[書評]学校は信用に値する?壮絶なケースと解決策を提示「いじめと探偵」
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ツイ友さんのオススメ。
いじめと探偵…?いったい、どんな関係があるんだろう??
気になっていた本でした。
読むと辛い、でも読み始めたら小説を読むようにのめり込んでしまい、あっという間に読んでしまいました。
紹介されているのは、万引き、売春の強要、1000万円単位のたかり、集団で強姦するなどどう考えても犯罪と言えるものが殆ど。
学校外で起きていることも多く、学校が把握できていなかったり、学校が知ったとしても手に負えるのか気になるようなケースばかりでした。
紹介されているケースでは、全て探偵が証拠集めを徹底しており、加害者がかなりの慰謝料を払ったり退学処分になったりと一応の解決を見ています。
学校では、生徒を犯人扱いするのに抵抗があり、ビデオを撮ったりするのは大変難しい。
探偵会社では、高性能な超小型カメラやレコーダーを用意して加害者の言動を押さえることができる。
これで加害者の悪事を暴けることから、被害者が
「もう少し頑張れば何とかなる…!」
と生き生きすることもあるそうです。
最近は、LINEなどネットで友達と繋がれるようになってしまったので、相手を束縛することが容易。
これはデートDVと似てるような気がします。
ネットで世界が広くなったようで、逆に狭くなってしまうのかもしれません。
なるほど!メモ
こういう事例が身近にはないのですが…すでに「いじめ」ではなく、「犯罪」だと思うのです。
そんなことが…!?と思うほど壮絶ないじめ
中高一貫の女子校に通っている子どもが万引きで捕まった。
不良になった理由を調べていたら、学校の仲間から万引きを強要されていたことがわかった。
このケースでは、被害者が加害者の言動を録音しなければ事実を押さえることができなかった。
著者が中学生だった20年前とはいじめの質が違う。
相談者の8~9割は、子どもの異変に気付いた親御さん。
慰謝料が莫大なケース
友達から1000万円カツアゲされた男子高校生。
食事代をおごらされ、もっと搾り取れそうと思ったら際限がなくなる。
被害生徒は、脅されるのが怖いのと、仲間ハズレを恐れるという気持ちが同居している。
このケースも、一人ずつ当事者録音を進め、すべての事実を加害者の親も認め損害額を全額弁済する運びになった。
他にも、裸の写真を撮られ売春の強要をされていた女子生徒の現場を押さえ、加害生徒がその事実を認めた。
結果的には、損害賠償を行うが過去の判例から300-700万で決着することが多い。
子どもをいじめから守るために、大人ができること
調査が必要となる過酷ないじめを受けている子どもは、いじめのサイン、SOSを発信している。
探偵を選ぶ時のコツは、自分がいじめの示談交渉をしてあげる、という探偵は絶対に信用しないこと。
弁護士法違反である。
いじめは子どもたちだけの問題というスタンスは捨て、大人の世界の投影だと思わない限り事態は好転しない。
まとめ
著者が探偵業を始めたのはふとしたきっかけから。
知り合いの探偵を手伝っていたところ、家庭用のビデオカメラを利用していてレベルの低さにビックリ。
映像機材に詳しかったため、自分の方ができると始めたのだとか。
ここ数年でいじめの相談は急増しているそうです。
学校が頼りにならないと感じた時、子どもが最悪の解決策を選ぶ前に相談してみるのも手かもしれません。
著者の望むような学校の対応は、なかなか難しいと思うので。
著者の阿部さんの探偵事務所
>>いじめ調査、解決に実績のあるT.I.U.総合探偵社/東京
探偵事務所設立のいじめ解決支援団体もあります。
阿部さんのインタビュー。より詳しい話が読めます。
今のいじめの傾向を知るための一冊。
いじめ関連では、こちらも良かったです。
ではまた☆