まなびと!

自らが学び続ける教師でありたい。振り返りの記録です。

[性教育]月経と排卵の違いを説明できない高校生たちと性について学ぶ。

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性の授業についての記事です。

1学期の内容は、毎年大体同じ。

まず、自分の体を中心に学んでいきます。

皆さん、

「そんなこと小学校や中学校でも教わってるだろう」

とお思いですよね。

ところがどっこいです。

月経(生理)と排卵の区別もつかないし、生理があった日をメモなんかもしてないし。。。という生徒が大多数でした。

高校生女子ですよ!!!

月経(生理)と排卵の違いを説明できないんですよ!!!

さて、毎年NHKスペシャルの「生命の誕生」を見せています。

受精の瞬間が収められていて、人間ではじめに出来る器官は心臓じゃないんだよ、地球のお陰でできていくんだよ、という話をすると生徒は生命の神秘に驚きます。

その中で、気になるナレーションが・・・

一番優れた精子が受精できるってホント?

「1つだけ精子卵子に入り込める。その1つだけが勝者。あとは敗者。」

多くの生徒は、

「3億分の1で生きてきたってことは奇跡だと思った。」

という感想を持つのですが、意外に多いのが、

「受精するのが一番優秀なのだったら、私の親の“一番”はとてもレベルが低い・・・とんだできそこないです。」

「1つの精子=勝者=優秀な精子。でも、私は優秀じゃない。」

高校生で、すでに自己肯定感が低いさまが見てとれます。。。

単に学力(しかも、ほぼ暗記能力)が低いだけで、高校生にここまで感じさせる日本の社会にガッカリ。。。

このナレーション消したいなぁ~と思いつつ、今回は逆に教材として扱ってみることにしました。

  • 優れているってなんだろう?=時代によって優れているなんて変わるよね?生徒の考えている優れている、は勉強が出来る、スポーツが出来る、かっこいいなど。

もっと能力を多面的に見られるようになって欲しいなぁ~。(いや、自分が多面的に見ることができているかというと疑問だ)

例えば、ガードナーの8つのマルチ能力、学習スタイルに合った学習支援(田奈高校)などもっと広まるといいのにな。

allabout.co.jp

>>学習スタイルに合った学習支援

  • ものごとには事実と意味づけがある。この場合は「受精」という事実に対して「勝者という精子がいる」という意味をつけた。たとえばコップに半分水が入っていて、「半分だけしかない、半分もある」とどちらにも意味づけができる。そのことをぜひ知ってメディアと付き合って欲しい。

こんな感じでフランクに生徒の声を拾いつつ、性情報を雑誌やメディア、友人の話から得ている生徒に知識や知恵を培っているところです。

お互いに感じている疑問を書いてみる

女子だけのクラスで体のことを学ぶ際に、男子クラスと質問のお手紙交換をします。

女子の質問の一部。

  • 体の悩みはありますか?
  • 男子って生理的なものはある?
  • 言われていやなことはなんですか?
  • 恋人が妊娠してしまったらどうする?
  • 彼女がやらせてくれなかったら?
  • なんでそんなにやりたいの?
  • 女子の好きなタイプは?
  • 女子から言われていやなことは?うれしい言葉は?
  • 女子の好きなしぐさは?嫌いなしぐさは?
  • 女子は見た目ですか?中身ですか?

男子クラスでも質問を書いてもらい、紙上で交流をします。

教室にも性的な少数者がいることは説明した上で、便宜的に戸籍の性別で分かれてもらっています。

異性がいるとなかなか言いたいことが言えないことも多いようなので。

それぞれ、想いがあるんですね…。

ではまた☆