3万円。生徒のためになる使い方は?

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「教室の環境を整えるために必要なものは何だろう?」

勤務先では、ホームルーム予算が年間3万円支給されます。

飲食物は不可。

マグネットや水性ペンなど、教室の備品に割り当てることが可能です。

体育祭、文化祭でも何割か利用するので、早めに一気に使うことは難しいのですが…。

(余談ですが、文化祭でジェットコースターなど大きなモノ作りしている学校の予算っておいくらなんでしょうね??)

いま、残金が13,000円あります。

今まで購入して役立っている備品と、これから購入するならば何が必要か考えてみました。

今まで購入してきた備品は?

amazonで職場あてに送付している商品を検索すると、今まで何を購入しているか確認できます。

イベントではなく、日常的に教室で利用している備品はこちら。

マグネットシート

時間割をマグネットシートで作っておいて、変更があれば組み替えができます。

毎年、来年度の先生のために置いていっています。

また、出席番号と名前を印刷して委員会を決めるときや日直を表示するために使ってもいます。

とっても便利なんだけど、誰も真似しないのはナゼだ。

マグネットバー、ピン

掲示物を貼るのに必須。

これも学校で整備するべきだと思うのですが…

ピンよりもバーのほうが無くしにくいですし貼り付けやすいので重宝しますね。

水性マーカー

委員や係の一覧表を書くのに便利。

文化祭など何かと利用します。

でも、気がついたらなくなってるのよね…。

連絡用ホワイトボード

朝の打ち合わせで委員会のミーティング時間と場所をかいて黒板に貼っておきます。

A3サイズが便利。

ホワイトボードミーティング用ボード

班やペアで話し合うくらいの枚数は揃えられました。

100均でA4サイズのホワイトボードが買えて便利。

ホワイトボードマーカー

インクの詰替えができるものも最近は増えてきましたね。

ホワイトボードミーティングなら3色必要ですが、今は黒だけしか揃えられていません。

マーカーを入れるためのケースは100均で購入しました。

ペンスタンド

黒板に貼り付けられるマグネットタイプのものを購入しました。

えーっと、学校に来るけど筆記具を持ってこない生徒が毎年何人かいるため、よく利用されています。

家庭や職場で貰ったノベルティシャープペンシルやボールペン、ハサミを入れておきます。

振り返りノート

ここ2年ほど、振り返りノートを活用しているので購入。

勤務先では、横罫よりも方眼タイプの方がよく書いてくれることがわかりました。

振り返りノート用ラベル

振り返りノートの表紙に注意書きや名前を書く欄を作るためにラベルを貼ってます。

折りたたみコンテナ

掃除用具や養生テープなど、便利な備品を入れておきます。

模造紙

係や委員会を書いて壁に貼り付けたりします。

シャープペンの替え芯

ペンスタンドに入っているシャープペンシルの芯がよく切れるので…

今、気になっているもの。またもや妄想してみる

13,000円と言わず、教室に欲しいものを妄想してみました。

モニター

各教室にモニター欲しいです。

授業担当が変わるので、小学校のように自教室に1台おけば自分が困らない…ってこともないんですよね…。

うん、テレビ機能無くても8万円。

ロボット掃除機

生徒の掃除だけでは仕上げが甘い…ホコリがどうしても取りきれません。

ルンバもどきでいいので、教室をぐるぐる回ってホコリをとってほしいです。

16,000円。ちょっとオーバー。

コードレス掃除機でも可能。

グループワーク用ホワイトボード

これが一番現実的かもしれません。

ちょんせいこさんの提唱するホワイトボードミーティングでは、60☓90cmの大型ホワイトボードでグループの意見をまとめてアクションプランまで落とし込みます。

ニトリだとかなり安く買えたはずだけども…今はどうだろう?

4人で1枚だとクラスに10枚必要です。

一番困るのは、置き場所ですね…狭い教室のどこに置けるのかしら?

こちらを選ぶと、1枚2,600円。

まとめ

「来年度に必要な備品は何かな〜」

と、ウキウキしながら考えていて、

「そういえば、生徒に聞いて運用したことがない…」

ということに気がつきました。

毎日、教室に6時間以上いるのは生徒たちなのに…。

今度、機会があれば聞いてみたいと思います。

もし、

「教室にこんなものがあると便利だよ!」

というアドバイスがありましたらお願いします。

ではまた☆

[ICT]授業でICTを利用するなら一斉授業?個別学習?協働学習?来年度の計画を妄想中。

「ICTを利用して、どんな授業ができるだろうか」

生徒にメリットがあるツールであるならば、積極的に利用するべきです。

先日、職場のICT環境に変化があり、新しい機器が導入されるという記事を書きました。

manabito.hateblo.jp

今年3月までの授業で、新しく導入された機器を利用することは考えていません。

もし、持ち上がりで学年を担当するならICTを利用してどのような授業ができるでしょうか?

職場のICT環境はどうなる?

学校には、以下のようなICTツールが導入されました。

教員のウィンドウズタブレットから教材を配布したり、生徒が書き込んだ課題を回収可能です。

1人1台タブレットがないため、4人1組でタブレットを見たり操作したりすることを想定しているようです。

ICTをどの授業で活用する?

文部科学省のウェブサイトには、以下のICT活用の冊子がダウンロードできるようになっています。

>>「ICTを活用した指導方法~学びのイノベーション事業実証研究報告書より~」 

この冊子では、1人1台のタブレットを想定した実践例が載っています。

冊子の図が分かりやすいので、参考にしながら授業を組み立ててみると良さそうです。

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A一斉学習

B個別学習

C協働学習

学校のタブレットを利用すると、

一斉学習における

「教員による教材の提示」

協働学習での

「発表や話し合い」

「協働での意見整理」

「協働制作」

「学校の壁を超えた学習」

には活用できそうです。

一斉学習で、黒板に字を書いている時間が毎度もったいないですから…。

その間、生徒は何をしていればいいの?

逆に、個別学習の

「個に応じる学習」

「調査活動」

「表現、制作」

「家庭学習」

個々の課題提出、学習履歴の把握、理解や関心に応じた学び現在ある機器では厳しそうです。

となると、発表や話し合いの活動が多い

「総合的な学習の時間」

で活用できそうな気がします。

3年生は卒業後の進路や、社会が抱える課題について学習していきます。

協働学習をイメージして、課題を送信したり、動画リンクを送信して班ごとに視聴したりすることはできるようです。

それぞれの課題について班ごとに話し合って出てきたことを電子黒板で共有することが可能です。

限界を作らず、授業計画を妄想しよう!

都立高校のように、生徒のスマートフォンを利用できれば(都立も模索中)個別学習の可能性も広がります。

resemom.jp

妄想ですが…

  • 生徒のスマートフォンを利用して、LINEのようなツールがあれば(LINEでもいいんだけど)生徒個人に課題の配布が可能、反転学習も夢ではない?
  • 月末に通信制限がかかる生徒もいるので、動画を配信するのは現実的ではないかも。(家にWi-Fiがない生徒も)
  • 個別に課題の提出も可能になる(グループだと、匿名性が保たれないのがネック?)
  • Googleフォームを利用して、生徒に個別にアンケートを取る
  • LINEのグループがムリなら、GoogleフォームをQRコードで読み込んで課題を提出してもらう(Googleの無料教育プラットフォームを導入してほしい…)
  • 一斉学習のスライドを共有すれば、一から授業を作らなくてもそれぞれがカスタマイズすることで教材準備の負担を減らせる

来年度に総合的な学習の時間を受け持つならば、あすこまさんの「新聞の読者投稿を書く」課題にぜひ取り組みたいと考えています。

askoma.info

スマートフォンで音声入力したり、推敲に使えないか探ってみたいところです。

また、Facebookでつぶやいた際に他校の先生からアドバイス頂いたのが、

「このアプリは何のために作られたのか考える」

という課題もアリではないかということ。

これから先、生涯学習を続けていかなければならない生徒たちと、

「どのツールを使えば自分が一番学びやすそうか」

というテーマでディスカッションしてみても良さそうです。

そもそも、生徒の考える「学び」は、

「テストで点数を取るための知識を覚える」

ことなのかもしれません。

「生涯に渡って学び続ける」

とはどういうことなのか探ってみたいところです。

まとめ

というわけで、手持ちのツールを授業に使えないか妄想してみました。

これらの活動が、

  • 教員も授業準備、授業がラク
  • 生徒の学習に効果的である

となると良いんですけどね〜。

「PCに詳しい人達が頑張ってるよ〜」

「私の授業には関係ないわ」

とならないようにしたいです。

Amazonで教育ICT関連の本を探してみたけれど、多くはなかったです。

「無理なくできる」って大事ですよね〜〜〜。

ではまた☆

[講座]家で、無料で学べるおすすめオンライン講座!gacco「子ども達が最高の選択肢を掴むために」

「主体的、対話的な学びって?」

「学校での改革はどう進もうとしているの?家庭でできることは?」

そんな疑問にお答えする講座が、オンラインで無料で受講できます。

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現在、gaccoで「子ども達が最高の選択肢を掴むために」が開講されています。

lms.gacco.org

期間限定の講座です。

閉講までに気になる講座をチェックしておきましょう。

gacco講座「子ども達が最高の選択肢を掴むために」

ウェブサイトに載っている案内と講座内容をご紹介します。

それぞれ、講座ごとに学習のための資料をダウンロードできます。

「はじめに」から、「第4週」までそれぞれ5〜10分程度の動画を、多くて10前後視聴します。

修了証をもらうためには、各週の課題と800字程度のレポート課題が必要になります。

講座内容

このコースでは、新学習指導要領の大事なポイント「主体的・対話的で深い学び」を学校だけでなく、家庭でも社会でも実現し、誰もが生涯に渡って能動的に学び続けること、多様性を活かし共創する社会へのきっかけとなることを意図して開講されます。

はじめに:大人も子どもも「主体的で対話的で深い学び」が実現できる社会に向けて

  • 労働市場の変化と教育
  • 人生100年時代の人生戦略
  • なぜ「主体的で対話的で深い学び」が必要なのか?
  • 学習指導要領改訂内容について
  • 高大接続改革との関係

第1週:「主体的」な学びとは?

  • ビジョンを持つ
  • 視野を広くして、多様な選択肢を知る
  • 感情の存在価値に気づく
  • 誰のための学びか?
  • 「問い」を持つ
  • 真の自己理解と多様性

第2週:「対話的」な学びを実現するために

  • 対話とは?
  • 対話を阻むもの
  • 事実と解釈を区別する

第3週:深い学びをするために

  • なぜ問題は繰り返される?
  • 物事の全体像を理解する
  • 人に “そうさせる” 仕組みを考える

第4週:「主体的対話的で深い学び(アクティブラーニング)」を実践する

  • 学校が、先生たちがやっていくこと
  • 家庭でできるアクティブラーニング

 

どんなところがおすすめ?

まだ「はじめに」しか視聴できていないのですが、ICT CONNECT 21の寺西さんの三位一体改革についての講座が印象に残りました。

「大学入試改革が行われることにより、知識を積み重ねることを目標とした学習を中心としている高校が変わることが求められている。高校教員に求められいていることがとても難易度が高い

というようなことをお話されていて、高校教員としていま直面している課題とマッチするところがありました。

「知識はあって当たり前。その知識を活用してどう問題解決するか」

知識を教えることをメインに授業しているものにとって、その先を行く授業づくりってどうしたらできるんだろう??

講座全体の動画をざっくり見てみて、

  • 対話をするためのファシリテーション
  • 氷山モデルを利用した課題解決
  • クラッチを利用したプログラム学習
  • プログラム学習「で」学ぶ
  • ロイロノートを使ったアクティブラーニングの実践例

あたりが気になりました。

すべての講座を順番に見ていくのではなく、気になった講座をまず見てみるのもアリだと思います!

まとめ

こちらの講座、

lms.gacco.org

2月28日には閉講してしまうそうなので、スピードを早めて見てみようと思います!

倍速で再生することもできます。

なかなか余裕がない方でも、スキマ時間に1講座…と見るクセをつけちゃいましょう。

以前、「インタラクティブ・ティーチング」という講座をご紹介しました。

manabito.hateblo.jp

こちらは閉講してしまっていますが、書籍も販売されておりおすすめです。

無料で、学びたいときに学べるなんて、いい時代ですね〜〜〜!

ではまた☆

[ICT]新年早々導入されたICT機器の活用法は?黒板とチョークの一斉授業から脱却できそう??

教育現場でのICT活用が叫ばれて久しいですね。

私の子どもが通う小中学校では、各教室に電子黒板とノートパソコン、実物投影機が教室に設置されています。

生徒一人ひとりへのタブレットの配布はまだ行われていません。

高校では、学校によりけりなのかな…。

モニターすら各教室に設置されていなかったり、スマートフォンの持ち込みが禁止だったりと、なかなかなかなか学校ごとにばらつきがあるようです。

都立高校では、生徒のスマートフォンを授業で活用する試みがすすめられて行くそうです。

www.nikkei.com

私が勤務する学校では、今年からタブレットPCを授業で使えるよう整備されることになりました。

どのような活用法があるのか考えてみたいと思います。

そもそも、ICTとは?

そもそもICTとは何でしょうか。

ICT(Information and Communication Technology)は「情報通信技術」の略であり、IT(Information Technology)とほぼ同義の意味を持つが、コンピューター関連の技術をIT、コンピューター技術の活用に着目する場合をICTと、区別して用いる場合もある。国際的にICTが定着していることなどから、日本でも近年ICTがITに代わる言葉として広まりつつある。

kotobank.jp

Information and Communication Technologyの略称です。

「コミニケーション」が入っているのが「活用」だったり、インタラクティブ、双方向性にあたります。

どのような目的で活用するかについては、「ならずものになろう」のロカルノさんがうまくまとめて下さっています。

ICTを授業に取り入れようということを議論するときには、どうしても「どんなことができるのか」ということが先行し、そのことに終始しがちであるが、授業者は上記のような活動の質的な差異を自覚するべきだろう。すなわち、「一斉学習」「個別学習」「協働学習」のいずれの場面でICTを用いた活動を行いたいのかということについては、最低限自覚的しておく必要はあるだろう。

www.s-locarno.com

 

 

新年から導入、Windowsタブレットとペンプラス

勤務先でどのような機器が導入されたのかご紹介したいと思います。

1科目5人だろうが20人だろうが、各科目1台の配布。

>>PenPlus Classroom|教育ICT総合サイト

>>電子黒板でできることは?|ペンプラスタウン

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実際に、総合的な学習の時間で調べ物をする学習に参加してみました。

その様子からわかった事をご紹介します。

実際に授業で使用して、こんなことに困った!

各階1学年10台の割当ですので、1人1台の配布とはなっていません。

4人1組で1台のタブレットを操作して、何かしらの成果物を送信するのが今のところ想定される使い方のようです。

教員全体に業者から使用方法について説明を受けたものの、活用方法についてはホワイトボードとして利用するくらいでした。

教材の配布、作品提出をするためには、ペンプラスを使います。

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今回の課題は、

「テーマに沿ったニュースを調べて、コピー&ペーストをして簡単な報告を作り、送信する」

というものでした。

ブラウザを立ち上げてニュースを調べるところまでは良かったものの、私はマウスに慣れているため、タブレットでどのようにドラッグするか戸惑ってしまいました。

タブレットPCなので、スマートフォンと同じように視点と終点を指で指定すれば問題なかったんですよね。。。

慌てていて、時間切れになってしまいました。

生徒も初めての機器操作に戸惑い、時間内に課題を終えた班は1つしかありませんでした。

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後にも、困ったことだらけで

  • 4人に1台の配布のため、操作をせず手持ち無沙汰な生徒が必ず出てきてしまう
  • 教員のタブレットから、動画を一斉配信ができない
  • 途中から入った生徒に教材を配布することができない

できないことばかりが気になってしまいます。

これでは、ホワイトボードにマーカーとイレイザーを準備して配るのと大差ないばかりか…手間を考えるとアナログに軍配が上がってしまいます。

また、各階にWi-Fiが整備されたことで個人のタブレットスマートフォンを使用してWi-Fiでモニターに配信できるかと期待していました。

しかし、セキュリティーの関係で個人にはWi-Fiを解放していないそうで…みんな自腹で通信料金払って授業で利用してるんですけども、なんとも残念。

現在、教室にモニターやプロジェクターがありません。

「ICTツールを用いた授業を行いたい!」

と思った時には、教室までモニターと充電器付きのタブレットケースを運ばなければなりません。

2つ合わせても数十キロ…。

キャスターがついているとはいえ、気軽に教室まで運ぶのは手間です。

後10分の授業の間にそれらを持っていって準備して掃除をしてまた戻すと言うのはなかなか厳しいと思います。

各学年に10台ということは、週に30時間しか使えないわけで…。

継続してこのタブレットを使った授業を行おうと思うとバッティングして利用できないクラスが続出するでしょう。

まとめ

使用目的や方法がいまいち定まっていないまま導入されたような気がする今回のタブレットPC

気軽に授業でタブレットPCを使えるようにするためには、

  • 教員が使いたいと思った時に気軽に使えること
  • 一斉授業よりも生徒にとってメリットがあると思えること
  • 板書案を作って、授業プリントを印刷する作業よりも簡単であること

などが揃う事しないとかなりハードルが高いのではないかと思います。

となると、現在の機器導入の方法では本当に成果が出るのか気になるところです。

道具ありきで導入されて誰も使わずに年月が過ぎ、気がついたら機会が古くなって処分するはめになっていたということがないといいなと思っていますが…

そうならないよう、活用方法についてもう一度確認してみます。

www.penplus.gaia-edu.co.jp

ではまた☆