まなびと!

自らが学び続ける教師でありたい。振り返りの記録です。

[見学]参考資料リンクあり。発達障害支援を推進している千葉の県立高校の見学へ。

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発達障害支援を推進している普通高校の見学に行ってきました。

いつか紹介しようと思いつつ、時間が経ってます・・・。

お子さんの高等教育、社会に出たらどうなってしまうのか気になっている保護者の方に超オススメ!

こういう高校が近所にもあるといいのにな・・・そういえば今度の代休に見に行けるかも?と急に思いつき。

職場からの派遣というわけには行かず実現が厳しそうだったのですが、

「ぜひ生徒のためにも見て学びたいんです!」

と熱意をお伝えしたところ、快く受け入れてくださいました。

仕事のある日に休んで学校見学に行くことはできないので、貴重な機会です。同僚を誘って2名でお邪魔しました。

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駅から徒歩20分ほどの畑に囲まれた、広い敷地をもつ公立の普通高校です。

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教頭先生が授業を案内してくださり、特別支援学校出身の先生が詳細をお話してくださりました。

お忙しいところ申し訳ありません。

見たこと、聞いたことを以下に記録しておきます。

少人数授業

1年生は1クラス24名、2,3年生からは30人程度に増やしている。

とても静かで落ち着いて学習に取り組んでいる生徒たち。

寝たり、携帯したり、ゲーム、マンガ読んだりしている子はいない。

触るとお取り上げなのだそう。

授業見学

ICTを有効利用。被服の授業では、ミシンの各部をスライドでじっくり説明していました。

1人に1つミシンがあるのいいな。

保育園にも学年全員が読み聞かせに実習に行くらしい。

各クラス24人、240名だとできるよね。いいなぁ。

学年が上がっても文理クラス分けがなく、選択授業でカバーしている。

大職員室ではなく、各フロアに職員室があるので、生徒は何かあればすぐに同じフロアの先生のところに行ける。

スッキリした掲示物

こういう学校の掲示物がどうなっているか、気になりますよね!

中学校や小学校のような全員の提出物が見えるようになっていたり、キャッチフレーズが前面に出されていたり、少人数のクラス分けが表になっていたりして分かりやすく掲示してあります。

教員の手厚さ

モデル校は加配の教員が2人プラスされ、生徒600人に専任45人という贅沢さ。(といっても、県立はこれが教員の定数だそう)非常勤講師は7名。

うちの職場、生徒1000人に58人です。非常勤講師は40名。

これでも私立なら、マシな方です。

モデル校になると、教員を公募制にできる。支援学校、中学校から集まった先生が何名かいて、とても刺激になり助かっている。

ただ、10年程度で異動と、人の入れ替わりが激しいので、赴任してすぐでも役立つマニュアルを明文化している。

PTAの広報を見たら、1年で10名ほど異動されていました。公立はどこもこんなスパンで「特色ある学校づくり」できるのかな?

発達障害の子どもへの配慮

発達障害があっても無くても、一斉でもできる、その子の困り感にそった授業展開を心がけている。

入試前に配慮してもらえるよう文書を出せば、個別の部屋で受験はできるが振り仮名を振ったりするような配慮はしていない。

試験以外に面接もあり、最近は倍率も上がっているので療育手帳を持っている生徒は現在はいない。

1年生の授業でSSE(ソーシャルスキルエデュケーション)を取り入れている。(個別にはSST)

「こういうときにどうするか」

モデリングを示すことで、その後の行動の振り返りに生かすようにしている。

1年生で入れておくとすぐに変わるわけでは無く、後の行動が変わってくる。 

現状と課題

  • 以前は帰り道にタバコ、問題行動の絶えない学校だった。
  • 生徒指導については、個人ではなく、学年が一枚岩になり対応するようにしている。
  • 生徒指導上生徒は落ち着いてきたが、より進路などに向けて生徒のやる気を伸ばして行きたい。
  • 保護者は、高校に入っただけでよしとなってしまい子どもの進路、学校にも関心が無いのでどう保護者を巻き込んでいくかが課題。

ほか、いろいろ

  • 週1回相談室にカウンセラーがくるシステムになっている。
  • 県立高校にはクーラーがなく、PTAの寄付によりレンタルしている。PTAが熱心な進学校のみ設置されるという現状になっている。職員室にもクーラーが無い。

そもそも、子どもが勉強できないと教育に関心を持つことすらできない親が多いのかもしれない。

進学校だけクーラーが入るってどんだけ差別的なの?千葉県!

コチラのページに、特色と、いくつか報告書のリンクがありますので、興味のある方はぜひ読んでみてください。 

www.chiba-c.ed.jp

>>自己啓発指導重点校の記録

特に↑のリンクは、100P以上に渡りますが、先生方がどのようにして今の学校の姿を築いてきたかということが良く分かると思います。

それぞれの教科での配慮法や、新しく赴任してきた方がどのような観点ですすめていったら良いのかしっかり明文化されています。

また、このリンクも生徒のアセスメント、具体的な支援の方法が載っているのでダウンロード必須です!!!

>>生徒の学びを支えるための授業チェックシート

「高校なんだから、ここまでの配慮が必要なのか?」という方もいらっしゃると思いますが、、、。

小学校の教室に2,3名はいるような子どもたちです。

やっぱり配慮の必要な子に対しては出来ることはしてあげて欲しいな~。

快く案内してくださった先生方、本当にありがとうございました。

うちの子も、近かったら入学させたい学校でした。

ではまた☆