[書評]あなたはどうやって学校を変えていく?「思いのない学校、思いだけの学校、思いを実現する学校」
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教育研究家、学校マネジメントコンサルタントの妹尾昌俊さんの待望の新刊!
はてなブログも更新中!
アマゾンでは9月26日発売となっていますが、出版社では取り扱いを開始しています。
この本は、一昨年出版されてアマゾンの学校運営分野でもベストセラーになっている「変わる学校、変わらない学校」の実践編です。
気がついたら、付箋がこんなにたくさんついていました。
すばらしいアイディアも読んだり聞いたり、書いたりするだけではだめだ。
本を読んだだけで、満足してはいけない。
学校づくりに実践的なヒントを提供し1つの行動に移せるよう、力強く動機づける本でありたい。
と、著者のこの本にかける強い想いが感じられました。
今回の記事では、付箋を貼ったところを中心に、
- この本の一番のおすすめポイント
- あなたはどのタイプ?
- 私が取るべきアクションは?
についてご紹介します。
この本の一番のおすすめポイント
この本のおすすめポイントは、
大きく分けて5つの
「あるあるケーススタディ」
が載っているところでしょうか。
例えば、
- 小規模校で子供の生きる力を高めるには
- 学校経営計画の憂鬱
- マネジメント好きなのに
- 教職員は面従腹背?
- 点数を上げればええんか?
主に、管理職がやってしまいがちなビジョンと実行のギャップについてケーススタディーで解説してくれています。
目指す学校の姿が「ありきたりな言葉」で語られていないか?
分かり切っていることをふんだんに専門用語や業界用語で煙にまくような計画になっていないか?
学校経営計画を立てる時期が時期は忙しい年度末になってしまいがちだが、その時期を冬休み中にずらすことはできないか?
校長が掲げた目標の納得感を「高める」にはどうしたら良いか。
よく、企業は数値目標を立てやすくてだといわれるが、うまくいっている民間企業は数値目標を立てて終わりにしていない。(民間企業じゃないから…なんて言い訳は通用しませんよ!)
PDCAと言う考え方は古い? OODAと言う考え方を知っていますか?
普通の方法では、評価にも教員それぞれに流派みたいなものがある。しかし、うまくいっている学校では受験対策だけではなく、その先を見ている。例えば英語なら英語教員間でどの程度対話できているか。先生たちがバラバラではない。英語教育の本質は何かを話し合い、追求している学校は違う。
その教科教育の本質は何か?どのような力を伸ばしたいのか?という掘り下げた議論ははどれほど起きているだろうか。
生徒たちへアクティブラーニングを進めるとともに、教職員の間でのアクティブラーニングが行われている学校はどれだけあるのか?
私が主に付箋を付けたところを引っ張ってきていますが…
気になりませんか?
実際の例を出されており、読んでおいて損はありません!!!
あなたはどのタイプ?
学校の「実行力」を高めるために必要なこととして、3つのヒントを与えてくれました。
- 当事者意識を高めること
- 予め先例から学んでおくこと
- 同志、仲間とともに小さな成功を見せること
これらを逆の立場に置き換えると、
- 他人事、評論家気分である
- 先例を知らないし、他の事例から学ぼうとしない。参考にならないとハナから決めてかかっている
- 反対したり愚痴を言い合ったりする同僚はいるが、建設的な話ができる仲間はいない
耳が痛い!痛すぎます。
周囲にも、民間企業の教育サービスを「儲け主義」「悪」と決めつけて話も聞こうとしない人がいますね…。
そんな人たちを笑うことはできません。
私もついつい、愚痴を言うことがあります。
自分ごとにできていない証拠なのかな…。
仲間と共に、小さな成功を積み上げていくことを目標にしたいです。
私が取るべきアクションは?
校内で3人仲間がいれば、学校は変えられる(もちろん、規模によるでしょうが…)という励ましを頼りにしていきたいと思っています。
とはいえ、管理職でもないわけで…
これから新しいカリキュラムを作っていく上で、
「なぜこの力を生徒につけたいのか?」
「生徒に問題解決力をつけるために必要な授業とはどういうものか?」
といった問いを、教科や委員会で粘り強く語っていくしかないかなと感じています。
その際に、
「自分はこんなに理解しているのに、なんで分かってくれないの?」
という態度ではなく、
「より良い解決策を考えるために、あなたの話を聞かせて!」
というスタンスを忘れないようにしたいです。
みんなの知恵を活かすことがアクティブラーニングにつながります。
自分の意見を押し付けたらダメよね!
まとめ
最近は、一人で頑張ればなんとかなる、なんとかなったという実践本や講話に接することはあまりないですね。
再現性があって、みんなで問題解決に取り組めるような本が求められているような気がします。
変わる学校、変わらない学校の続編は3まで出版される予定。
ぜひ、楽しみにして待ちたいと思います。
それまでに職場で妹尾さん呼びたい〜。
学校改革の例として載るくらいの実践ができると更にいいんだけどなぁ…。
学校マネジメントについて考え始めた先生方におすすめの一冊!
このケーススタディを、職場の仲間と取り組めば更にアクションに結びつくでしょう。
「先生が忙しすぎる」をあきめない、の読書記録も書いていますよ♪
ではまた☆