[セミナー]信頼ベースの学級を作る!よくわかる学級ファシリテーション講座その2
※2011年に参加したセミナー記録です。2017年の今でも全く変わらない、大人気の講座であり、多くの方が取り組んでいる実践内容です。
昨日の記事に引き続き、「よくわかる学級ファシリテーション講座」の記事です。
【2日目】
午前中はケース会議、午後は授業に取り入れていくにはどうしたらよいか、演習を行いました。
まずは健康観察、今日の体調と昨日の振り返りをペアでお話します。
- ケース会議は、教室内で気になる子の状況を話す→発散
- その子やその子の周辺の人たちの困っていることを想像する→収束
- 最後に、担任の困っていることを話し、それらを改善するためにはどうしたらよいか考える→活用
1時間弱の会議ですが、「困った子→困っている子」と見立てを変え、参加者がそれぞれの困り感を想像することでとてもあたたかい場ができてきます。
ケース会議、うちでも取り入れたい!
でも、学年の何割・・・。
ちょんさんも職場に呼びたいなぁ~。
たまたま今回お会いした私立中学の先生は、職場にかけあって9月に丸一日研修を受けられることになったとか!!
いいなーーーー。
一応お伺いしたら、やっぱりうちの1回の研修でお呼びできる謝礼を軽くオーバー(>_<)。。。
ワークショップ形式の研修すらやったことがないので、ぜひ実現させたいな。
午後の授業では、イワセンが取り組んでいる小学校5年生の教材、
「きいて、きいて、きいてみよう」
というインタビュー形式の内容をホワイトボードミーティング実践した内容を紹介してもらい、インタビューから新聞を作るまでを実際にやってみました。
さすがイワセン、指導要領をしっかり読み込み、要領に沿う内容として報告もしています。
自分の事をオープンクエスチョンで聞いてもらえるってとても心があたたまりますね~
新聞に書いてもらい、プレゼント~。本当にうれしい!!!!
講座が進むにつれ、参加者の心があたたまっていくのを感じました!!!
こんな学級作りができたらいいなぁ~♪(家庭も、職場もねー)
懇親会のときの話も少々。
質問コーナーで印象的だった話を二つ。
ちょんさんとイワセンの出会い
イワセンは、実践を言語化するのが難しく悩んでいたところ、ちょんさんのファシリテーション本をアマゾンから勧められ(ありがち)購入。
おお、自分が実践していることとすごく近い!でも大阪か~。
そこであきらめず、埼玉の実践仲間3人とちょんさんを呼ぶことに。
講座の後、驚いたのはちょんさん。
どんどんツイッターやメール、ブログなどでフィードバックが集まってくる!!!
埼玉での講座の参加者、一体どうなってるの??
というのも、大阪で何度も講座をしていても、「実践しました!」というフィードバックが得られることはほとんどなかったのだそう。
(大阪・・・三大都市圏で、スマホ率が一番低いのもあるかな・・・なんて・・・)
そこでちょんさんがイワセンに連絡し、
「理論と実践、両輪が備わった本を書きましょう!」
となり1年経たないうちに学級ファシリテーションの本ができあがりましたとさ~。
実践を執筆する暇の無いイワセン、しかも大阪と離れていてどうやって・・・?
と思ったら、ちょんさんがひたすらスカイプ&オープンクエスチョンで聴きまくったそうです。
家族からも「またちょんさん?」と言われたとか。。。
このスピード感が、今回の参加者属性にもあらわれているかも。。。
教育関係のセミナーで、フェイスブックやったり、終了後ツイッターで挨拶したりする人が何割かいるようなものってないですよ。
申し込みもチラシとFAXがまだ主流ですしねー。
何より、ちょんさんを呼びたい!と思ったら呼べる仲間がいること、その行動力がに脱帽!
ちょんさん大阪か~、東京で講座があったら参加してみよ、くらいで終わってた・・・。
できない理由より、どうしたら出来るかを考えること、大事ですね!
そして仲間作り!
実践を共有するようなサークル活動がしたい。
実践の戦略性
勝てない勝負はしない!とイワセンとちょんさん。
失敗が許される期間なら見守るが、行事の前日なら入るかな、と子どもの成長を見通しを持ちつつ見守る!!!
学級ファシリテーションも、1年の見通しがあるからこそ、ここでこれをやる、とプログラムが立てられます。
そういうの、一番苦手なんですーーーー。
職場の実践、作りこみが足りない。。。
ここでこういうトラブルが起こりがちな時期だからこんな風なアプローチ、とか全然頭になく、とりあえず火消し~!みたいな・・・。
多分、トラブルの質が違うんでしょうが・・・行事に対してぶつかるとかじゃなく、人権を損なうようなトラブルはすぐ介入しないといけないので・・・いやいや、反省です。
早速、続編のコチラの本も予約しました。夏の終わりにいかがですか?
困った子について、現状とどう支援していくかのプロセスがとっても良く分かるこちらの本もおすすめです。
2日間とも3人の子ども達の面倒を見てくれただんなに感謝!
ではまた☆
[セミナー]信頼ベースの学級を作る!よくわかる学級ファシリテーション講座その1
※2011年に参加したセミナー記録です。2017年の今でも全く変わらない、大人気の講座と多くの方が取り組んでいる実践内容です。
ちょんせいこさんとイワセンこと岩瀬直樹さんの、「よくわかる学級ファシリテーション講座」に参加してきました~♪
2日間みっちり学んできたので、頭パンパンです。
ちょんさんの本は以前から拝読していて、
この本いい!と思いつつなかなか実践に至らず、
↑コチラの本で「職員の会議を改善できるかも!」と確信し、
ここのところ東京付近で開かれているちょんさんの講座に連続して参加。
5月から数えて、今回で3回目でした。
ステキな実践をされている岩瀬さんとのコラボと言うことであまり考えず参加申し込みをしたら、直前のリマインドメールに
・取り組みの成果をお持ちください
という一文を読み、
わー、小学校でもないし、教室で実践もしてないのに申し込んじゃった~!!
と顔が青くなったり・・・。
でも、参加して色々な学びがありました♪
【1日目】
ちょんさんとイワセン
主に、学級作りで行われている活動を学び、体験し、振り返ります。
スタッフの方が書いてくださった記録です!
- 信頼ベースとは何か
- 体験学習とは
- 子どもとできるアクティビティを体験
- 朝のサークルタイムを体験
- アセスメント
- ペアコミュニケーション
- オープンクエスチョンの愚直な練習
- オープンクエスチョン検定
- 絵本の読み聞かせ
- 心の体力を温めるアドバイス
- 自分の構成要素を書いてみる
- 振り返りジャーナルを書いてみて、読んでもらう
- ホワイトボードでしりとり
- ホワイトボードをやっと立てて、好きなお菓子ベスト3を決める
- テーマ別に、気になるテーマでホワイトボードミーティング
- 最後に、振り返りジャーナルを提出する
振り返ると、も、盛りだくさんですね・・・。
ちょんさんの講義はほぼ同じ内容を3回目なのですが、そのときによって受け取るメッセージが異なり、
「ああ、そういうことだったのか!」
とまた新たな
「腑に落ち」
がありました。
そして、イワセンの実践から、
- 学級ファシリテーションの内容、例えば振り返りジャーナルや会社活動やサークルタイムなどがそれぞれに密接な関係があること
- 「ホワイトボードミーティング」だけで独立していないこと
- 信頼ベースを作るために子どもの心の体力を温めるための仕掛け作りを無理なく行っていること
などがよーーーーーくわかりました。
本を読むだけではなかなか分からないものですね・・・(>_<)。
子ども達は1学期の朝だけで60回オープンクエスチョンを繰り返しているので、イワセンのインストラクションに対して生徒の理解が深まっていないときは、
「というと?」
とオープンクエスチョンが返ってくるそうです。笑
振り返りジャーナルを書く機会があったので、職場でできそうなことをいくつか箇条書きにしてみました。
校種も違うし、信頼ベースで生活を営めていない生徒の割合の高さに、つい
「できない理由」
を考えてしまいがちですが、
「どうしたらこの学びを生かせるか」
いくつかできそうなことを考え、またそれらをちょんさんとイワセンに読んでもらえることで心が温まりました。
ちょんさんの言う、
「ファシリテーションはスキル。お稽古みたいですが、経験を積み重ねることで力になります」
スキルと思えばなんだかがんばれそうな気がします。
イワセンを見ていると、すごい実践者すぎてとても手が届きそうにないし、あり方が素晴らしすぎる~!とため息つきそうになります(宗教かよ)。
でも、お話を伺って、イワセンも努力の末にたどり着いた姿であるし、子どもには力があり、その力をぜひ伸ばしていきましょう!とのメッセージに勇気がもらえます。
ちょんさんやイワセンになろうと努力するのではなく、あくまで自分の強みを生かして子どもの強みを伸ばすのがコツかもしれませんね。
イワセンの絵本の読み聞かせでよかったのはコチラ。
なんでメチャクサなんだと思いますか・・・?
うちでも買おうかな~。
私はもう克服しただろうと涙鉄板の絵本を持っていってしまい、結局号泣しながら絵本の読み聞かせをしてしまい、ただの変な人でした。
小学校の先生から、「保護者会で読むといいかもね」とのこと。さすがプロは違う!
懇親会、2日目に続きます。
ではまた☆
[セミナー]やらされアクティブラーニングから脱却するには?『学び合い』フォーラム分科会参加レポート
※2015年に東京で行われた『学び合い』フォーラムの記録です。
1.2日目に行われた分科会の様子を中心にお送りします。
それぞれ、10分科会ほど用意されており、1分科会10から30人くらいの参加だったでしょうか。
分科会の前に発表者によるCMタイムもあり、パンフレットの紹介文で選ぶのもいいけれどこんなやり方もいいなと思いました。
あと、以前は小学校の先生が多いように感じていました。
今回は高校の先生の発表も多く、選ぶのに迷うほどでした。
1日目…都立高校・大野先生の生物『学び合い』授業と内発的動機づけ
Facebookの『学び合い』グループでもよく投稿されている先生で、ウェブサイトの資料が超充実しています。
もし、『学び合い』で生物を教えたいと思うのであれば大野先生と、鍋田先生という元都立高校の先生のウェブサイトをチェックするとよいと思います。
>>プロフィール - 『学び合い』高校生物(大野先生)
>>製作者 - aplysiaNの『学び合い』実践(鍋田先生)
家庭科も、こんな先生現れないかしら〜。
実名でウェブで発信する姿は刺激になります。
私も実名で資料を置いておくページ作ろうかな。
さて、『学び合い』を始めて3年目の大野先生、今年転勤されて進学校で『学び合い』を実践されています。
生徒へ実施したアンケートの結果と、ご自身が『学び合い』での授業をすすめていく上で大切にしていることなどをまとめた資料を頂きました。
生徒に、どのように内発的動機付けをするか。
「やらされアクティブ」からの脱却。
やらされアクティブ…よくわかる!自分の中に、どうモチベーションを保てるか?と考えると相手の語りはとても大切であるということが分かります。
半分は大野先生の発表、残りの半分は周囲の参加者とのディスカッションで大野先生のお話を詳しく伺うことができました。
へー!と思ったのは、
学ぶための環境整備を大切にしていること!
生徒は一斉指導に慣れているので、
「なんで教えてくれないの?」
「このやり方で力がつくんだろうか?」
という心配が先に立つと安心して学べないので、必要だと思えば教えるし、質問にも答える。
一斉でやって欲しいと生徒からリクエストされ、50分みっちり授業したこともあったそうです。
でも、自ら仲間と学び合う方が力もつくし、自分たちの力になる、と思うようになると、先生に頼らなくても学習が進むとのこと。
なんか、目からウロコ?!
生徒の不安を感じ取り、うまく学びの世界に入れるようにサポートするように努めれぱ生徒からのクレームも減るかもしれません。
大野先生は、随時授業見学を受け付けているとのことです。
いつか行くしかない!
2日目その1…卒業生に聞く!イマキヨさん学校ではどうなの?
都立高校で国語を教えていらっしゃる今井先生とその卒業生が2名参加してくれ、当時の授業やホームルームの様子を話してくれました。
卒業生のお二人は野球部で、朝から放課後まで練習漬け。
1人は、練習が大変で授業は寝てる時間だった…けれど、今井先生の古典の授業は起きていられて、楽しい時間だったそうです。
では、初めから授業ですべての生徒が起きていたかというとそうではなく、寝ている生徒もいたし、今井先生のクラスではホームルームでジャーナルという短い文章を綴る振り返りノートをつけていたのですが、
「書かない子もいるし、なによりなくしちゃう」
という話を聞き超ビックリしました!
私も去年週一で取り組みましたが、生徒があまりに取り組まないので挫折。
他の学校の現実を見ると、ああ、ウチだけじゃなかったんだな〜とホッとしたりして…(´Д` )。
自分の理想に近づけようと、現実を見ないでムリすると長く続かないし、1年位のスパンで見ていくのが良さそうです。
学校だけでは解決できない課題をかかえ、授業どころではないだろう生徒も多いので。
「自分だけ成績がよければいい!」
という生徒もいたが、その生徒は得意な科目を人に教えることによって自分の強みが人の役に立つことを知って変わっていったそうです。
そんな話を先生ではなく卒業生が語るってすごい!!
イマキヨ先生と合わせて3人でクラスTシャツを着てきたのも印象的でした。
そんな今井先生はじめ、さまざまな先生の実践の現実を知ることができる良書です。
この本を読み、かなり元気出ました!
2日目その2…『学び合い』とリフレクション
こちらも都立高校生物の樋口先生による、教員のリフレクション(振り返り)方法についての分科会でした。
オランダのコルトハーヘンが提唱しているALACTモデルを参考に、この夏に取り組んだリフレクションのプリントを見せてくださいました。
このモデルは、振り返って終わりではなく、次につなげるためにらせん状に上向いていくためのフレームワーク。
- 自分は何をしたかったのか?
- 何を感じたのか?
- 何を考えたのか?
- 何をしたのか?
これを相手にも問いかけます。
生徒と教師の求めていたものははたして同じだったのか?!
前期などの長いスパンでも、この授業、この瞬間とこのリフレクションのモデルを使うことができそうです。
このリフレクションの分科会をお持ちになった樋口先生も、前期のテストの成績がなかなか振るわず大変だったそうです。
詳しいことは、今回講演をされた武田信子先生の訳書である「教師教育学」という本に詳しく載っています。
教師のもつ力をどのように伸ばしていくか?
今後、どのような教師が求められているのか、考えさせられます。
2016年に出版された「教師のためのリフレクション・ワークブック」もおすすめです!
今回、たまたまお目にかかった岩手の中学の社会の先生、京都の高校の生物の先生も『学び合い』がなかなかうまくいかず悩まれていました。
初対面でも悩みを語りつつランチ…!
- できない子が可視化されて、助ける子もいない
- テストができない
- 1人でどんどんやる子にイヤミを言ってしまう
- 生徒に、一斉に戻してほしいと言われた…など!!
「あー、それはもう1人の私では?!」
と思ってしまうほど。
「じゃあ、一斉ならみんな取り組むか?」
といったら…ぼーっとしちゃう子も多いでしょう、と思うんだが…。
悩める同士との交流も楽しいものです。
武田先生のワークも、職場で取り入れられそう。
このワーク、他人事ではないです。
まとめ
実践がうまく行ってなくても、研究会に参加する意義はある!
今回、多くの先生のお話を伺ったり、つながる機会を頂き感謝です。『学び合い』マインドが参加者のあり方にも出ている気がしました。
目的を伝えることが大切。
どうしても、子どもとの関わりで方法を伝えてるな〜。
って思うことがこのフォーラムに参加して思うこと。
特に、我が子との関わりでは100%方法を伝えてるよな〜。
2017年の『学び合い』フォーラムは8/5.6に大阪で行われるそうです。
去年は仕事で参加できず…今年は多分、参加すると思います!
ではまた☆
[セミナー]学び方は人それぞれ!『学び合い』フォーラム講演とパネルディスカッション
※2015年に開催された『学び合い』フォーラムの様子をご紹介します。
どんな感じだったのか、ざっくりご紹介します。
ちなみに、開催メンバーにより、プログラムの内容は毎年異なるようです。
ポスターセッション
上越教育大の西川研究室の学生さんによるポスターセッション。
写真はアップ不可でした。
『学び合い』ってなに?
異年齢の交流って本当にできるの?
という方にオススメかもしれません。
『学び合い』は実践していないけれど、たまたま興味を持って来てくれた元同僚が色々と質問してました。
文部科学省の初等中等教育局の方より講演「新しい時代の教育〜教育再生と教員政策の展望〜」
いま、なぜ教育再生なのか?
グローバル化の進展、生産年齢人口の減少などから、成長し続け、安全で安心して暮らせる社会の実現のために一人一人の生産性を上げていく必要があるとのこと。
そのために、教育再生実行会議にて今後の取り組みが示されているそうです。
教員政策については、
学習指導要領の改定
育成すべき資質、能力を踏まえた教育課程の構造化を行い、子どもたちがなにをできるようになるか、何を学ぶか、どのように学ぶかなど実際にどのように行うか落とし込んでいます。
主体的・協働的な学びアクティブラーニングの必要性はこの辺りにあります。
「チーム学校」の実現
我が国の学校は、教員以外の専門スタッフが諸外国と比較して少ない状況にあります。
児童生徒のニーズが多様化しており、教員に求められる役割が拡大、勤務時間は日本が最長です。
定数を改善、専門スタッフを入れ、サポートスタッフも充実させること。
この辺りは、財務省との戦いがありますね〜。
先日観た「みんなの学校」は、このチーム学校が実現されていました。
そうでもなければ子どもたちを成長させることはもはや不可能なのかも!
教員の資質向上について
教職大学院の充実、メンター制度の導入など質的な向上を目指すらしい。
このあたりは私立学校はあまり関係ないところかしら。
今後、大学の入試改革も行われるはずなので、それに従い高校の授業のほとんどを占めている一斉授業形式も変わっていくのかしら?どうなんでしょう?
パネルディスカッション「アクティブ・ラーニングの先にある日本の未来とは」
教育ジャーナリストの方、オルタナティヴスクールの先生、福島の小学校の先生と、先ほど講演してくださった文科省の方とのパネルディスカッションでした。
今の子どもたちが、今の大人と同じような人生を歩むことはおそらくないでしょう。
15年前には、スマホもなかったのですから。
答えのない問題に立ち向かう子どもたちをどう育てるか?
最近では、大学に議論できる場所、「ラーニング・コモンズ」が設置されているそうです。
↓ラーニング・コモンズの導入事例が掲載されているページです。
こんな清潔感のある空間があったらいいのにな…。
ホワイトボードが備え付けてあったり、常時パソコンにアクセスできるコーナーがあったり、沢山の種類のイスが並べられていたりと、高校にもあったらいいだろうな〜と思うような場づくりが進められています。
それぞれの立場からの発言、とても興味深く聞くことができました。
オルタナティブ・スクールの先生が、小学生に勤務している時は様々な実践ができない不自由さに苦労し、学校を開設してみたら逆に自由さに悩むという…!
どこまで行っても、悩みは付きないものですね。
学びは、多様でいい。
学び方も人それぞれ。
オランダでは、学び方のニーズに合わせて学校を設置することができ、様々な教育方法から子どもたちが選んで通うことができます。
子どもの発達に合わせていない、多人数を一つの教室に詰め込んで一斉に知識を詰め込む方法は無くなることはないかもしれませんが、教育方法の一つになっていくことでしょう。
「改革は、皆さん自身が行うのです」
という文科省の方の言葉が印象的でした。
まとめ
学び方は、人それぞれ!
教育は、「教える」から、「学ぶ」へ変化を遂げていくことでしょう。
では、子どもの学びをサポートする教師になるためにはどうしたらよいか?
その答えの一つとして『学び合い』があります。
続きでは、2日間に渡って行われた3つの分科会の様子をお伝えしますね。
ではまた☆
[セミナー]ネットからリアルへ。リアルの出会い大事だよ!『学び合い』フォーラム2015その1
※2015年の『学び合い』フォーラムの様子をご報告します。
8月の1.2日は、代々木オリンピックセンターへ!
『学び合い』フォーラム2015に参加して来ました。
最近の職場の研究テーマは、「協同的な学び=生徒が1人残らず学ぶ」ためにはどうしたらよいか、です。
文部科学省でも大学の入試改革に着手しており、アクティブラーニングといったことばが高校でも聞かれるようになりました。
そこで、以前から注目し、サークルに参加させて頂いていた『学び合い』の全国大会に参加することにしました。
『学び合い』とは、上越教育大の西川順先生が提唱している考え方です。
『学び合い』とは「学校は人との関わりを通して、その有効性を実感し、より多くの人が自分の仲間であることを学ぶ場である」という学校観と、「子どもたちは有能である」という子ども観です。
二重かぎかっこ付き 学び合い
「学び合い」という言葉は、学校現場以外でも使われているし、学校現場でも昔から使われていた。
しかしそこには授業方法としての「学び合い」が注目されていた。むしろ「教え合い」や「伝え合い」という側面で「学び合い」という言葉が使われていた。
よってそれらの使われ方と意味を別にするために『学び合い』(二重かぎかっこでくくる)という表記を上越教育大学西川純教授が提唱した。
『学び合い』は、授業方法でも、学習方法でもない。
教師が子どもたちに魅力的な授業目標を設定し、子どもたちが自由に学習方法を選べた場合に発生する現象である。
むしろ「文化」とも言ってもよい。
文化を形成するためには、小手先の技術では不可能である。
教師自身が本気で子どもの有能性(教師とほぼ同じという)を信じ、「子どもに任せれば大丈夫」という考えが、子どもたちに伝わってこそ文化が形成される。
よって、一般に使われる 学び合い という言葉は、方法を指しているのに対して、『学び合い』とした場合は、文化を指している。
方法ではないとのこと。
ただ、最近は大幅に実践者が増加して、西川先生だけではなく多くの研究者、先生方が実践集を出版するまでになりました。
私も職場で協同的な学びを実践する際に役にたっています。
ありがたいことです。
今回参加してみて、自分なりに思ったことをつらつら書いてみたいと思います。
合理的な運営
このような民間研究団体?の研究会は、まず事務局があり、その事務手続きのための費用や会報づくりのために年会費があるのですが…。
事務局自体がありません。
このような全国大会は事前の準備が必要なため、一般的には持ち回りで来年、再来年の開催地がすでに決まっているものですが…。
そこかしこで、「来年はうちの地域でやろうか」といった声が聞こえ、どこで開催するかも不明。
今回のパンフレットは簡易なもので、理事が基調提案を1年かけて考えたり、分科会の概要を報告者が事前に書いたりする必要もない。
夜の総会もない!速報係もいない!
団体の維持のためにいろいろと必要になってくることも理解した上で、300人規模の研究会でも本当に必要なところを削ればスリムに運営できるんだな〜と、以前民間教育団体で運営側に回ってたもののつぶやきでした。
というか、インターネットなどの発展により、実行委員会形式の集まりは増えていくのでしょう。
最近はこくちーずなどを使って集客する方法がメインですし。
インターネットなき時代の運営方法を未だに取っている団体は、退職教員が中心で平均年齢がものすごく高かったりします。
『学び合い』マインド
『学び合い』は考え方なので、生き方に反映されるよね?
ということで、今回のフォーラムも、
「参加者を見捨てない」
が生かされていたように思います。
もともとピラミッド型組織ではなくフラットなので、気になる実践者がいれば名刺を交換しながら気軽に質問できる雰囲気がありました。
夜の懇親会に1人で参加した私にも、
「どなたかお探しですか?」
と声をかけていただきました。
声の主は、以前参加していたサークルでお会いしたことのある小学校の先生。
6年前、ベビーカー持ちの子連れで参加した時のことを覚えていて下さいました。
細やかなお気遣いに嬉しくなりました!
ネットからリアルへ、リアル大事だよ
『学び合い』のFacebookグループに参加していると、
「あの先生の名前、見たことある!」
と、パッと思い出せる先生方がそこかしこにいらっしゃいます。
グループの投稿を見ていると、ため息が出るようなハイレベルの「問い」が板書されていたり、哲学的な問いかけを投稿したりと雲の上の存在に感じられるような先生方ばかり。
以前『学び合い』を実践して挫折したこともあり、こんな自分が行っていいものか?という気持ちがありました。
でも、参加してみるとみなさんとても暖かく迎えて下さいました。
Facebookの字ヅラだけだと何だか心が通ってないような、テキストで伝えていることだけ実践されているような気になるのですが全く違いましたね…。
ネットでつながると、いつでも相手の近況を知れる良さもありますね。
でも相手のことを知りもしないのにテキストだけ見ていると親近感が感じられないことも。
そんなことでもやもやしているなら外に出てみましょう。
今回、『学び合い』に取り組んで悩みの真っ最中にいる先生方ともお話しする機会がありました。
ああ、実践できてなかったり、悩んだりする人が参加しても大丈夫なんだとホッとしました。
本の「お悩みQ&A」をいくら読んでみても、解決しないことはたくさんあります。
そこで、リアルに踏ん張っている人のお話しを聞いて充電するってこと、とても大事ですよ!!
まとめ
- ネットで集められる情報は限られているので、リアルな場に出ましょう。
- 悩んでて、できない人こそ参加しよう!
- 雲の上の人だなーーって思う人にも短時間でいいから声をかけてみよう!
そんなこんなで、全く内容に入れませんでした。
続きで1.2日ともざっくりレポートしたいと思います。
ではまた☆
[書評]ICTなき学校こそ紙とペン!プレゼンを生徒と作ろ♪「アクティブラーニングに導くKP法実践」
「各教室にモニターがない!」
「プレゼンテーションについては、諦め気味…」
教育のICT予算、ついてますか??
勤務先も私立ですが予算は潤沢でなく…各教室にモニターはありませぬ。
教師、生徒にiPad?
教師にノートパソコン?
うち、生徒がパソコン室で使ってた払い下げデスクトップWindows7ですけどなにか?
先日、企業を定年退職して久しい父に、
「学校って、まだ黒板とチョークで授業してるの??」
と、驚かれました〜。わーん。涙
また、息子が先週地元の公立中学に入学しました。
私が卒業した時のままの校舎でびっくりしました!!
20年以上前、あの頃もボロ校舎でしたよ…。
そんな先生たちに朗報です。
教育界に広がっている手法、
「KP法=紙芝居プレゼンテーション」
で、一覧性高く生徒も作成しやすいやり方を学んでみませんか?
アクティブラーニングにつながるKP法とは?
「KP法=紙芝居プレゼンテーション」
の略です。
PA(プロジェクトアドベンチャー)の手法を取り入れているファシリテーターの川嶋直さんの造語です。
パソコンのパワーポイントだと
- 場所を選ぶ、パソコンのないところでは使えない
- スライドを全て一度に見せることができない
という問題点を解決しているのがKP法なのです!!
KP法とは、
- 1組15枚程度の上質紙に
- 3行20字程度で伝えたいことを手書きにして
- 1組5分程度で紙芝居のように黒板などに貼りながら伝える
という手法です。
3年前にKP法の本が出版され、思いのほかIT機材のない教育現場で爆発的な広がりを見せています。
今回読んだ本は、なんと23名の高校、大学の先生方が実践を執筆されているのです。
家庭科の先生も2名ほど執筆されていて、とても嬉しくなりました。
また、このKP法は、教員が授業で伝えるときだけに使うのではありません。
生徒がグループで教科書の内容をまとめたり、わかりやすく伝えるための教材としても使えるのです!
用意するのは、
- プロッキー
- 上質紙
- マグネット
以上。
ホワイトボードもいらないし、学校にある備品でできてしまうのが嬉しいですね。
プレゼンテーション、スピーチの練習にもなります。
個人的には、まず教員に使ってみてほしいと考えています。
KP法で伝えたいことを紙に書くことでさらに頭の中がまとまります。
先日職場にて、20人近くの教員が5分間で報告する時間があったのですが…
半分の教員が時間オーバーしてしまいました。
1分間に喋れる目安は300字。
KP法では、15枚の紙で5分程度と目安が決まっています。
教員も、限られた時間でプレゼンすることで、伝えたいことやゴールがはっきりと見えてくるのではないでしょうか。
まとめ
個人的には、KP法のどこが新しいのかさっぱりわからず。
紙に書いて伝えることは、ずーっとやって来たことなのでこれだけもてはやされる理由がイマイチつかめませんでした。
でも、KP法で字数と時間の目安が分かったり、生徒にプレゼンテーションさせる時のハードルがかなり下がることなど、メリットがかなりありそう。
教育現場で有効活用できそうな方法だと感じています。
生徒がいきなり紙に書き出さないような下書きのシート例なども掲載されており、参考になります。
ぜひ、ご一読されてみてはいかがでしょうか。
ではまた☆
[便利]スタンプ台不要!ユニークな浸透印で新年度の先生業務をラクにしよう!
「チェックのスタンプを押そうとしたら、スタンプ台のインクが切れてる」
「キャラクターのインク入りハンコ、すぐにダメになるんだけど??」
どっちも私の経験ですよ!
いま、プリントのチェックに木製のスタンプ台が必要なハンコを使っています。
が、スタンプ台のインクがすぐになくなります。
どこまでもラクしたい私。
替えのインクをしっかり補充できるハンコが欲しい!
日付けが変えられるシャチハタの検印じゃあつまらない!!
うーん…ネットで探してもイマイチ見つからない!
と、思っていたら職場の先輩が良さげなハンコを使っていたのでご紹介します。
邪悪なハンコ屋「しにものぐるい」
その名も、邪悪なハンコ屋、しにものぐるい!!
可愛い動物の認印があることは知っていたものの、大きなサイズのハンコがあることは知りませんでした!
先輩からお借りして、押してみました。
直径2.4センチです。(画像では2.7と書いてありますが間違いです!)
猫ちゃんの「よくできました」、ホトケの「みました」など、イラストつきハンコ。
なかなかないデザインではありませんか!
しかも、ブラザー製なのでインク補充もできます!!
価格は3,800円。
補充インクのためのスペースが必要なためか、木製ハンコよりもカサがあります。
高さ10センチくらいでしょうか?
振り返りノートの本にも、ユニークなハンコでチェックをすると良いとあったのでよさげです。
どのくらい押せるの?
しにものぐるいさんのホームページによると、浸透印は2万回くらい押せるそうです。
インクが印面からしみ出してきて、スタンプ台を使わずにどんどん押せるハンコです。
インクを補充すれば2万回とか押せます。
薄くなってきたら、ブラザーの補充インクを使うとずっと押せるそうです。
よく文具屋で売っている、キャラクターの四角いハンコは補充できるのかわからず、すぐに薄くなってしまって処分したことも。
おじゃる丸のハンコ、3,500円くらいしたような…。
(今、調べたらインクを垂らす要領で補充可能みたいです)
その後もハンコジプシーと言えるくらい買っては処分して…の繰り返しでしたが、これでやっと落ち着けるかも?!しれません。
まとめ
教員って、結構仕事で使う文具多いですね…。
雑誌の文具特集があると、ついパラパラめくってしまいます。
最近では、修正テープ型の糊を周囲からめちゃめちゃ勧められ、100均で買ってみました。
ホワイトボードは必須アイテムです。
生徒情報ファイルも、ならず者になろうさんで紹介されていて気になっています!
浸透印も、吟味した上購入してみます!
ではまた☆
[書評]学校は信用に値する?壮絶なケースと解決策を提示「いじめと探偵」
ツイ友さんのオススメ。
いじめと探偵…?いったい、どんな関係があるんだろう??
気になっていた本でした。
読むと辛い、でも読み始めたら小説を読むようにのめり込んでしまい、あっという間に読んでしまいました。
紹介されているのは、万引き、売春の強要、1000万円単位のたかり、集団で強姦するなどどう考えても犯罪と言えるものが殆ど。
学校外で起きていることも多く、学校が把握できていなかったり、学校が知ったとしても手に負えるのか気になるようなケースばかりでした。
紹介されているケースでは、全て探偵が証拠集めを徹底しており、加害者がかなりの慰謝料を払ったり退学処分になったりと一応の解決を見ています。
学校では、生徒を犯人扱いするのに抵抗があり、ビデオを撮ったりするのは大変難しい。
探偵会社では、高性能な超小型カメラやレコーダーを用意して加害者の言動を押さえることができる。
これで加害者の悪事を暴けることから、被害者が
「もう少し頑張れば何とかなる…!」
と生き生きすることもあるそうです。
最近は、LINEなどネットで友達と繋がれるようになってしまったので、相手を束縛することが容易。
これはデートDVと似てるような気がします。
ネットで世界が広くなったようで、逆に狭くなってしまうのかもしれません。
なるほど!メモ
こういう事例が身近にはないのですが…すでに「いじめ」ではなく、「犯罪」だと思うのです。
そんなことが…!?と思うほど壮絶ないじめ
中高一貫の女子校に通っている子どもが万引きで捕まった。
不良になった理由を調べていたら、学校の仲間から万引きを強要されていたことがわかった。
このケースでは、被害者が加害者の言動を録音しなければ事実を押さえることができなかった。
著者が中学生だった20年前とはいじめの質が違う。
相談者の8~9割は、子どもの異変に気付いた親御さん。
慰謝料が莫大なケース
友達から1000万円カツアゲされた男子高校生。
食事代をおごらされ、もっと搾り取れそうと思ったら際限がなくなる。
被害生徒は、脅されるのが怖いのと、仲間ハズレを恐れるという気持ちが同居している。
このケースも、一人ずつ当事者録音を進め、すべての事実を加害者の親も認め損害額を全額弁済する運びになった。
他にも、裸の写真を撮られ売春の強要をされていた女子生徒の現場を押さえ、加害生徒がその事実を認めた。
結果的には、損害賠償を行うが過去の判例から300-700万で決着することが多い。
子どもをいじめから守るために、大人ができること
調査が必要となる過酷ないじめを受けている子どもは、いじめのサイン、SOSを発信している。
探偵を選ぶ時のコツは、自分がいじめの示談交渉をしてあげる、という探偵は絶対に信用しないこと。
弁護士法違反である。
いじめは子どもたちだけの問題というスタンスは捨て、大人の世界の投影だと思わない限り事態は好転しない。
まとめ
著者が探偵業を始めたのはふとしたきっかけから。
知り合いの探偵を手伝っていたところ、家庭用のビデオカメラを利用していてレベルの低さにビックリ。
映像機材に詳しかったため、自分の方ができると始めたのだとか。
ここ数年でいじめの相談は急増しているそうです。
学校が頼りにならないと感じた時、子どもが最悪の解決策を選ぶ前に相談してみるのも手かもしれません。
著者の望むような学校の対応は、なかなか難しいと思うので。
著者の阿部さんの探偵事務所
>>いじめ調査、解決に実績のあるT.I.U.総合探偵社/東京
探偵事務所設立のいじめ解決支援団体もあります。
阿部さんのインタビュー。より詳しい話が読めます。
今のいじめの傾向を知るための一冊。
いじめ関連では、こちらも良かったです。
ではまた☆
[書評]各家庭、教室に1冊!「いじめと戦おう!」あなたはいじめっ子?それとも影の実力者?
尊敬しているWM書評ブロガー、ひまわりマミーさんのオススメです。
最近読んでる本、彼女のオススメばっかりになってます。
ありがとうございます。
いじめる側が100%悪い。でも、昨日とちがう明日のために、あなたがやれることはある。
amazonより。
【内容説明】
昨日と違う明日のために、やれる事はある
いじめる側が100%悪い。
でも、昨日と違う明日のために、あなたがやれることはある。
いじめられている人、友だちを助けたい人のための「今日から実行できる方法」を紹介します。
いじめを乗り越えた先輩たちの方法もたくさんのっています。
著者は、「いじめ」を検索すると1ページ目に出てくるお助けサイト「いじめと戦おう!」の管理人、玉聞伸啓(たまきのぶひろ/ハンドルネームさねゆき)さん。
玉聞さん自身が、体験から考え出した「いじめられなくなる方法」を紹介したところ、たくさんの人たちが訪れるサイトになりました。そして、「いじめ」を乗り越えた人たちの体験談も読むことができます。
この本は、サイトで紹介された「いじめられなくなる方法」と、「その方法を実際にやってみた人たちの体験」を中心に編集しています。
友だちを助ける簡単な方法ものっています。
たくさんの先輩たちの応援メッセージも読むことができます。
「昨日と違うことをすれば、違う明日になる」
玉聞さんが、相談者に贈った言葉です。
本文は、小学生がひとりで読めるように、漢字は小学校で習うものだけを使ってあります。
【編集担当からのおすすめ情報】
明日からすぐに実行できる「いじめられなくなる方法」ばかりを紹介した、はじめての「いじめられている子ども」「友だちを助けたい子ども」のための実用書です。
保護者のみなさまが、お子さまに相談されたら、どう話し、どう行動するのがよいのか、子どもたちの声から考えたアドバイスもあります。
いじめの仕組みについても分かりやすく解説してありますので、お子さまの話を理解する助けになります。
人は誰しも、「いじめる側」「いじめられる側」「傍観側」になる可能性がある、と改めて感じます。
いじめる側の特徴
いじめる人は、決して見た目にいじめそうな人間ではなく、「クラスの人気者」であることが多い。「こいつなら、いじめられても構わない」と思われそうな人を選び、周囲を巻き込んでいじめが始まっていく。
いじめられたら、「記録をつける」「クラスの人たちを味方につける」「いじめに反応しない」など対応を変え、「自己中つぶし」「影の実力者を味方につける」「シカト崩し」などの行動に移す。
いじめをやめさせたい、と思う人が、「いじめられずにやめさせるための行動」も載っているので、「いじめられてない」人も関係ないと思わず、ぜひ読んだらいいなと思いました。
個人的に、とってもガツンときたのは
「いじめっ子」と「影の実力者」の違い。
影の実力者とは?
影の実力者とは、
- リーダーより目立たないが、みんなが知らず知らずのうちにその人の言うことや行動をチェックしている
- 周りに振り回されず、自分で考えて行動できているので、あてにされている。
- 彼らが笑うかどうかでいじめグループの勢いが変わる。
どんな人?
①一人でいても平気
いじめリーダーは一人でいるとさびしくなるので人を集めたがる。
②周りの人を縛らない
いじめリーダーは人を引っ張りまわす。
影の実力者は断られてもそっかー、と流して悪口も言わない。
③一目置かれている
いじめリーダーは、「自分を見て欲しい、すごいと思って欲しい」ので意見をいい、周囲の意見を聞かずに通そうとする。
影の実力者は、きちんと解決のための意見を出し、より良い意見があれば冷静に受け止める。
人の意見をよく聴く。
いじめリーダーの良い結果は「自分がすごいと思われる」、影の実力者は「うまくいく」ことである。
④いじめには興味が無い
いじめリーダーは、他人の行動を自分の思い通りにしたいと考える。
影の実力者はいじめよりも自分の好きなことをしているほうがずっと楽しい。
特に③、私もどちらかと言うと「自分がすごいと思われたい」タイプでして、、、
こういう心が相手を認めず、そして相手の気に入らないところを見つけて貶めるような行動につながってしまうのかと思うと・・・お恥ずかしい限りです。
即刻カイゼン!!
- いじめリーダー⇒にせのリーダーシップ
- 影の実力者⇒真のリーダーシップ
とも言えそうです。
まとめ
今まで読んだどのいじめの専門書より実用的な内容。
小学生でもすらすらよめる薄さ、横書きのレイアウトです。
大人も子どもも自分の心と向き合えると思います。
「いじめと戦おう!」HPもありますよ。
職場の司書さんにお願いして、図書室に1冊入れてもらえました。
学校の教室にも1冊あるといいと思いますよ~。
ではまた☆
[見学]参考資料リンクあり。発達障害支援を推進している千葉の県立高校の見学へ。
いつか紹介しようと思いつつ、時間が経ってます・・・。
お子さんの高等教育、社会に出たらどうなってしまうのか気になっている保護者の方に超オススメ!
こういう高校が近所にもあるといいのにな・・・そういえば今度の代休に見に行けるかも?と急に思いつき。
職場からの派遣というわけには行かず実現が厳しそうだったのですが、
「ぜひ生徒のためにも見て学びたいんです!」
と熱意をお伝えしたところ、快く受け入れてくださいました。
仕事のある日に休んで学校見学に行くことはできないので、貴重な機会です。同僚を誘って2名でお邪魔しました。
駅から徒歩20分ほどの畑に囲まれた、広い敷地をもつ公立の普通高校です。
教頭先生が授業を案内してくださり、特別支援学校出身の先生が詳細をお話してくださりました。
お忙しいところ申し訳ありません。
見たこと、聞いたことを以下に記録しておきます。
少人数授業
1年生は1クラス24名、2,3年生からは30人程度に増やしている。
とても静かで落ち着いて学習に取り組んでいる生徒たち。
寝たり、携帯したり、ゲーム、マンガ読んだりしている子はいない。
触るとお取り上げなのだそう。
授業見学
ICTを有効利用。被服の授業では、ミシンの各部をスライドでじっくり説明していました。
1人に1つミシンがあるのいいな。
保育園にも学年全員が読み聞かせに実習に行くらしい。
各クラス24人、240名だとできるよね。いいなぁ。
学年が上がっても文理クラス分けがなく、選択授業でカバーしている。
大職員室ではなく、各フロアに職員室があるので、生徒は何かあればすぐに同じフロアの先生のところに行ける。
スッキリした掲示物
こういう学校の掲示物がどうなっているか、気になりますよね!
中学校や小学校のような全員の提出物が見えるようになっていたり、キャッチフレーズが前面に出されていたり、少人数のクラス分けが表になっていたりして分かりやすく掲示してあります。
教員の手厚さ
モデル校は加配の教員が2人プラスされ、生徒600人に専任45人という贅沢さ。(といっても、県立はこれが教員の定数だそう)非常勤講師は7名。
うちの職場、生徒1000人に58人です。非常勤講師は40名。
これでも私立なら、マシな方です。
モデル校になると、教員を公募制にできる。支援学校、中学校から集まった先生が何名かいて、とても刺激になり助かっている。
ただ、10年程度で異動と、人の入れ替わりが激しいので、赴任してすぐでも役立つマニュアルを明文化している。
PTAの広報を見たら、1年で10名ほど異動されていました。公立はどこもこんなスパンで「特色ある学校づくり」できるのかな?
発達障害の子どもへの配慮
発達障害があっても無くても、一斉でもできる、その子の困り感にそった授業展開を心がけている。
入試前に配慮してもらえるよう文書を出せば、個別の部屋で受験はできるが振り仮名を振ったりするような配慮はしていない。
試験以外に面接もあり、最近は倍率も上がっているので療育手帳を持っている生徒は現在はいない。
1年生の授業でSSE(ソーシャルスキルエデュケーション)を取り入れている。(個別にはSST)
「こういうときにどうするか」
モデリングを示すことで、その後の行動の振り返りに生かすようにしている。
1年生で入れておくとすぐに変わるわけでは無く、後の行動が変わってくる。
現状と課題
- 以前は帰り道にタバコ、問題行動の絶えない学校だった。
- 生徒指導については、個人ではなく、学年が一枚岩になり対応するようにしている。
- 生徒指導上生徒は落ち着いてきたが、より進路などに向けて生徒のやる気を伸ばして行きたい。
- 保護者は、高校に入っただけでよしとなってしまい子どもの進路、学校にも関心が無いのでどう保護者を巻き込んでいくかが課題。
ほか、いろいろ
- 週1回相談室にカウンセラーがくるシステムになっている。
- 県立高校にはクーラーがなく、PTAの寄付によりレンタルしている。PTAが熱心な進学校のみ設置されるという現状になっている。職員室にもクーラーが無い。
そもそも、子どもが勉強できないと教育に関心を持つことすらできない親が多いのかもしれない。
進学校だけクーラーが入るってどんだけ差別的なの?千葉県!
コチラのページに、特色と、いくつか報告書のリンクがありますので、興味のある方はぜひ読んでみてください。
特に↑のリンクは、100P以上に渡りますが、先生方がどのようにして今の学校の姿を築いてきたかということが良く分かると思います。
それぞれの教科での配慮法や、新しく赴任してきた方がどのような観点ですすめていったら良いのかしっかり明文化されています。
また、このリンクも生徒のアセスメント、具体的な支援の方法が載っているのでダウンロード必須です!!!
「高校なんだから、ここまでの配慮が必要なのか?」という方もいらっしゃると思いますが、、、。
小学校の教室に2,3名はいるような子どもたちです。
やっぱり配慮の必要な子に対しては出来ることはしてあげて欲しいな~。
快く案内してくださった先生方、本当にありがとうございました。
うちの子も、近かったら入学させたい学校でした。
ではまた☆