[ICT]新年早々導入されたICT機器の活用法は?黒板とチョークの一斉授業から脱却できそう??
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教育現場でのICT活用が叫ばれて久しいですね。
私の子どもが通う小中学校では、各教室に電子黒板とノートパソコン、実物投影機が教室に設置されています。
生徒一人ひとりへのタブレットの配布はまだ行われていません。
高校では、学校によりけりなのかな…。
モニターすら各教室に設置されていなかったり、スマートフォンの持ち込みが禁止だったりと、なかなかなかなか学校ごとにばらつきがあるようです。
都立高校では、生徒のスマートフォンを授業で活用する試みがすすめられて行くそうです。
私が勤務する学校では、今年からタブレットPCを授業で使えるよう整備されることになりました。
どのような活用法があるのか考えてみたいと思います。
そもそも、ICTとは?
そもそもICTとは何でしょうか。
ICT(Information and Communication Technology)は「情報通信技術」の略であり、IT(Information Technology)とほぼ同義の意味を持つが、コンピューター関連の技術をIT、コンピューター技術の活用に着目する場合をICTと、区別して用いる場合もある。国際的にICTが定着していることなどから、日本でも近年ICTがITに代わる言葉として広まりつつある。
Information and Communication Technologyの略称です。
「コミニケーション」が入っているのが「活用」だったり、インタラクティブ、双方向性にあたります。
どのような目的で活用するかについては、「ならずものになろう」のロカルノさんがうまくまとめて下さっています。
ICTを授業に取り入れようということを議論するときには、どうしても「どんなことができるのか」ということが先行し、そのことに終始しがちであるが、授業者は上記のような活動の質的な差異を自覚するべきだろう。すなわち、「一斉学習」「個別学習」「協働学習」のいずれの場面でICTを用いた活動を行いたいのかということについては、最低限自覚的しておく必要はあるだろう。
新年から導入、Windowsタブレットとペンプラス
勤務先でどのような機器が導入されたのかご紹介したいと思います。
- 各階ごとに、生徒用のWindowsタブレットが各10台整備
- 生徒用タブレットのWi-Fi回線
- 各科目ごとに教師用のWindowsタブレットが一台配布
- Windowsタブレットに入っているソフトウェアはWord、Excel、PowerPoint、ペンプラス
- 教材の配布、回収ができる
1科目5人だろうが20人だろうが、各科目1台の配布。
>>PenPlus Classroom|教育ICT総合サイト
実際に、総合的な学習の時間で調べ物をする学習に参加してみました。
その様子からわかった事をご紹介します。
実際に授業で使用して、こんなことに困った!
各階1学年10台の割当ですので、1人1台の配布とはなっていません。
4人1組で1台のタブレットを操作して、何かしらの成果物を送信するのが今のところ想定される使い方のようです。
教員全体に業者から使用方法について説明を受けたものの、活用方法についてはホワイトボードとして利用するくらいでした。
教材の配布、作品提出をするためには、ペンプラスを使います。
今回の課題は、
「テーマに沿ったニュースを調べて、コピー&ペーストをして簡単な報告を作り、送信する」
というものでした。
ブラウザを立ち上げてニュースを調べるところまでは良かったものの、私はマウスに慣れているため、タブレットでどのようにドラッグするか戸惑ってしまいました。
タブレットPCなので、スマートフォンと同じように視点と終点を指で指定すれば問題なかったんですよね。。。
慌てていて、時間切れになってしまいました。
生徒も初めての機器操作に戸惑い、時間内に課題を終えた班は1つしかありませんでした。
後にも、困ったことだらけで
- 4人に1台の配布のため、操作をせず手持ち無沙汰な生徒が必ず出てきてしまう
- 教員のタブレットから、動画を一斉配信ができない
- 途中から入った生徒に教材を配布することができない
できないことばかりが気になってしまいます。
これでは、ホワイトボードにマーカーとイレイザーを準備して配るのと大差ないばかりか…手間を考えるとアナログに軍配が上がってしまいます。
また、各階にWi-Fiが整備されたことで個人のタブレットやスマートフォンを使用してWi-Fiでモニターに配信できるかと期待していました。
しかし、セキュリティーの関係で個人にはWi-Fiを解放していないそうで…みんな自腹で通信料金払って授業で利用してるんですけども、なんとも残念。
現在、教室にモニターやプロジェクターがありません。
「ICTツールを用いた授業を行いたい!」
と思った時には、教室までモニターと充電器付きのタブレットケースを運ばなければなりません。
2つ合わせても数十キロ…。
キャスターがついているとはいえ、気軽に教室まで運ぶのは手間です。
後10分の授業の間にそれらを持っていって準備して掃除をしてまた戻すと言うのはなかなか厳しいと思います。
各学年に10台ということは、週に30時間しか使えないわけで…。
継続してこのタブレットを使った授業を行おうと思うとバッティングして利用できないクラスが続出するでしょう。
まとめ
使用目的や方法がいまいち定まっていないまま導入されたような気がする今回のタブレットPC。
気軽に授業でタブレットPCを使えるようにするためには、
- 教員が使いたいと思った時に気軽に使えること
- 一斉授業よりも生徒にとってメリットがあると思えること
- 板書案を作って、授業プリントを印刷する作業よりも簡単であること
などが揃う事しないとかなりハードルが高いのではないかと思います。
となると、現在の機器導入の方法では本当に成果が出るのか気になるところです。
道具ありきで導入されて誰も使わずに年月が過ぎ、気がついたら機会が古くなって処分するはめになっていたということがないといいなと思っていますが…
そうならないよう、活用方法についてもう一度確認してみます。
ではまた☆