まなびと!

自らが学び続ける教師でありたい。振り返りの記録です。

[性教育]DVで生徒指導も!高校生と、デートDVについて考える

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最近は性の授業で、デートDVについて扱っています。

昔は援助交際だったりしましたが、時代によって性の授業で扱うトピックが結構変わってくるのも興味深いです。

携帯電話の普及により、相手の行動を確認することが容易になったこと、恋愛といえば束縛しないといけないもの!という刷り込みもあるような気がします。

デートDVの授業で生徒と考える

授業では、生徒に、付き合っている2人のこんなケースについて「あり、なし、どちらともいえない」という項目に○をしてもらい、なぜそう考えるのか意見を交流しました。

1  二人は、「お互いに絶対浮気はしない」と約束しあった。

2  二人は、二人とも自分の携帯の中から異性のメルアドや番号を消去した。

3  二人はお互いに相手以外の異性とは口をきかないと約束しあった。

4  二人は、付き合っているのだから、特にことわりなしに相手の携帯を見てもいいと思っている。

5  二人は付き合っている関係だから、いけないところがあったらお互いに遠慮せずに注意しようと約束している。

6  いけないところを注意しても直らないときは(何度言っても直らないときは)手を出すのも仕方ないと思っている。

7  二人はお互いに相手の好みのファッションにすることを約束した。

8  二人はお互いに「どんな時でもメールや電話への即レス10分以内」を約束した。

9  以上のようにいろいろ相手の行動を束縛することも、愛し合っているのだから当然だと二人は考えている。

1については、ほとんどが○。恋愛していたら浮気はしないのが当たり前。

3は、「先生とも話をしてはダメだったら、授業成立しない」と言っている生徒も。

5について、「お互いが言いたいことが言えるのがいい関係」「相手のいやなところがあるなら付き合わなければいい」など。

以前より「なし」が多いのは、デートDVの知識が普及しているからなのでしょうか?

しかし、これらの項目は・・・今まで学校でデートDVとして指導したカップルに起きた出来事なんだよ!

と言うと生徒たちは驚きます。

(授業にクラスに部活に営業に生徒指導・・・はたして、どこまでが教員の仕事なのでしょうか?)

オススメ視聴覚資料

「オトナへのトビラTV」が親しみやすい構成で、生徒と共に鑑賞してみました。

テキストのまとめだけでもかなり参考になると思いますので、よろしければご覧ください。

 “NPO女性ネットさやさや”から、デートDVの被害を受けてるかも、と思い当たった人へ。

「あなたは悪くありません。どんな理由があろうとも暴力を受けていい人はいません。信頼できる友達やオトナに相談しましょう。警察や専門機関に相談することもできます。 相談できることはあなたの「力」です。」ある自治体とNPOウィメンズネット「らいず」が、高校生や大学生など男女2100人を対象に行った調査によると、デートDVの被害を受けたことがある人は313人。 そのうち、40%の人が、被害を受けても我慢したと答えたそうです。

デートDVの相談を数多く受けてきた“NPO女性ネットさやさや”によると、DVをする人は、身体的・精神的に恐怖を与える一方で、時に「下手に出る」という特徴があるそうです。
DVを受けている人は、こうした行動を繰り返されることで、いつかは良いこともあると考え、我慢してしまうようです。

オトナへのトビラTVは2012年から2年ほどEテレで放映されていた番組で、2017年現在はリンクも削除されてしまっていました。

残念!!

いま、資料として役に立ちそうなのはNHK高校家庭総合かしら?

>>NHK高校講座 | ライブラリー | 家庭総合 | 第15回 相手を大切に思うのなら…

パパイヤ鈴木さんと青木さやかさんバージョンがネットのアーカイブで見られます。

「オトナへのトビラTV」を引き継いだヒャダインの「オトナヘノベル」は、今年の春から「ジューダイ!」にリニューアルしたようです。

www4.nhk.or.jp

あとは、「ねほりんぱほりん」の5分間でわかるユーチューブ動画も参考になりますよ。

www4.nhk.or.jp

まとめ

校内でデートDVをやらかしている生徒に声をかけるようにしていますが、そういった啓発がなされていない学校では放置されているのでしょうか。

私も、去年担任していた生徒がデートDVの被害にあっており、放課後よく話を聞きました。

「LINEを全部遡って見られるので友達に相談もできない」

「いつも一緒に帰れと言われていて、友達と帰れない」

半年くらいで別れてくれたのでホッとしていますが…。

これってデートDVかもしれない?と気づけるようになるとよいのですが。

参考にしている本はこちらです。

ではまた☆